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3回目を迎える 奇跡のガラ公演

エトワール・ガラ2010

2010年7月28日(水)~8月1日(日)

Bunkamuraオーチャードホール

ダンサー

パリ・オペラ座バレエ団
BALLET DE L'OPERA NATIONAL DE PARIS

エトワール/Etoiles

マリ=アニエス・ジロ Marie-Agnes GILLOT

エトワール・ガラのディーヴァ、マリ=アニエス・ジロ。2008年公演では「瀕死の白鳥」、マチュー・ガニオと「メリー・ウィドウ」などを踊り、エトワール・ガラならではのたくさんの表情を見せてくれた。大エトワールにもかかわらず、常に自分を磨き、先端を走り続ける感度の良さには感服する。多くの振付家が彼女のために作品を作るのも納得。今回も期待に違わぬ今のジロを披露してくれるだろう。

プロフィール

75年フランス・カーン生まれ。85年パリ・オペラ座バレエ学校入学。早くからその卓越した才能が注目され、90年若干15歳にしてオペラ座バレエ団入団。04年3月18日カロリン・カールソン振付「シーニュ」上演後エトワールに任命される。完壁なテクニックと恵まれた姿態、美貌を併せ持ち、幅広いレパートリーを新感覚で踊る、オペラ座そして新世代を代表するスター。ソリストとして現代振付家たちの支持を集め、多くのパリ・オペラ座新作の初演メンバーに選ばれている。05年にはベジャールより、「ボレロ」ダンサーに指名されている。日本ではバレエ団公演のほか、「エトワール・ガラ」(05年)、「ルグリと輝ける仲間たち」、プティ「ピンクフロイド・バレエ」などに出演。

マチュー・ガニオ Mathieu GANIO

2008年の初参加時にはジークフリート王子、ロミオ、男性三人で踊るコンテンポラリー作品などに登場と大活躍だったマチュー・ガニオ。今回も古典とコンテンポラリー作品の両方を披露してくれそう。エレオノラ・アバニャートとの「カルメン」も楽しみ。日本で絶大な人気を誇る彼だが、実際はとても真面目で練習好き。エトワール・ガラ公演のための自主練習もだれよりも熱心にこなして来日してくれるにちがいない。
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プロフィール

84年フランス・マルセイユ生まれ。92年マルセイユ国立バレエ学校、99年パリ・オペラ座バレエ学校入学。01年パリ・オペラ座バレエ団入団。04年5月20日「ドン・キホーテ」上演後、スジェから飛び級でエトワール任命。飛び級でのエトワール昇格はドミニク・カルフーニ、マニュエル・ルグリ、ローラン・イレール以来、至上4人目という快挙。20世紀を代表する世界的ダンサー、ドミニク・カルフーニとデニス・ガニオを両親に持ち、21世紀を代表する正統派スター・ダンサーとしてバレエの枠を超えた人気を誇る、今最も注目のダンサー。オペラ座では、新作の初演を含めた多数の全幕物で主演し、ソリストとしての高い能力が絶賛されている。

バンジャマン・ペッシュ Benjamin PECH

バンジャマン・ペッシュはエトワール・ガラのアーティスティック・オーガナイザー。ダンサーとしての高い資質がありながら、同じダンサーから信頼され慕われるキャラクターは彼ならではの得難いもの。彼のプロデュース手腕のおかげで3回目が実現することとなった。もちろんダンサーとしても前回の「椿姫」のアルマンのようなひたむきな姿をぜひ見せてほしい。

プロフィール

74年フランス・ベジエール生まれ。ジャズダンス・スクールを経て、86年パリ・オペラ座バレエ学校入学。92年パリ・オペラ座バレエ団入団。92年パリ国際バレエ・コンクール決勝進出、94年第1回マイヤ・プリセツカヤ国際バレエコンクールでグランプリと第1位金賞を獲得し、国際的に脚光を浴びる。05年9月22日、オペラ座上海公演で「アルルの女」「ジゼル」上演後エトワール任命。その正確かつ音楽性に優れた踊りは多くの振付家の信頼を得、レパートリーは幅広く、クラシック、コンテンポラリーを問わない。海外を含めオペラ座以外での活躍もめざましく、来日経験も多数。ダンサーの束ね役でもある今回も意気込みをみせている。

~ペッシュよりメッセージ~

親愛なる日本のみなさま、「エトワール・ガラ2010」でお会いできる時が近づいて参りました。前回2008年の成功と経験を生かし、より豊かなプログラムを考えているところです。出演者のほぼ全員が共演できる「三銃士」をラコット氏に依頼し、リハーサルが始まったところです。また、ローラン・プティ、マッツ・エックなどの作品も準備しました。この夏、ダンスの素晴らしさをお客様とともに共有したく、ご来場を心よりお待ちしています。

