2013/8/10(土)-10/14(月・祝)
Bunkamuraザ・ミュージアム
近代写真のパイオニアであり、リアリズムを徹底的に追及した写真家、土門拳は、太平洋戦争開戦の年(1941年)からおよそ8年間、50代半ばから62歳までのフジタの姿を断続的に撮影しました。
土門のテーマはおもに「アトリエのフジタ」。撮影された写真からは、フジタの「乳白色」の画面に国産のベビーパウダー『シッカロール』が使用されていたことが初めて明らかになりました。本展ではそうしたフジタの制作風景を土門の貴重な写真を織り交ぜて紹介いたします。
阿部徹雄はフランスに永住したフジタを1952年に訪ねています。その10年前、戦争記録画の取材のために広州を訪れたフジタを、当時大手新聞社特派員として広州に滞在していた阿部徹雄が手厚くもてなしたことから、来客を好まないと言われていたフジタもその再会を喜び、阿部は晩年のフジタの素顔をとらえた貴重な写真を残しました。