マン・レイと女性たち

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さまざまな愛と別れ、知的な発見・冒険・遊びを体験しながら、女性たちとくりひろげたマン・レイの作品世界

アメリカとフランスで活躍し、今もなお世界的な人気を誇る芸術家、マン・レイ。マルチな才能を発揮し、自らを「万能の人」レオナルド・ダ・ヴィンチに例えた彼は、その独創的な撮影スタイルや技法で、大胆さと優美さを持つモデルたちの魅力を引き出し、多くの傑作を生み出しました。

既存の価値の破壊を目指す芸術家であるダダイストを名のり活動を始めたニューヨークからパリへ地を移し、マン・レイは、そこで多くの女性たちと出会います。そして、女性という存在が作品制作における重要なテーマとなり、彼と人生の一時期を共にした女性たちは、新しい時代に生きる自由な女性像、あるいは時代の“ミューズ”として、写真をはじめ、マン・レイのさまざまな作品に登場します。

本展では、芸術家としての道を歩み始めたニューヨーク、シュルレアリストとして創作活動に打ち込んだパリ、戦禍を逃れ移住したハリウッド、そして再びパリへと拠点を移した彼の人生を4章で構成。彼がさまざまな愛と別れ、発見や冒険、遊びを体験していく時間軸を経糸(たていと)に、その時々のミューズとなった「女性たち」を緯糸(よこいと)にして、写真を中心に、絵画やオブジェなどを加えた250点を超える選りすぐりの作品でマン・レイの足跡を振り返ります。

“創造するのは神聖な行為、複製するのは人間的な行為”

Excerpt from Man Ray Originals Graphics Mutiples, 1973

マン・レイ
《カメラをもつセルフポートレート(ソラリゼーション)》 1932-35年頃 ゼラチン・シルバー・プリント(ヴィンテージ) 個人蔵 / Self-portrait with Camera, Solarization, ca. 1932-35, Gelatin silver print, vintage print, Private collection / Courtesy Association Internationale Man Ray, Paris / © MAN RAY 2015 TRUST / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2021 G2374

MAN RAY 1890-1976 マン・レイ

フィラデルフィア生まれ。ニューヨークで芸術活動を開始したのち、パリに渡り、ダダイスト、シュルレアリストや社交界の人々と交友、前衛作家としての活動のかたわら時流にのった肖像・ファッション写真家として活躍する。ソラリゼーションなどの写真技法を創始。画家・オブジェ作家としての名声もやがて確立した。

POINTS [ 見どころ ]

《アングルのヴァイオリン》 1924年 ゼラチン・シルバー・プリント(後刷) 個人蔵 / Ingres’ Violin, 1924, Gelatin silver print, printed later, Private collection

POINT1
前衛美術のミューズとなった女性たち:
女性を美しく、同時に客観的な目で捉えた写真家マン・レイ

マン・レイは1921年に文化・芸術の中心地であったパリへ渡り、「パリのアメリカ人」となってモンパルナスに暮らし、芸術家や文学者、モード界や社交界の人々とひろく交流しながら、さまざまな出会いと恋愛を経験します。恋人だったキキ・ド・モンパルナスやリー・ミラーのほかにも、多数の女性アーティストたちとたえず交友し、彼女たちを、新しい時代に生きる自由で自立した女性像として写真にのこしました。

《アングルのヴァイオリン》 1924年 ゼラチン・シルバー・プリント(後刷) 個人蔵 / Ingres’ Violin, 1924, Gelatin silver print, printed later, Private collection

《上半身のカット、クリードのブラウス》 1936年 ゼラチン・シルバー・プリント(ヴィンテージ) 個人蔵 / Cut bust, Blouse by Creed, 1936, Gelatin silver print, vintage print, Private collection

