項羽と虞美人の愛や壮大な歴史物語を、上海東方青春舞踊団がダンスで表現する舞劇「覇王別姫」〜ある愛の伝説〜。
この舞台の多彩な魅力を、幅広いジャンルのゲストの方々に独自の視点で語っていただきました。
※「覇王別姫」関連イベントにおけるコメントから抜粋


伝統とモダンな空気、今の上海の街を象徴していますね。
黛まどかさん(俳人)
言葉で「愛」を表現している私にとって言葉がなくて愛が表現できるのか、未知数でしたが心の襞、機微やうつろいが見事に表現されているのに驚きました。悲しみを込めた愛と喜びの絶頂にあるときでは筋肉の動きまで違うんですね。全身を使って愛を表現している。セリフがない分イマジネーションをフル稼働して楽しみました。




中国だからこその表現がここにある。
東儀秀樹さん(雅楽師)
自分たちの祖先が体験してきた歴史を再現する―その事実がリアリズムを醸しだし、東洋人ならではの独自の表現になっていますね。西洋に負けない、という気負いではなく、自分たちの血が勝手に動きだす。京劇の要素も含まれるけどもっともっとオリジナル。ダンスや音楽、表情など随所に今の上海の活気がみなぎっています。




愛のために命を落とす―ある種の理想型ですね。
槇村さとるさん(漫画家)
こういうお話しって自分の中には絶対にないことだからこそ観てしまう。「覇王別姫」は物語の王道、理想型です。本作品では虞美人役のダンサーが好きですね。肩甲骨まわりの贅肉がいっさいなく、稼動域がすごく広い。男性の腿も西洋と違う魅力があり必見です。




体が違う!色彩がすごい!ここまで大袈裟にやるか?!
近藤良平さん(舞踊家・「コンドルズ」主宰)
「ある愛の伝説」とは大きく出たね。(笑)僕は愛を題材にしたことがないので羨ましい。上海は舞踊が盛んな所だけど彼らはその中から選ばれた人たち。しかも20代前半の一番いい時期ですね。バレエの動きもあるけどそのポジションを越えた背中の動きがあったり。屈託なく踊ってる。何がすごいって個々の体がすごい。胃袋から違うんだな。(笑)




完璧なダンスと高度で華やかな表現力。とにかく何をとってもいい。唖然としました。
鳳蘭さん(女優)
西洋のバレエと中国伝統舞踊のエキスを凝縮したこれまで見たこともない振付。舞劇と名のつくとおり、踊りだけで物語を表現できる完璧なテクニックと表現力がすごい。本物ですね。




言葉では決して書き表せないものを肉体で表現している姿が羨ましい。
唯川恵さん(作家)
闘う男(項羽)に恋をして、最終的に死を選ぶ虞美人の姿には、今の時代では書けないドラマチックな世界があることを改めて感じました。




項羽と虞美人の恋は悲劇だけど、好きな人の腕の中で死ねるなら悲恋じゃない。
江國香織さん(作家)
ダンサーの動きの中に肉体の美しさがあり、中でも愛し合う二人が最後に死を選んだ時の踊りがものすごく綺麗でエロティックでした。




綺麗な身体の動きを見ていると、人間を超越したように見える瞬間があります。
谷村志穂さん(作家)
私は特に男性ダンサーが好き。この作品では、中国で鍛えられたダンサーたちが踊る群舞の荒々しさが物語に合っていて魅力的です。




こんなにも美しいものが、この世に存在していると思うと、ゾクゾクしちゃう!
假屋崎省吾さん(華道家)
芸術は、人が生み出したすごいものです。この舞台は、特別な能力を神様から授かった人でなければ表現することが出来ないと思うんです。

※イベント出演順


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