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アマリッリ・ニッツァ来日会見

 6〜7月のパレルモ・マッシモ劇場来日公演「シチリア島の夕べの祈り」で、ヒロイン・エレナ公女を演じるソプラノのアマリッリ・ニッツァが3月上旬に来日、記者会見を行なった。ヨーロッパの名だたる歌劇場で次々と大役を歌って注目を集め、今後のスケジュールも目白押しという中でのあわただしい来日となった。
ブロンドの髪に抜群のスタイル、舞台映えする容姿を黒いドレスに包んで登場したニッツァ。まずは挨拶代わりに、ピアノによる伴奏で、プッチーニの「ジャンニ・スキッキ」よりアリア「私のお父さん」を、情感込めて歌い上げる。


その後、質疑応答へ。ヨーロッパではすでにたびたび歌い、各地で好評を博しているエレナ公女という役柄については、「いまだかつて経験したことがないほど難しい役です。全五幕に登場し、重要なアリアを三つ歌わなくてはなりません。そのすべてにおいて異なるテクニックが要求されることもあって、歌い手があまり歌いたがらないというところが、この作品がなかなか上演されない理由の一つとしてあるのではないかと思います。エレナ公女は、貴族的で優雅であると同時に、シチリアの住民がフランスの支配に対して立ち上がるきっかけを作る存在となるわけですから、非常に強い内なるエネルギーをもった人間として演じなくてはいけません。彼女の品格、誇り高さ、強さを歌い上げることが必要だと思っています」と分析。




また、今回の来日公演については、「舞台美術もすばらしく、非常に見応えのある公演になっていると思います。上演のたびに愛され、好評を博している作品なので、日本の観客の皆様もぜひ、この作品の美しい音楽にふれる機会を逃さず、心から聴き入って、『シチリア島の夕べの祈り』という作品を愛していただきたいと思っています」と意気込みを述べた。どの質問にも考え抜かれた知的な答えを返す姿が印象的で、来日公演への期待をますます抱かせる会見となった。

Texts:藤本真由(フリーライター)

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