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2025.12.11 UP

展覧会

【展覧会情報】
五島美術館『館蔵 茶道具取合せ展』

世田谷区上野毛の地にある五島美術館。12月16日(火)より開催される本展覧会のチケットをMY Bunkamuraで販売します。

展示室に五島美術館の茶室(古経楼・松寿庵・冨士見亭)の床の間原寸模型をしつらえ、館蔵の茶道具コレクションから約80点を選び展示(会期中一部展示替あり)。懐石道具・炭道具のほか、江戸時代の大名茶人 松平不昧(まつだいら ふまい/1751~1818)ゆかりの茶道具を中心に道具の取合せを展観します。また、特集展示として懐石道具を中心とした茶の湯の漆芸を同時公開します。


信楽一重口水指 銘 若緑/桃山時代・17世紀 五島美術館蔵


青磁桃型香合/明~清時代・17~18世紀 五島美術館蔵


【今回の展覧会のおすすめ作品】

\おすすめ①/

「茶入(ちゃいれ)」とは濃茶を入れる陶製の小壺。これに象牙の蓋をし、仕覆(しふく)という袋に入れて飾り、茶席で用います。唐物とは中国産を意味し、「文琳(ぶんりん)」とは、りんごの形をした茶入のことです。「本能寺」は、織田信長(1534~82)が、京都本能寺に寄進したことからついた銘です。越前の戦国大名 朝倉義景(1533~73)が所持したことから「朝倉文琳」という別銘もあります。松平不昧(1751~1818)が所持し、不昧が編集・出版したという『古今名物類聚』(天明七年〈1787〉序)の記載と同じ仕覆や包物が残っています。


重要美術品 唐物文琳茶入 銘 本能寺/南宋時代・13世紀 五島美術館蔵


\おすすめ②/

「伯庵茶碗(はくあんちゃわん)」とは、徳川将軍家に仕えた医者 曾谷伯庵(そや はくあん/1569~1630)が、「本歌伯庵茶碗」(個人蔵)を所持していたという伝承からついた名称です。作風には、胴部に施された海鼠釉(なまこゆう)、枇杷色の釉薬などの特徴があり、現在10碗程度が伝わっています。産地については、小堀遠州(こぼり えんしゅう/1579~1647)の箱書付から瀬戸説、現在では成形方法から唐津説、あるいは高麗物とする説があります。「冬木」の銘は江戸時代の豪商 冬木屋喜平次の所持にちなみます。遠州の箱書付がある伯庵茶碗は、本歌、冬木、黒田(個人蔵)の3碗です。松平不昧(1751~1818)は、「冬木」のほか「奥田」(サンリツ服部美術館蔵)を所持していました。


重要美術品 伯庵茶碗 銘 冬木/江戸時代・17世紀 五島美術館蔵


\おすすめ③/
 
「砂張(さはり)」とは、室町時代末期から桃山時代にかけて海外から輸入した、銅や錫を主成分とした合金の器の総称です。「棒の先」とは、輿(こし:屋形内に人を乗せ、かついで運ぶ乗り物)の轅(ながえ:かつぐための2本の棒)の先端に取り付けられた飾り金具に形姿が似ているところからの名称です。朱印船貿易などでタイから日本へもたらされ、茶人が水指に見立てたものです。松平不昧(1751~1818)の旧蔵品。


砂張棒の先水指/タイ・アユタヤー時代・16世紀 五島美術館蔵

 


開催期間:2025年12月16日(火)~2026年2月11日(水・祝) 10:00~17:00(入館受付は16:30まで)
休館日:毎月曜日[1月12日(月・祝)は開館]、12月26日(金)~1月5日(月)、1月13日(火)

主催:公益財団法人 五島美術館

会場:五島美術館
   東急・大井町線(各駅停車)「上野毛(かみのげ)駅」下車徒歩5分
   〒158-8510 東京都世田谷区上野毛3-9-25
   https://www.gotoh-museum.or.jp/#access
   TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)


取り扱いチケット: 
■当日券
【販売期間】2025年12月16日(火)~2026年2月10日(火)23:59
【券種】一般 1,100円
    大学・高校生 800円

※中学生以下無料
※学生券をご利用の際は、チケットと共に「学生証」を忘れずにご呈示ください。
※販売状況により、販売期間より前に取扱い終了となる場合がございます。

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