リール近代美術館所蔵 ピカソとモディリアーニの時代
リール近代美術館
 リール近代美術館は、ベルギーとの国境に近い北フランス・リール市に隣接するヴィルヌーヴ・ダスク市にあります。1983年11月に開館した当美術館は、マジュレル夫妻が1979年に同市に寄贈した作品の収蔵のために構想されたものです。市立公園に隣接した野外彫刻園の中心に位置する美術館の敷地面積は7700平方メートルにもおよびます。
この寄贈作品の基盤は、ロジェ・デュティユールによる収集品で、美術愛好家としての彼は、目利きの目で、好みのまま、どの流派とか稀なものとかは気にせず作品を選択していきました。当時彼は、伝説的画商カンワイラーと交流し、誕生したてのキュビスムの作品を購入したことで知られています。また、購入したマティスの作品を売ってモディリアーニの絵画を買い求め、結果としてモディリアーニの大コレクターのひとりとなったのです。その後、彼の甥にあたるジャン・マジュレルがこれらのコレクションを受け継ぎ、さらに充実した作品群として完成させていきました。この伯父とその甥、二人の収集家がリール近代美術館の基を築いたのです。

リール近代美術館外観

ジャン・マジュレル、自宅にて

ロジェ・デュティユール、パリのアパルトマンにて

© Musee d'art moderne Lille Metropole, Villeneuve d'Ascq

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