2026.10.20 UP
【展覧会情報】
五島美術館「特別展 室町ごころの風景 ―光り輝く四季と連歌懐紙の美―」
世田谷区上野毛の地にあり、国宝《源氏物語絵巻》や《紫式部日記絵巻》をはじめ日本・東洋の古美術品約5,000件を収蔵する五島美術館。
10月27日(火)より開催される本展覧会のチケットをMY Bunkamuraで販売します。

室町時代のやまと絵屛風に描かれた四季や景物のモチーフは、中世の料紙装飾、そして室町時代に大流行した連歌を記した連歌懐紙にも見ることができます。なかでも下絵が施された連歌懐紙には四季や景物が、ときに句と響き合うように金銀泥で描かれており、室町時代における文藝と美術の交差の一端がうかがえます。
連歌は、和歌の上句(五・七・五)と下句(七・七)を、個人の詠作ではなく別々のひとが詠み、つないでいく形式の文藝で、室町時代に最盛期を迎えました。複数人で集まり、即興で句を詠み継ぎながら全体として一つの作品をつくりあげる連歌の共同創作は、参加者の心を結び、人々は連想のように次々と展開されることばとイメージの変奏を楽しみました。
本展は、四季モチーフの宝庫とも言われる連歌懐紙の下絵に注目し、その魅力を探るこれまでにない展覧会です。同時代のやまと絵屛風、連歌にまつわる諸作品を通じて、「室町ごころ」の風景を展望します。連歌という文藝を手がかりに、室町文化と美術が織りなす豊かな世界をお楽しみください。
【今回の展覧会のおすすめ作品】
◆重要文化財 浜松図屛風
重要文化財 浜松図屛風(右隻) 室町時代・15〜16世紀 東京国立博物館蔵 Image: TNM Image Archives
重要文化財 浜松図屛風(左隻) 室町時代・15〜16世紀 東京国立博物館蔵 Image: TNM Image Archives
浜松図は、やまと絵の画題の一つで海浜の景に松林を描いた絵です。本品は、色とりどりの四季の草花、60羽を超える小鳥、人々の生活の営みも描きこまれているところに特色があります。画面には雲母を掃き、小さな金の箔片を用いた装飾的効果によって、朗らかな明るさのある光景が広がります。特定の場所の実景というわけではなく、室町時代の人々の理想の景色を描いているのかもしれません。
◆愛知県指定文化財 賦何人連歌(永享四年九月十三日)

愛知県指定文化財 賦何人連歌(永享四年九月十三日) 室町時代・15世紀 愛知・圓福寺蔵
永享四年(1432)九月、六代将軍・足利義教(在職1429~41)による富士山見物が行われました。本懐紙は、熱田神宮参詣ののち近接する圓福寺にて催された時宗僧との連歌を記したものです。
本懐紙の下絵は、義教の富士御覧の旅を象徴するかのように、富士山を想起させる山が描かれているところに特色があります。天(上部)に藍、地(下部)に赤紫の打雲紙が用いられ、初折(連句の最初の一枚)表には、柳、薄、水流、裏には、桜の花弁、蝶、紅葉、雁、三日月、山(富士山)が描かれています。二折表には蝶、実(桃と思われる)をつけた花木、蜻蛉、稲穂、裏には山型を重ねるように意匠化された波、松林、山々の後ろにそびえる富士山は雲か噴煙がたなびいているようにも見えます。各紙中央部分には焼損の痕跡が認められますが、近世に寺院炎焼をくぐり抜け、今日まで伝来しています。
◆重要文化財 瀟湘八景 遠浦帰帆図 玉澗筆・同賛

