第86回

「巨匠ブロムシュテットが14年振りにN響オーチャード定期に登場!」

現役最高齢指揮者の一人であり、N響名誉指揮者を務める巨匠ヘルベルト・ブロムシュテットが14年ぶりにN響オーチャード定期に登場し、オール・ベートーヴェン・プログラムを披露する。現在87歳のマエストロは、近年、ウィーン・フィルやベルリン・フィルにも定期的に招かれるなど、ますます評価を高めている。N響との絆も深く、86年に名誉指揮者の称号を受けて以来、毎年のようにN響の指揮台に立っている。今回は、今年からN響と取り組むベートーヴェンの交響曲のなかから第3番「英雄」が取り上げられる。演奏会前半には、名実ともに現代を代表するヴァイオリニストであるアラベラ・美歩・シュタインバッハーが登場。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は、2004年にパリで大成功を収め、2007年にはマリナー&N響とも名演を残した彼女の十八番のレパートリーである。

指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット

©Martin U. K. Lengemann

1927年、アメリカに生まれたが、2歳から親の祖国であるスウェーデンで育つ。1953年、タングルウッド音楽祭でクーセヴィツキー賞を受賞。オスロ・フィル、デンマーク放送響、ドレスデン・シュターツカペレ、スウェーデン放送響、サンフランシスコ響、北ドイツ放送響、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管などのオーケストラの首席指揮者や音楽監督を歴任する。N響とは1981年に初共演し、86年から名誉指揮者の称号を受けている。

ヴァイオリン:アラベラ・美歩・シュタインバッハー

©Peter Rigaud

ドイツ人の父と日本人の母の間に、ミュンヘンで生まれる。3歳でヴァイオリンを始め、9歳から名教師アナ・チュマチェンコに師事。アスペン音楽祭でドロシー・ディレイに、パリではイヴリー・ギトリスに学ぶ。アンネ・ゾフィー・ムター財団から奨学金を受ける2004年、パリで、急病のチョン・キョンファに代わり、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を弾き、大きな成功を収める。NHK交響楽団とは、2007年10月に、2009年12月、2014年12月に共演。

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