ドロテ・ジルベール Dorothee GILBERT

2007年11月のヌレエフ版「くるみ割り人形」終演後にエトワールに任命されたドロテ・ジルベール。すっかりエトワールらしい貫禄が身に付いてきた彼女が、初めてエトワール・ガラのメンバーとして参加する。マチアス・エイマンと「スターズ&ストライプス」を、さらに「天井桟敷」から「スカルラッティ・パ・ド・ドゥ」を同じくエイマンと踊ることが決定している。エトワール・ガラ初お目見えにふさわしい、キュートではつらつとした舞台になりそう。

プロフィール

83年、トゥルーズ生まれ。90年よりトゥルーズのコンセルヴァトワールで学び、95年パリ・オペラ座バレエ学校に入学。00年パリ・オペラ座バレエ団に入団。03年<AROP>賞受賞。04年、オペラ座の優秀な若いダンサーに与えられるカルポー賞を受賞。07年11月19日「くるみ割り人形」上演後にエトワールに任命される。「パキータ」「ラ・バヤデール」「ドン・キホーテ」などクラシック作品の他、バランシン振付「ジュエルズ」、バール版「ジゼル」、プティ振付「プルースト、または失われた時を求めて」などを踊る。最近のオペラ座初演作品ではマクレガー振付「ジェニュス」に出演、その超絶テクニックでオペラ座を沸かせた。美しい容姿、正確なバレエ・テクニックを持ち、また、強靭な体に恵まれたジルベールは、パリ・オペラ座の新しい時代を担うスターとして待ち望まれたバレリーナである。世界各地のガラ、フェスティバルへの出演も多いが、日本では02、04、07年の"ルグリと輝ける仲間たち"などに出演している。「エトワール・ガラ」は今回が初参加。

マチアス・エイマン Mathias HEYMANN

2008年のエトワール・ガラではまだプルミエ・ダンスールだったマチアス・エイマン。2008年に来日時に「次回はエトワールになって来られたらいいんだけど」と語った言葉通り、2009年のクランコ振付「オネーギン」終演後にエトワールに任命された。今回は晴れてエトワールとしての参加となる。現在進行形で成長を続ける彼の、若々しくシャープで超高速なキレのよさ、高いジャンプに期待。

プロフィール

01年、パリ・オペラ座バレエ学校入学、04年、17歳でパリ・オペラ座バレエ団に入団。05年にコリフェ、06年スジェに昇格。ヌレエフ版『ドン・キホーテ』のバジル、アシュトン版『リーズの結婚』の笛を吹く踊り子とコーラス、プティパに基づくラコット版『パキータ』を踊る。07年、プルミエ・ダンスールとなる。バランシン『四つの気質』、『シンフォニー・イン・C』、マルティネス振付『天井桟敷』のバチスト、コラーリ、ペローによる『ジゼル』のアルブレヒト、ノイマイヤーの『椿姫』のデ・グリューなどを踊る。09年4月16日にクランコの『オネーギン』のレンスキーを踊った後エトワールに任命される。パリ・オペラ座バレエ団での初演作品に07年マクレガーの『ジーヌス』などがある。抜群の身体能力を持ちつつも、それだけでなくノーブルな美しいしぐさ、ラインが魅力のマチアス。古典もコンテンポラリーも自在に踊れる彼の存在は、これからのパリ・オペラ座バレエに非常に期待してしまう、最も目が離せないエトワールだ。

プルミエール・ダンスーズ/Premiere Danseuse

エレオノラ・アバニャート Eleonora ABBAGNATO

2010年のウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサートでのバレエ・シーンでヴァレンティノの衣裳に身を包み、フェミニンな姿を見せたエレオノラ・アバニャート。エトワール・ガラのオリジナル・メンバーであり、このガラ公演をつねに成功へ導く重要なダンサーだ。今回はイタリア人の振付家ダヴィッド・ボンバナに作品を委嘱し「プレリュード」を世界初演してくれる。

プロフィール

78年イタリア・シシリア島生まれ。モンテカルロのバレエ学校を経て、92年パリ・オペラ座バレエ学校に入学。96年パリ・オペラ座バレエ団入団。01年2月プルミエール・ダンスーズ昇格。オペラ座で最も将来が期待されている若手ダンサーの1人。現代的な容姿と感性を持ち、現代の人気振付家から支持されている。01年からは主役への抜擢も多く、最近のオペラ座初演作品ではノイマイヤー「椿姫」、プティ「失われた時を求めて」などに主演。世界各地でのゲスト出演も多数で、故国のイタリア、ミラノ・スカラ座を始め、ニューヨーク・メトロポリタン・オペラ「21世紀のスター・ガラ」、ボリショイ・バレエ団などに招聘されている。

