ボテロ展 ふくよかな魔法

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2022.05.26 UP

圧倒的なボリューム感!世界各地で大人気の彫刻がやってくる!

絵画と彫刻の世界で活躍したボテロ。1970年代は絵画から離れ、彫刻制作に没頭しました。 ボテロの彫刻はアメリカやスペインなど、世界各地に設置され人々を魅了しています。本展覧会では70点の絵画作品を展示いたしますが、ボテロのもうひとつの魅力「彫刻」も外せません。

そこでBunkamura では、広島市現代美術館の協力のもと、展覧会期間中ボテロの彫刻《小さな鳥》を特別展示!Bunkamura B1Fテラスに圧倒的存在感を持つボテロの鳥が降り立ちます。

 


フェルナンド・ボテロ《小さな鳥》1988年 ブロンズ 広島市現代美術館蔵

 

 


所蔵先の広島市現代美術館が休館中の間、《小さな鳥》は広島市立五日市南小学校に預けられ、そこからさらに東京・渋谷までやってきました。
タイトルこそ《小さな鳥》ですが、重さ340kgと決して小さくありません。大きいけれども《小さな鳥》。《リトルバード》とも呼ばれ、親しまれています。広島へ帰るまでに、是非会いに来てください。

\所蔵館にインタビュー!/《小さな鳥》ってどんな作品?
広島市現代美術館の笹野学芸員に聞いてみました。

Q.作品の特徴を教えてください。
A.《小さな鳥》でありながら、とても大きな体をしています。どっしりとした足の造形やブロンズという素材が見せるたくましさと、愛らしい表情をあわせ持つユーモラスな姿をしています。ボテロは鳥をモチーフとした彫刻作品を数多く制作しており、それらは世界各地の美術館や町中でみることができます。

Q.おすすめ鑑賞ポイントは?
A.どこから見てもかわいいです。うしろ姿もおもしろいので、ぜひ色々な角度から見てみてください。

笹野学芸員、ありがとうございました!

 

ボテロの絵画作品が日本でまとめて紹介されるのは26年振りですが、彫刻作品については18年前の2004年に東京・恵比寿で野外展示が開催されています。そのため、ボテロは彫刻家だと思われている方も多いかもしれません。

最初に彫刻を試作したのは1960年代初頭。当初はブロンズ像を作る資金が足りず、アクリルやおがくずなどの素材を用いていました。1973年、友人の助言もあり、彫刻制作を再開します。

ボテロの彫刻はその大多数がブロンズ像。まずはボテロが作る粘土の原型から石膏型が作られ、ロストワックスという製法でブロンズに鋳造されます。この作業は、伝統的な彫刻づくりの技法が受け継がれている町、イタリアのピエトラサンタで行われます。

動物、とりわけ鳥のモチーフをボテロは好んで繰り返し取り上げています。《小さな鳥》についても、同様の作品が故郷コロンビアのボテロ広場をはじめ、世界各地の公共スペースに設置されています。特に目を引くがっしりとした太い2本の足は、実は初期の雄鶏作品のフォルムから発展したものです。ボテロ彫刻を代表する作品のひとつに数えることのできる《小さな鳥》を、この機会に是非お見逃しなく。


テラスではボテロ作品からインスパイアされたコラボメニューもお楽しみいただけます。
爽やかな初夏の風を感じながら、世界各地で人々を魅了するふくよかなボテロ作品と過ごす優雅なひと時をお楽しみください。


※テーブル利用時は飲食のご注文が必要です。
※写真はイメージです