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大野和士が語る「ウェルテル」誕生秘話
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記者懇親会

Bunkamura 20周年記念特別企画
大野和士指揮 フランス国立リヨン歌劇場管弦楽団
マスネ:歌劇「ウェルテル」全4幕(演奏会形式)
Presented by Calbee
世界の最先端をゆく大野和士の“今”を聴く!
2009年11月1日(日)、3日(火・祝) 15:00開演
Bunkamuraオーチャードホール

大野和士が語る「ウェルテル」誕生秘話

8/18(火)大野和士「記者懇親会」より
大野自身が語る「リヨン歌劇場」「オーケストラ」、そして、「ウェルテル」

8月一時帰国していたリヨン歌劇場首席指揮者の大野和士氏が、60名を超える記者た ちの前で、身振り手振りを交えて、11月に来日公演するフランス国立リヨン歌劇場管弦楽団との「ウェルテル」について熱く語った。

冒頭、大野氏は、リヨンの街について、100年前に永井荷風が「ふらんす物語」を著し、 歌劇場もその舞台になったというエピソードを紹介。今でも、リヨンの人々は、この ことを通じて日本への親近感を抱いていると話した。

1.「ウェルテル」について

大野氏は、最初に、オーチャードホールとの思い出といえば、1992年から2002年まで20作品ものオペラを取り上げた「オペラ・コンチェルタンテ・シリーズ」と語り、オペコンが帰ってくる!と思ってほしいと述べた。そして、「ウェルテル」について、マスネの作曲に至る経緯や、ワーグナーから受けた影響、さらに、今回の聴きどころまで、時にメロディーを歌いながら雄弁に語った。

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2.オーケストラについて

フランスのオペラハウスで専属のオーケストラをもっているのは、パリとリヨンの2つだけ。リヨンでは、25年前に、ジョン・エリオット・ガーディナーが音楽監督に就任したのを記念して結成された。フランス各地から腕利きの奏者が集まった、とてもハイレベルでエレガントなオーケストラである。特に、このオーケストラが奏でるフランス音楽は、やはり、独特な響きが得られる。

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3.「リヨン」を選んだ理由

大野氏は、2008年9月から、250年の歴史と伝統を誇るリヨン歌劇場の首席指揮者に就任したが、「リヨン」を選んだ理由として以下のように述べた。「一番大きな理由は、歌劇場の支配人(セルジュ・ドルニー氏)が、自分と同世代で、オペラに対する考え方が一致することが多いから。特に、若い世代にオペラを聴いてもらうための積極的な取り組みに共感する。」リヨンの最近のユニークな活動例として、以下3つを挙げた。

1) ヒップホップ・ダンサーを歌劇場に組み入れ、練習場を提供した結果、世界大会で 優勝、オペラハウスとヒップホップの異色の組み合わせが話題に。また、実際に「ポーギーとベス」にダンサーとして出演させるなど、今や、歌劇場にとっても大きな存在になっている。※11月には、ダンサーも来日し「子どもたちに贈るスペシャル・コンサート」に出演予定。

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2) 託児施設で子ども向けのワークショップを実施。オペラ公演を親が鑑賞中に、劇場内の託児所では、上記のダンサーなどが「ポーギーとベス」の名曲サマータイムにのせて、短いショーを作り、終演後子どもを引き取りに来た親の前で、その成果を披露するというもの。

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3) 移民が多く住む地域に歌劇場の舞台セットの工場を作り、雇用の機会を増やすと共 に、そこで働く人たちの子どもに低廉な料金でオペラを見ることが出来るようにする。こうした多彩な活動の結果、客層が幅広くなり、観客の4分の1が、25歳以下になった。世界中のオペラハウスで高齢化が進む中、こうした現象は“他にはない”ことを力説した。

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撮影:言美歩

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