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ロッシーニ・オペラ・フェスティバル
オテッロ
マホメット2世
特別コンサート
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「オテッロ」 仮想劇場

ダイワハウス presents

オテッロ

1453年、コンスタンティノープルを陥落させビザンチン帝国を滅亡に追い込んだオスマン・トルコのスルタン、マホメット2世。ヴェネツィア指揮官の娘アンナとの愛、アンナの祖国愛を描く“歴史大河オペラ”。

2008年ROF新制作上演予定作品(日本初演)
ナポリ版 全2幕 イタリア語上演(日本語字幕付き)
台 本:チェザーレ・デッラ・ヴァッレ
初 演:1820年12月3日、サン・カルロ劇場(ナポリ)

登場人物

マホメット2世…ロレンツォ・レガッツォ(バス)
セリモ(その腹心の友)…コジモ・パノッツォ(テノール)
パオロ・エリッソ(植民地モンテネグロのヴェネツィアの指令官)
・・・フランチェスコ・メーリ(テノール)
アンナ(その娘)…マリーナ・レベカ(ソプラノ)
カルボ(ヴェネツィアの将軍)…アーダー・アレヴィ(メゾ・ソプラノ)
コンドゥルミエーロ(ヴェネツィアの将軍)…エンリーコ・イヴィッリア(テノール)

story

<第1幕>

 15世紀半ば、ヴェネツィアの植民地モンテネグロの町は、「明日までに城壁にかかる橋を開けなければ火を放つ」と迫るマホメット2世に包囲されていた。ヴェネツィアの司令官パオロ・エリッソは軍事会議を招集。コンドゥルミエーロは降伏を勧めるが、若いカルボは最後まで抵抗しようと主張する。エリッソは、身の安全のためにカルボと結婚せよ、と娘アンナに言う。だが、アンナはウンベルトと名乗る男を愛していることを告白。エリッソは娘の背信に心を痛める。
 その時、大砲の音が響きトルコ軍が町に侵入。アンナと女たちは教会に急ぎ祈りを捧げる。町はまさに降伏寸前。マホメットが手兵を連れて現れ、エリッソとカルボは連行される。マホメットはエリッソが愛するアンナの父であると知って二人を助けようとするが、二人はそれを断る。怒ったマホメットは死刑を宣告。アンナはウンベルトと名乗っていた男がマホメットであったことを知り、二人を解放してくれるよう懇願するが、マホメットは自分の妻になるなら二人を救おうとアンナに迫る。アンナは狼狽し、憤慨した父は父娘の縁を切ると言う。

<第2幕>

 マホメットの陣営。マホメットがアンナに愛を告白する。彼女もマホメットを愛しているが、祖国を思うと、マホメットの愛を受け入れることが出来ない。そこへヴェネツィア軍が城壁を突破したとの知らせが届き、トルコ軍は撤退を余儀なくされる。マホメットは反撃を決心。
 イスラム人の尊敬と服従を保証する皇帝印の付いた指輪をアンナに贈って立ち去る。エリッソとカルボが教会の地下室に逃げ込んでくる。エリッソは娘の裏切りを嘆くが、カルボは彼女を信じる。アンナは父に皇帝印の付いた指輪を渡し、トルコ人に変装して直ぐに逃亡するよう二人に言う。
別れ際にアンナは「母の墓前でカルボと結婚しましょう」と父に言う。一人残ったアンナは祖国の勝利を喜ぶ。イスラムの兵士がアンナを殺害しにやってくるが、彼女の度胸に驚いて殺すことをためらう。そこに現れたマホメットにアンナは、カルボが兄ではなく結婚相手であると告白して自害する。

