2022.08.25 UP
【かこさとし絵本トリビア】 その⑥ 切り貼りから生まれた名シーン
絵本の場面の構図を考えるとき、下絵を描いて何度も練り直していたかこさとし。時には紙を切り貼りして、ああでもないこうでもないと、様々な組み合わせを試しながら細かな調整をしていました。
本展覧会でも、そういった切り張りの跡が見られる作品がいくつか登場します。とりわけ興味深いのは、『からすのパンやさん』のワンシーン。おいしそうなパンがずらりと並ぶあの名場面です。
良く見ると、だるまパンといかパンは、別の紙に描かれていたものを切り取って貼っているようです。もともとは何パンが描かれていたのでしょうか…!?つい気になってしまいますね。皆さんだったら、どんなパンを連想しますか?頭をひねりながらこの絵を見ると、あなたも絵本作家の気持ちを体験できるかもしれませんよ。
『からすのパンやさん』会場展示風景