ヴァルトミュラーの繊細かつ質感にあふれる描写力で、花や磁器の美しさが際立つ、バラを中心とした花の油彩画
ピンクと白のバラを中心に克明に描かれたこの静物画には、細密な描写を得意とした画家ヴァルトミュラーの才能が余すところなく発揮され、様々なものの質感が見事に描き分けられている。
他の花は右からセンノウ、グラジオラス、カクトラノオ、黄ソケイ、アルストロメリア、ルリマツリ、そして下の白い花はアラビアジャスミンと白い実のシンフォリカルフォス。花瓶はおそらく中国磁器に似せて作ったウィーン窯のものだろう。背景を黒にすることでこれらの静物に特別な存在感が与えられている。