指揮:アルベルト・ゼッダ(ロッシーニ・オペラ・フェスティバル芸術監督)
「マホメット2世」/特別コンサート「テーティとペレオの結婚」 
アルベルト・ゼッダ
ミラノ生まれ。人文学と音楽を学ぶ。音楽教育法および音楽学に特に力を入れているイタリアを代表する学者でもある。イタリア・オペラの研究に献身的に取り組み、ロッシーニ財団出版委員会のメンバーとして、ロッシーニ作品の批判校訂版の編纂によって世界的評価を確立。1980年代に起こったロッシーニ・ルネサンスに多大な貢献をする。
指揮者としてはミラノ・スカラ座、ナポリ・サン・カルロ歌劇場、ヴェネツィア・フェニーチェ歌劇場、パレルモ・マッシモ劇場、ボローニャ歌劇場などイタリア国内のみならず、ロンドン、ウィーン、パリ、ベルリン、ミュンヘン、ハンブルグ、アムステルダム、リスボン、マドリッド、バルセロナなど世界各地の歌劇場で活躍。これまでヴァッレ・ディートリア・フェスティバル、ロッシーニ・オペラ・フェスティバル、カルロ・フェリーチェ歌劇場、スカラ座、ファーノのバロック・フェスティバルの芸術監督および芸術顧問を歴任。現在、ペーザロ・ロッシーニ・オペラ・フェスティバル芸術監督。ペーザロのアカデミア・ロッシニアーナでも熱心に若手音楽家の指導にあたる。CD、DVDの収録も多数。

演出:ミヒャエル・ハンペ

ミヒャエル・ハンペ
ドイツ生まれ。ハイデルベルクで人文学、アメリカのシラキュース大学で音楽学を学び、続いてミュンヘン、ハイデルベルク、ウィーンで演劇学と音楽学を学ぶ。ウィーン大学を文学、哲学で卒業する。1965年から1970年までチューリッヒのテアトロ・ドラマーティコの副ディレクター、1972年から1975年までマンハイムの国立劇場総裁、1986年から1989年までザルツブルク音楽祭の常任理事を歴任。現在、ケルンのオペラ座の劇場総裁。同時にロンドン、パリ、ザルツブルク・フェスティバル、エディンバラ、ミュンヘン、ストックホルム、チューリッヒ、ワシントン、サン・フランシスコ、シドニー、東京でオペラ演出を数多く手掛ける。イタリアでは1986年フィレンツェ五月音楽祭で「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、1988年「ばらの騎士」、1987年トリノで「セヴィリアの理髪師」、1988年スカラ座で「さまよえるオランダ人」、1989年「コジ・ファン・トゥッテ」、1989年ペーザロ・ロッシーニ・オペラ・フェスティバルで「泥棒かささぎ」を手掛ける。

出演者

ロレンツォ・レガッツォ(バス)
マホメット
ロレンツォ・レガッツォ
ヴェネツィア生まれ。モーツァルトとロッシーニを得意とし、ザルツブルク音楽祭およびロッシーニ・オペラ・フェスティバルに数多く出演。サイモン・ラトル、リッカルド・ムーティ、ロリン・マゼール、リッカルド・シャイー、ニコラス・アーノンクール、マルチェッロ・ヴィオッティら偉大な指揮者と共演。ベルカント作品のコロラトゥーラ技法が高く評価される一方、バロック音楽にも意欲的に取り組み、ルネ・ヤコブス、リナルド・アレッサンドリーニ、クラウディオ・シモーネ、アンドレア・マルコンらと共演。
代表的なレパートリーは、「アルジェのイタリア娘」(ムスタファ)、「チェネレントラ」(アリドーロ)、「フィガロの結婚」(フィガロ)、「ドン・ジョヴァンニ」(レポレッロ)など。
2006/07シーズンはベルリン国立歌劇場で「セヴィリアの理髪師」、東京で藤原歌劇団の「イタリアのトルコ人」、フェニーチェ歌劇場で「マホメット2世」など、2007/08シーズンにはミュンヘン国立歌劇場の「イタリアのトルコ人」、東京・新国立劇場で「フィガロの結婚」、ベルリン国立歌劇場で「マリア・シュトゥアルダ」、コヴェント・ガーデンで「チェネレントラ」などに出演。グラミー賞受賞の「フィガロの結婚」(ルネ・ヤコブス指揮)、“オルフェ金賞”の「バス・アリア集」(リナルド・アレッサンドローニ指揮)など録音も多い。
マリーナ・レベカ(ソプラノ)
アンナ
マリーナ・レベカ