POINT2
シュルレアリスムとファッション
1920-30年代パリのアートとモード:
マン・レイの新しい「目」と「センス」

シュルレアリストとしてモード誌に登場したマン・レイは、モデルをオブジェのように捉えたり、写真の新技術をとりいれるなど、ファッション写真に新風を吹き込みました。作品に魅了されたモード界、社交界の人々は進んでマン・レイの被写体になることを望み、そのポートレート群は一時代の西欧文化を見わたせるほどです。マン・レイの「交友録」ともいえるポートレートを中心に、新しいセンスで構成されたファッション写真の数々、当時のドレスやジュエリーも紹介します。

《上半身のカット、クリードのブラウス》 1936年 ゼラチン・シルバー・プリント(ヴィンテージ) 個人蔵 / Cut bust, Blouse by Creed, 1936, Gelatin silver print, vintage print, Private collection

《ペシャージュ(桃・雲・風景)》 1969/1972年 ミクストメディア 個人蔵 / Pêchage, 1969/1972, Mixed media, Private collection ※ペシャージュ=桃(ペッシュ)と雲(ニュアージュ)と風景(ペイザージュ)をかけあわせている

POINT3
遊びとユーモアとエスプリ:
「万能の人」マン・レイはその自由な「手」で、それらを作品化しつづけた

写真家としての名声のほか、画家であり映画作家であり文筆家でありデザイナーでもあったマン・レイは、芸術の諸領域を自由に行き来していた「万能の人」でした。たえず新しい技法を案出しながら変貌をつづけ、技術よりアイディアを重んじてきたその作品世界には、堅苦しいところや力んだところがありません。マン・レイは女性たちをテーマにして、作品世界をどのように展開したでしょうか。

《ペシャージュ(桃・雲・風景)》 1969/1972年 ミクストメディア 個人蔵 / Pêchage, 1969/1972, Mixed media, Private collection ※ペシャージュ=桃(ペッシュ)と雲(ニュアージュ)と風景(ペイザージュ)をかけあわせている

特にことわりのないものはすべて Photo Marc Domage, Courtesy Association Internationale Man Ray , Paris / © MAN RAY 2015 TRUST / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2021 G2374

本展監修者

Marion Meyer
マリオン・メイエ

20世紀美術史家としてアーティストらと交友。1979年に画廊を開設し、ダダとシュルレアリスムを専門に扱う。ジュリエットがパリに設立した国際マン・レイ協会を継ぎ、2004年に会長就任。マン・レイの作品を守り、その光芒を伝えることに尽力している。

マン・レイは女性たちを愛しました。写真に撮り、絵やデッサンに描きました。女性たちはその作品のなかでも最高の位置を占めていました。この展覧会は、マン・レイが女性たちとのあいだに保っていた特別の関係―恋愛関係、芸術的・知的な関係、交友関係などを重視しています。
このたび日本のみなさまに、マン・レイの作品における女性たちの位置について、この展覧会を通じて発見していただくことができれば幸いです。本展が日本で大きな歓迎をもって受け入れられますことを祈念申しあげます。

Kunio Iwaya
巖谷國士

仏文学者・美術批評家・明治学院大学名誉教授。1960年代からシュルレアリスムの研究と実践で知られ、第一人者とされる。著書・訳書多数。写真や講演のほか、展覧会監修の仕事も多く、2004-05年の「マン・レイ―私は謎だ」展では、マリオン・メイエと協力しあった。

マン・レイは20世紀を代表する多才な芸術家ですが、生涯にわたって数多くの女性像をのこしました。写真作品だけを集めても、一時代の女性文化のギャラリーができるほどです。恋人や友人、女性シュルレアリストや女性芸術家から、社交界・モード界・映画界の女性まで―マン・レイは彼女たちと対等に接し、偏見のない客観的な目で、それぞれの美しさを定着しました。その女性観には今日にも必要な新しさがあります。
本展では、そうしたマン・レイ自身と出会えるだけでなく、自由に生きた20世紀の女性たちと対話することもできるでしょう。

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