おうちでも!Bunkamuraドゥマゴパリ祭2020

画家・西美公二が紹介するパリ

2020.08.03 UP

Bunkamuraギャラリーでの個展にて、森羅万象の神秘を描いた作品群で私たちの心を揺さぶる西美公二。
24歳で渡仏し、パリにアトリエを構える彼に、現在のパリをご紹介いただきます。


「Impression boréale triptyque」

天空に広がる星座は、時が止まったように微動だにしない。
時折、流れる流れ星。
見つめ続ける夜空のキャンバスに、忽然と現れる神秘のオーロラ。
西美公二の描く壮大なオーロラの世界には、はてしない宇宙の「時」があります。

渡仏後、パリにアトリエを構えた彼は、訪れたニースのメルヴェイユ渓谷やラスコー洞窟の壁画に出合います。
文字を使用する前の人類が私たちに残した悠久の痕跡に、強く魅了された西美。そしてそれは、太古から現在へと続く天地万物の神秘を追い求める原点となりました。
永久の自然を求め、毎年のように北極圏を巡りオーロラを取材。ノルウェー最北部のアルタでは約6000年前の人類の営みを伝える岩絵からさらなる感銘を受けることになります。
はてしのない時間の流れ、無限に広がる宇宙、大自然の神秘オーロラ。
西美のあくなき探求心は刺激され続け、生み出される作品もまた、この先無限の広がりをみせることでしょう。

渡仏からやがて40年、パリに過ごしその街を見つめ続けた画家・西美公二が見た、現在のパリをお伝えします。


 

◆7月上旬 サンジェルマン=デ=プレ地区

カフェ「ドゥ マゴ」のあるサンジェルマン=デ=プレ地区 (6区)。
ドゥ マゴの目の前、地区の中心に立つこの地区と同名の教会サン=ジェルマン=デ=プレ教会。パリの歴史を見守ってきたこの教会は、この日も厳かな鐘の音を響かせていました。

 


 
 
 
『サンジェルマン界隈:
長い歴史を伝えるここサンジェルマンのカフェ・ドゥ マゴはかつての文豪や哲学者・画家など多くの芸術家達に愛され議論に花を咲かせた場所だ。
今も当時のままの佇まいが歴史を物語っている。
私がパリに着いて最初のアトリエがこの近辺にあり今でもパリに着いた初日の出来事は昨日のように記憶している。』

 

◆7/14 パリ祭(Le Quatorze Juillet)の日

7/14のパリは小雨のちらつく天候。
もちろん例年通りとはいかなくとも、この大切な日を祝うため、様々な規制を設けながらイベントが予定されていました。
縮小された軍事パレードは、一般には立ち入り禁止となったコンコルド広場のみを会場に。
空を行く飛行機は、パリ南東部のご自宅上空の様子。

 

◆7月中旬 晴れた週末に

マスクの着用は、メトロ内のみで強制とのこと。
雨が続く中、晴れ間のみえた週末、パリの様子です。



 
 


凱旋門にフランス国旗が掲げられています
 

 

サンルイ島(4区)
パリの中心部に位置するセーヌ川の中州。


大人気のアイスクリーム屋さん
「ベルティヨン」の前で

 


BIO(オーガニック)のパン屋さん
 

 


アルザス料理のブラッスリー
 

 

パリはバーゲンセール中


 
 
シャンゼリゼ通りにも賑わい

 

エッフェル塔界隈


電動キックボードが大人気

 

パリ・プラージュ

毎年夏、セーヌ河岸にビーチを作る夏の風物詩、パリ・プラージュ。
バカンスの季節、市内に残る人々の避暑地として大人気のこの企画、ウイルス対策を施し、今年も開催されています。
思い思いに楽しむ人々の姿に、心地よい風まで感じられるようです。


 
 
 

 

 

◆パリのアトリエにて



 
 
新作を前に
 

 

●これまでにBunkamura Galleryで行った展覧会について、こちらからご覧いただけます。
>西美公二展 2019
>西美公二展 2017
>西美公二展 2015
>西美公二展 ―無限に広がる宇宙の彼方―

そして2021年には、渡仏40年を迎える西美氏。パリから届いた最新作をご紹介します。


「アルタの記憶」2連作 各195×115cm

 


「オーロラ 2020」2連作 各195×114cm

 


「アルタ・ノルウェーの記憶」150×100cm

これらの作品は、9/18よりパリ7区にあるギャラリー「Galerie planète rouge」にて、
約1か月間にわたり開催される個展で展示予定です。

『渡仏40年を迎えて:
ノルウェーのアルタを中心に北欧の広大な夜空に出現するノーザンライト(オーロラ)の取材を重ねてきましたが古代人が残したアルタの岩絵から受けるイメージとノーザンライトの宝石のような光をインスパイアしてみたいと思っています。
今年のパリ個展では大きなサイズで230cm×195cmの作品をメインにより大きな画面により豊かな表現を求めて作品と向きあってみるつもりです。』

 

Bunkamura Galleryでは次回、どのような世界がみられるのでしょうか。私たちの前に広がるであろう広大で神秘的な空間を思うと、期待は膨らむばかりです。
展覧会情報は決定次第Bunkamura Gallery ホームページにてお知らせいたします。