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meet at crosspoint
人と地域をつなぐ アンテナショップ探訪/銀座・新潟情報館 THE NIIGATA(東京・銀座)

首都圏にある全国各地のアンテナショップは、その地域を訪れないと手に入らない名産品が揃っているのが大きな魅力。でも実は、それだけではありません。商品の販売だけでなく、さまざまな取り組みを通じて地域の魅力を発信しているのもアンテナショップならではの役割です。

そんな“地域文化の入口”としての視点から、毎回ひとつのアンテナショップを訪ねる「meet at crosspoint 人と地域をつなぐ アンテナショップ探訪」。今回は、国内外から多くの観光客が訪れる東京・銀座のすずらん通りにお店を構える「銀座・新潟情報館 THE NIIGATA」にお邪魔しました。新潟と東京を文化でつなぐスポットへさっそくご案内しましょう。

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・雪があるからこそ豊か!雪国で育まれた独自の文化と産業

・“人”の魅力を通じて、新潟をもっと知りたくなるきっかけに

・季節ごとの特産品が、獲れたてのまま店頭に!

・試飲コーナーで、酒どころ新潟の酒蔵巡り体験

・【「銀座・新潟情報館 THE NIIGATA」スタッフさん*イチオシ!】

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雪があるからこそ豊か!雪国で育まれた独自の文化と産業

新潟県といえば、半年近くも山野が雪に覆われる豪雪地帯。白銀の世界が広がる美しい景観を真っ先に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。実はこの「雪国」というエッセンスは、景観だけでなく暮らしの隅々にまで大きな影響を及ぼしています。

新潟に降り積もる大量の雪は、春には雪解け水となって豊かな土壌を育み、コシヒカリなどのおいしいお米や日本酒の源に。また、農作物を収穫できない長く厳しい冬を乗り越える知恵として、食べ物の保存方法がいくつも生み出され、雪国の寒さの中でじっくり熟成させる発酵食品は今も変わらず作られています。豪雪で外に出られない時間に営まれてきた手仕事も、小千谷縮、越後上布、小国和紙などの伝統工芸として受け継がれてきました。

南北の距離が300kmにもわたる細長い県であるため、上越・中越・下越それぞれの地方で多様な文化や産業が発達してきたのも新潟らしさのひとつ。なかでも高度な金属加工技術を誇る燕三条のものづくりは全国的にも知られ、燕鎚起銅器つばめついきどうきをはじめとする新潟の伝統的工芸品は14産地17品目にのぼります。この数は京都府と並んで全国で2番目の多さなのだそう。

「新潟はとにかく広いので、なかなか自分の地元以外の地方へ行く機会がない、という県民も少なくありません」と、今回お話を伺ったスタッフさん。地方ごとにいろんな文化があるとはいえ、一度の旅行ですべてを巡るのはなかなか難しいもの。そこで頼りになるのが今回ご紹介する「銀座・新潟情報館 THE NIIGATA」です。ここに来れば、都心にいながら新潟の多様な魅力に一度に触れることができます。

信濃川や阿賀野川が運ぶ雪解け水と肥沃な土壌が育んだ、新潟平野の稲穂。この恵みが、収穫量日本一の米どころを支え、コシヒカリや日本酒のおいしさの源になっています。

小千谷市に伝わる「雪ざらし」。晴れて雪面が凍り、空気の澄みきった日を選び、織り上がった小千谷縮を雪の上に広げます。雪解けの際に生まれるオゾンの力で自然に漂白され、柄がより鮮やかに浮き立つのだそう。

 

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“人”の魅力を通じて、新潟をもっと知りたくなるきっかけに

洗練された気配が漂う銀座5丁目のすずらん通りに面する地上9階建てのビル。地下1階から地上3階までと8階がTHE NIIGATAのフロアです。地下1階は新潟の移住相談窓口「にいがた暮らし・しごと支援センター」、1階は物産ショップ、2階はお酒と工芸品のショップ、3階はイベントスペース、8階には燕三条地域を本拠地とするイタリア料理店「THE NIIGATA Bit GINZA」が入っています。

以前、新潟のアンテナショップは表参道にありましたが、建物の老朽化に伴い2024年に銀座へと移転しました。移転にあたっては、特産品の販売を通じた食のPRに加え、「新潟への人の流れを作る」という新たなミッションが掲げられることに。アンテナショップで満足してもらうだけでなく、実際に新潟へ足を運んでもらったり、移住のきっかけを作ったりするにはどうすればいいか──。その答えとして生まれたのが、新潟の“人”にスポットを当てたイベントシリーズ「THE NIIGATA:Meet the People」です。さまざまな分野で活躍する新潟ゆかりの人々を銀座に招き、彼らの言葉を通して新潟の魅力を伝えてもらう試みなのだそう。

「新潟に詳しい人と知り合い、仲良くなること。それが『もっと新潟を知りたい』『その人に会いに行ってみたい』と思える大きな動機になると考え、“人”の魅力をいかに表現するかを大切にしています」とスタッフさん。食・酒・工芸品の専門家から、ローカル看板に魅せられた移住女子まで、個性豊かな顔ぶれによる体験型イベントが企画されてきました。酒造の蔵元が紹介する日本酒のテイスティングというオーソドックスなものだけでなく、お酒とおつまみを味わいながら新潟出身ナレーターの朗読に耳を傾ける会など、「その組み合わせ、意外すぎ!」と興味を誘う企画も数多く、毎回リピーターがつくほどの盛況なのだとか。