プルミエ・ダンスール/Premiere Danseur

ジョシュア・オファルト Josua HOFFALT

エトワール・ガラ初参加のジョシュア・オファルト。2009年にプルミエ・ダンスールに昇進したばかり。パリ・オペラ座期待の注目ダンサーだ。長身でもの静か、とても真面目な彼は、個性の強いエトワール・ガラのメンバーの中でどのようなキャラクターを確立するのだろうか。エトワール・ガラのニュー・フェイスとして新たな風を吹き込んでくれることを期待したい。

プロフィール

84年、南フランス生まれ。8歳の時、マリニャンのコンセルヴァトワールでバレエを習い始める。98年にパリ・オペラ座バレエ学校に編入。02年、パリ・オペラ座バレエ団のコール・ド・バレエに入団。03年コリフェ、04年にスジェに昇進。04年ヴァルナ国際ダンスコンクールで銀賞、また同年、カルポー賞を受賞。主なレパートリーは、「ラ・シルフィード」「椿姫」「眠りの森の美女」など。また、オペラ座初演作品ではプレルジョカージュ振付「A SORT OF」(08年)マルティネス振付「天井桟敷の人々」(08年)などに出演。09年は「白の組曲」「マーラー交響曲第3番」「プルースト,失われた時を求めて」「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」を踊り、11月にプルミエ・ダンスールに昇進、同時にAROPS賞を受賞。その後はニコラ・ポウルの創作「REPLIQUES」に参加し,年末にはバレエ・リュス・ガラでフォーキン振付「薔薇の精」を踊った。クラシックに欠かせない美しさと優雅さ、確かなテクニックを持ち合わせ、オペラ座で一番、エトワールに近い正統派男性ダンサーとして期待されている。「エトワール・ガラ」は今回が初参加。

ハンブルク・バレエ団 HAMBURG BALLET

プリンシパル/Principal

シルヴィア・アッツォーニ Silvia AZZONI

ハンブルク・バレエのプリンシパル、シルヴィア・アッツォーニ。2005年、第1回のエトワール・ガラから参加しているエトワールたちの大事な仲間だ。きゃしゃな身体が踊り出すと、観る者はたちまち惹きつけられてしまう。今回は待望の彼女自身の代表作、「人魚姫」をアレクサンドル・リアブコとともに踊ることが決まった。特にコンテンポラリー作品で、心に残るダンスを見せてくれるだろう。

プロフィール

73年、イタリア・トリノ生まれ。トリノのバレエ学校を経て、91年ハンブルク・バレエ・スクール入学。93年ハンブルク・バレエ団に入団し、96年にソリスト、01年にプリンシパルに任命される。「ロミオとジュリエット」「ダフニスとクロエ」「人魚姫」など、多くのノイマイヤー振付作品でドラマティックなヒロイン役を演じ、絶賛されている。世界各国でのゲスト出演も多く、これまでにニューヨーク、ミュンヘン、ミラノ、モスクワ、ワルシャワなどで踊っている。日本ではハンブルク・バレエ団の公演の他、「世界バレエ・フェスティバル」(04年)、「エトワール・ガラ」(05年)、「アレッサンドラ・フェリ 引退記念公演」(07年)などに出演。2008年、「人魚姫」で第16回ブノワ賞で最優秀女性ダンサーを受賞した。

アレクサンドル・リアブコ Alexandre RIABKO

2回目の参加となるアレクサンドル・リアブコ。ハンブルク・バレエのプリンシパル・ダンサーだ。「人魚姫」をシルヴィア・アッツォーニとともに踊る。この二人での「人魚姫」は日本初お披露目。見逃せない。前回はイリ・ブベニチェクとともにドイツ・カンパニーからの参加組として底力を見せてくれた。今回も古典にコンテンポラリーにと、どのようなタイプの作品も楽しげに踊る彼を見るのが楽しみ。

