ここがポイント
この舞台にかける思いの強さは感動的です
浅川紫織(Kバレエ ユース芸術監督)
“生徒”から“プロ”への架け橋となる場を設けたいという総監督熊川哲也の思いの下発足したKバレエ ユースも、今年で4回目をむかえます。
マリー姫役を射止めた2人は、それぞれ全く異なるタイプです。まず吉光美緒は脚がひときわ美しく、大勢のなかにいてもキラリと光る華がある。主役にふさわしい資質を持ったダンサーです。いっぽう井隅萌は控えめな性格で、自分から前に出てくるタイプではありません。しかしオーディションで見た時に、「彼女がマリー姫を踊ったらどんなに綺麗だろう」と思わず想像をかき立てられました。彼女たちのみならず、メインキャストはみんな力強い。それ相応の実力と、そこに至るまでの圧倒的な努力があったからこそ選ばれています。どんな厳しい練習も頑張り抜く姿勢が、Kバレエ ユース全体をぐいぐい引っ張ってくれていると感じます。
メンバーたちは若く未経験ですから、一番の課題は演技の部分です。けれども彼ら・彼女らの舞台にかける意気込みには、プロ以上とも思えるほどの迫力があります。それはきっと、メンバーの誰もが「この役を、このメンバーと踊るのはこれが最初で最後だ」と思っているから。その気持ちが生むひたむきなエネルギーは、やはり感動的です。もしかすると、それがユースの最大の強みかもしれません。
※2019年6月10日時点でキャスト変更がございました。詳細はこちらをご確認ください。