重要文化財 瀟湘八景 遠浦帰帆図 玉澗筆・同賛
南宋時代・13世紀 愛知・徳川美術館蔵
©徳川美術館イメージアーカイブ/DNPartcom ※〈前期展示予定〉
連歌の叙景句や心得について、水墨画や瀟湘八景を例に挙げて説明されることもありました。本品は、「東山御物」を代表する唐絵の名品の一つとして知られますが、足利将軍家から流出後、一時期、連歌師である宗長(1448~1532)が所持していたという伝来があります。連歌師と絵画の接点を示唆する作品です。
◆重要文化財 染田天神講連歌関係資料のうち机

重要文化財 染田天神講連歌関係資料のうち机
室町時代・16世紀 奈良・染田自治会蔵
画像提供:奈良国立博物館
大和国山辺郡東山内の有力武士、多田順実(?~1408)は天神信仰に篤く、旅人より天神御影がもたらされたことをきっかけに天神講を結成しました。それから当地では約200年間、天神講による連歌奉納が行われていました。人々が連歌を詠む背景にある天神信仰、用いた道具、講を維持するための約束事、地方連歌としての作例等、連歌を多角的に考えるうえで貴重な資料群です。
◆重要文化財 新撰菟玖波集 序・巻一~五 三条西実隆筆

新撰菟玖波集 序・巻一~五 三条西実隆筆
室町時代・15世紀 茨城・筑波大学附属図書館蔵
宗祇ら撰の准勅撰連歌集。明応4年(1495)成立。『新撰菟玖波集』の編纂事情は、三条西実隆の日記『実隆公記』によって知られています。実隆のほか、兼載、肖柏、宗長など、宗祇の弟子の連歌師らが編纂に関わりました。『実隆公記』明応8年(1499)6月8日の条に、宗祇の依頼で『新撰菟玖波集』を写した記事があり、本書と推定されています。成立から間もない時期の伝本として大変貴重です。
\深く楽しむ/
◎講演会 ※当日入館者聴講無料(要事前申込)
「北野天満宮の歴史と天神信仰」
日程:2026年11月3日(火・祝)
講師:東川楠彦氏(北野天満宮 禰宜)
「手紙からみる宗祇」
日程:2026年11月21日(土)
講師:末柄 豊氏(東京大学史料編纂所教授)
「室町絵画と連歌―連環する都鄙と風景」
日程:2026年11月29日(日)
講師:髙岸 輝氏(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
会場:五島美術館別館講堂
※各日14:00から開始(13:00開場・受付開始)
当日入館者聴講無料・各日定員180名(自由席)
講演会のご参加には事前にお申込みが必要です。
各開催日の前日17:00までにお申込みください。
定員に達し次第、受付終了となります。
お申込みは五島美術館ホームページをご覧ください。
https://www.gotoh-museum.or.jp/
◎ギャラリートーク
学芸員がスライドを交えて展示作品に関わる解説を行います。
日程:2026年11月19日(木)「連歌懐紙に描かれた四季」
2026年11月26日(木)「連歌と人々」
会場:五島美術館別館講堂
※各回14:00から1時間程度(13:30開場・受付開始)
当日入館者聴講無料・椅子席180名先着順
当日12:00より美術館受付にて受講整理券を配布します。
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「特別展 室町ごころの風景 ―光り輝く四季と連歌懐紙の美―」
開催期間:2026年10月27日(火)~12月6日(日) 10:00~17:00(受付は16:30まで)
※会期中一部展示替えがあります。
休館日:毎月曜日[11月23日(月・祝)は開館]、11月24日(火)
主催:公益財団法人 五島美術館、日本経済新聞社
会場:五島美術館
東急大井町線(各駅停車)「上野毛(かみのげ)駅」下車徒歩5分
〒158-8510 東京都世田谷区上野毛3-9-25
https://www.gotoh-museum.or.jp/#access
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
取り扱いチケット:
■当日券
【販売期間】2026年10月27日(火)~12月5日(土) 23:59
【券種】一般 1,400円
大学・高校生 1,100円
※中学生以下の方は無料です。
※学生券をご利用の際は、チケットと共に「学生証」を忘れずにご呈示ください。
※販売状況により、販売期間より前に取扱い終了となる場合がございます。