リガ・ラトビア生まれ。2007年7月、ローマのサンタ・チェチーリア音楽院を卒業。アルベルト・ゼッダ指導によるアカデミア・ロッシニアーナで研鑽を積む。
2007年8月ペーザロ・ロッシーニ・オペラ・フェスティバルで「ランスへの旅」のフォルヴィル伯爵夫人とコルテーゼ夫人を歌い評価を固め、同10月にはドイツ・ギュータースロー国際コンクール“新しい声2007”で優勝。直ぐにウィーン・フォルクスオーパーとエルフルト劇場で「椿姫」(ヴィオレッタ)、ベルリン・コミッシュ・オーパーでヘンデルの「テセウス」(アジレア)に出演。
2008年夏のペーザロ・ロッシーニ・オペラ・フェスティバルで「マホメット2世」の大役アンナ役に抜擢される。リガ・オペラ座「愛の妙薬」(アディーナ)、ナンシー・オペラ座「イドメネオ」(エレットラ)、バーデン=バーデンのフェスティバル・ホール「カルメン」(ミカエラ)など主要キャストを射止め注目が集まっている。また「ランスへの旅」(フォルヴィル伯爵夫人)でスカラ座デビューが決まっている。

フランチェスコ・メーリ(テノール)
パオロ・エリッソ
フランチェスコ・メーリ
1980年ジェノヴァ生まれ。2002年、スポレートの二つの世界フェスティバルで「マクベス」、「小ミサ・ソレムニス」、「グローリア・ミサ」(プッチーニ)でデビューする。その後、スカラ座で「カルメル派修道女の対話」(ムーティ指揮)、「オテッロ」、チューリッヒで「セビリャの理髪師」、リヨンで「夢遊病の娘」(収録、ナタリー・デッセイと共演)、ヴァレンシアで「ドン・ジョヴァンニ」(ロリン・マゼール指揮)などに出演。2005年には、ロッシーニ・オペラ・フェスティバルで「ビアンカとファッリエロ」(新プロダクション)、カルロ・フェリーチェで「ドン・ジョヴァンニ」、スカラ座で「イドメネオ」、パリのシャンゼリゼ劇場で「ドン・ジョヴァンニ」、ペーザロで「トルヴァルドとドルリスカ」、スカラ座で「ドン・ジョヴァンニ」(新プロダクション)と「マリア・シュトゥアルダ」に出演。パルマで「コジ・ファン・トゥッテ」、ボローニャで「ランメルモールのルチア」、ヴェネツィアで「セビリャの理髪師」、シャンゼリゼ劇場で「ファルスタッフ」、ペーザロで「マホメット二世」、ウィーンで「コジ・ファン・トゥッテ」(ムーティ指揮)に出演。これからはトリノで「ドン・パスクワーレ」、「椿姫」、フィレンツェで「愛の妙薬」、2009年にはマドリット、コヴェント・ガーデン、メロトポリタンで「リゴレット」、パリのオペラ座、バルセロナで「湖上の美人」、2010年にはパルマで「ウェルテル」に出演予定である。
アーダー・アレヴィ(メゾ・ソプラノ)
カルボ
アーダー・アレヴィ
テル=アビブ大学とニューヨークのジュリアード音楽院で学ぶ。トゥールーズの国際シャント・デラ・ヴィユ・コンクールに優勝。新イスラエル歌劇場で、「ウェルテル」(シャルロット)、「イドメネオ」(タイトル・ロール)、「ホフマン物語」、オッフェンバックの「美しきエレーヌ」(タイトル・ロール)に出演しキャリアを積む。ニューヨーク・シティ・オペラ、ドレスデンのゼンパー・オーパー、新イスラエル歌劇場、サン・フランシスコ歌劇場で「カルメン」のタイトル・ロールを歌う。このほか、ジェノヴァのカルロ・フェリーチェ歌劇場で「湖上の美人」(マルコム)、フランクフルト歌劇場でヘンデルの「アリオダンテ」(タイトル・ロール)、ジェノヴァで「ノルマ」(アダルジーザ)、ハンブルク国立歌劇場で「ジュリアス・シーザー」(タイトル・ロール)、ドレスデンで「アルジェリのイタリア娘」(イザベッラ)を歌って喝采を浴びる。
2008年、ペーザロ・ロッシーニ・オペラ・フェスティバルの「マホメット2世」カルボ役で出演予定。

合唱:プラハ室内合唱団

管弦楽:ボルツァーノ・トレント・ハイドン・オーケストラ

※出演者、配役などは2008年7月現在の予定です。やむを得ない事情により変更になる場合がございますが予めご了承下さい。最終出演者は公演当日に発表します。

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