プロフィール

78年ウクライナ・キエフ生まれ。キエフ・バレエ学校、ハンブルグ・バレエ学校で学ぶ。ローザンヌ国際バレエコンクールでファイナリストに。96年にハンブルグ・バレエ団入団。99年ソリスト、01年プリンシパルに昇格。同年、ヴィルヘルム・オーバーデルファー博士賞を受賞。ノイマイヤー作品の主なレパートリーに「アーサー王伝説」「椿姫」「マタイ受難曲」「ニジンスキー」「くるみ割り人形」「ペール・ギュント」「スプリング・アンド・フォール」「シルヴィア」など。またノイマイヤーは彼のために「プレリュードCV」のサーシャ、「ヴェニスに死す」のアッシェンバッハのコンセプト、「エリザベスに」のパ・ド・ドゥ、「ヨンダリング」「メサイア」「冬の旅」などでのソロを作った。03年、06年には世界バレエフェスに出演。恵まれた身体をすみずみまで駆使した流れるようなムーヴメントが美しいダンサー。

ドレスデン・バレエ団
DRESDEN SEMPEROPER BALLET

プリンシパル/Principal

イリ・ブベニチェク Jiri BUBENICEK

ドレスデン国立歌劇場バレエ団のプリンシパルであるイリ・ブベニチェク。1月のドレスデン・バレエの仲間を率いての来日公演を大成功させた。彼のあたたかい人柄と深い洞察力を感じさせる自身の振付作品により、振付家としての評価が一段と高まった。もちろんエトワール・ガラにとっても彼はなくてはならない存在。今回も、ダンサーとしてだけでなく、彼の振付による美しく洗練された作品を披露してくれることになっている。

プロフィール

74年ポーランド生まれ、チェコ国籍。プラハ音楽院で学び、92年ローザンヌ国際バレエ・コンクールでPRIX D'ESPECESを受賞。93年ハンブルク・バレエ団入団。95年ソリスト、97年プリンシパルに任命される。06年にドレスデン・バレエ団にプリンシパルとして迎えられる。パリ・オペラ座バレエ団をはじめ、欧州の主要バレエ団に客演している。また振付家としての才能も高く評価されており、07年にはNYCBスタジオ公演で「第7交響曲」を、09年にはNYCBで「トッカータ」を振り付けるなど、彼の作品は日本を始め世界中で紹介されている。日本へは「世界バレエ・フェスティバル」(00年)、「エトワール・ガラ」(05、08年)、自身のグループ公演(05、06、10年)で来日している。

~ブベニチェクよりメッセージ~

「エトワール・ガラ」のメンバーとして、再び日本のみなさまとお目にかかることができるのを嬉しく思います。今回も私の振付作品をご披露します。どうぞお楽しみに。

マリインスキー・バレエ
MARIINSKY BALLET

ファースト・ソリスト/First soloist

エフゲーニヤ・オブラスツォーワ Evguenia OBRAZTSOVA

マリインスキー・バレエから初参加となるエフゲーニヤ・オブラスツォーワ。2009年のマリインスキー来日公演ではチャーミングな魅力で観客を魅了した。マチュー・ガニオとの「ロミオとジュリエット」も楽しみ。

プロフィール

サンクトペテルブルグ生まれ。ワガノワ・バレエ学校を2002年に卒業。同年、キーロフ・バレエ(現マリインスキー・バレエ)に入団。05年、モスクワ国際バレエ・コンクールで金メダルを獲得、06年、ポジターレ・レオニード・マシーン賞を受賞。07年にはマリインスキー・バレエが初演したピエール・ラコット振付『オンディーヌ』に、ラコットの指名で主役に抜擢され踊っている。この舞台が高い評価を得て、ロシア舞台芸術の権威ある賞、ゴールデン・マスク賞を受賞した。主なレパートリーに『眠れる森の美女』『ジゼル』『ドン・キホーテ』『ロミオとジュリエット』『くるみ割り人形』『ラ・シルフィード』など。05年、フランス人のセドリック・クラピッシュ監督の映画『ロシアン・ドールズ』にナターシャ役で出演した。現在はマリインスキー・バレエのファースト・ソリスト。
 初来日は1996年、レニングラード国立バレエの『眠れる森の美女』公演の時。ワルツ・シーンの子役として舞台に立った。以来、「ルジマトフのすべて2008」やNBAバレエ団公演のゲストなどでたびたび来日しており、日本のファンも多く人気も非常に高い。

※音楽は録音テープを使用いたします
※表記の出演者・演目・プログラム組合わせは2010年6月現在のものです。出演者の怪我などのやむを得ない事情により変更になる場合もございます。公演中止の場合を除き、入場料の払い戻しや公演日の振替えはいたしかねますので予めご了承ください。
※出演を予定しておりましたイザベル・シアラヴォラは怪我のため来日できなくなりました。
※正式な配役は公演当日に会場でお配りをする配役表にて発表となります。

© Philippe Biancotto