INTERVIEWインタビュー
INTERVIEW3音声ガイド/ピーター・バラカンさん その2
(2022/11/25取材)

音声ガイドを担当するピーター・バラカンさんが、本展開幕前日の11月25日にBunkamuraザ・ミュージアムを訪れました。完成した展覧会場を巡り、じっくりと作品に接したバラカンさん。展示の印象や、音声ガイドの聴きどころなどを伺いました!

Q.マリー・クワント展を実際に見て、印象に残ったことなどを教えてください。
バラカンさん:
展覧会全体を見て、マリー・クワントが時代の変化を反映しながら、実際は時代をリードしていたのだと感じました。
デザイナーでもミュージシャンでも、クリエイターというのは以前からあったものに影響を受けながら工夫して作品を作るものですが、彼女の場合は常に時代の半歩先を行っている。でも、前衛的すぎて人が付いていけないようなものは作らない。若い女の子たちの声を聴きながら服を作っている。そのあたりの距離感が絶妙だったんだと思いますね。それは恐らく意図したものではなく、感覚的に自分がやりたいことをやっていたんだろうなと。今回の展示を見て、そういうところは改めてすごいなと感じましたね。

Q.音楽に精通しているバラカンさんですが、今回の展覧会場にはどんな音楽が似合うと思いますか。
バラカンさん:
1960年代半ばの、モッズの音楽が似合うと思います。踊りやすい、体を自由に動かしたくなるような曲。体がウキウキしてテンポ良く歩きたくなるような、そんな音楽がいいのではないでしょうか。

Q.音声ガイドでは、1950〜70年代のイギリスをテーマにしたバラカンさんのインタビューを全4回で収録。この時代をイメージしてバラカンさん自身が選曲したプレイリストも、Spotifyで公開されています。聴きどころを教えてください。
バラカンさん:
インタビューを通して聴いてもらうことで、当時の時代の流れを表したいと思いました。プレイリストは、少しアメリカも混じっていますが主にイギリスの曲で、当時イギリスでどんな音楽が流行っていたのか、よく知らない人のために選んでみました。インタビューと音楽を合わせて聴くことで、1950〜70年代という時代が少しでも伝わればと思います。