「例の看板展 in 銀座」に先立ち、2026年3月に行われた先行内覧会&トークイベント。長岡市周辺に数百枚も点在し、そのすべてが手描きという〈松田ペット〉の看板について、ブームの火付け役となった新稲ずなさんが、その魅力や背景を語りました。定員を上回る申し込みがあり、追加回が設けられるほどの盛況に。一度見たら忘れられない、なんともいえない動物たち。気づけば「松ペ」の世界に惹き込まれてしまいそうです。

 

照明を落とした会場に、燕三条生まれのランタンの灯りがともる「文学と食で感じる越後紀行」(2026年6月開催)。朗読プロジェクト「ふみを読む。」とのコラボレーションにより、長岡市出身の役者・ナレーター中宮沙希さんと朗読家の左隣響翔さんが、小川未明や坂口安吾、太宰治らの作品を朗読しました。スクリーンに映し出される新潟の風景を眺め、新潟の地酒やおつまみを味わいながら、静かに耳を傾けるのも、何もせずくつろぐのも自由。文学・風景・食を通して、銀座にいながら新潟を旅するようなひとときを届けました。

 

なかでもユニークだったのが「余白」というイベント。慌ただしい日常のなかに少しだけ余白をつくれるよう、3階のイベントスペースを自由に過ごせる空間として開放する試みです。1階ショップで買った商品を味わいながら、会場に置かれた新潟の地域情報誌をめくるもよし。仕事や勉強に没頭するもよし、何もせずぼんやり過ごすもよし。気づけばいつの間にか新潟と出会い、少しずつ新潟が好きになっていそうです。
今後も、本物のかぼちゃを彫ってハロウィンのランタンを作るワークショップや、きき酒師の漫才師「にほんしゅ」によるきき酒付き体験型日本酒講座など多彩なイベントが予定されています。どんな出会いが待っているか、ホームページをのぞいてみるのも楽しそうです。

「余白」の会場となる3階は、新潟の食・産業・観光を発信する催しや、ワークショップなどを行うイベントスペース兼ギャラリー。ガラス床の下には、705カ所から集めた土を新潟県の地図上に配した、栗田宏一さんの『SOIL LIBRARY/NIIGATA』が広がります。採取された土はすべて自然のままの色で、土地によって異なる色合いや質感も見どころです。「余白」は定員20席、申込不要・入退室自由。参加費300円(税込/お茶・お菓子付き・現金のみ)。開催日はTHE NIIGATA公式ホームページでご確認ください。

 

新潟県十日町市・清津峡から「カボチャマン」こと庭野順一さんと個性豊かな仲間たちを迎え、十日町市産のかぼちゃでジャック・オ・ランタンを作った「クレイジーハロウィン」。昨年は初開催ながら満席となり、親子22名が力を合わせてかぼちゃをくり抜き、思い思いの表情に仕上げました。今年は10/27(土)に開催が決定!参加方法などの詳細は、THE NIIGATA公式ホームページをご確認ください。

 

きき酒師の資格を持つ漫才コンビ「にほんしゅ」を講師に迎え、毎月開催している「きき酒付き体験型 日本酒講座」。新潟清酒の特徴や酒蔵の歴史、日本酒の選び方・楽しみ方などを、漫才師ならではの軽快なトークを交えて分かりやすく紹介します。講座後は2階の「THE SAKE Stand」で、学んだ知識を生かしながら新潟の日本酒を試飲。楽しみながら新潟地酒への理解を深められる企画です。定期的に開催されているので、興味のある方はTHE NIIGATA公式ホームページをチェック!

 

季節ごとの特産品が、獲れたてのまま店頭に!

イベントのお話を伺っているうちに、もっと新潟のことを知りたくなり、まずは1階ショップへ向かいました。棚には杉、床には砂利と、県産材が随所に使われ、新潟の自然を感じられる空間デザインとなっています。2階へ続く階段部分の什器には伝統的工芸品である加茂桐箪笥の取手があしらわれ、さりげなく新潟らしさを感じさせます。

収穫したばかりの新鮮な青果が届けられており、なかには新幹線で当日配送されるものもあるのだとか。訪れた日は、作付面積日本一を誇る枝豆が山盛りに並んでいました。新潟の枝豆は品種によって5~10月まで収穫時期が異なるため、こちらの売場もその時々に収穫された旬の枝豆が並びます。定期的に通えば、まるでリレーのように次々と品種を食べ比べできるのです! 冬から春にかけては、果肉が柔らかく傷つきやすいため県外にほとんど流通しない、幻のイチゴ「越後姫」も並ぶのだそう。新潟まで行かなければ出会えないはずの味覚に、こんなに気軽に触れられるとは、なんとも贅沢ですね。

左)枝豆コーナーには品種ごとの入荷時期が表示されています。新潟は作付面積・消費量ともに全国1位を誇る「枝豆県」。人気の品種は午後には売り切れていることも珍しくないそうです。
右)南魚沼市・八色原(やいろはら)の名産「八色西瓜」と同じ土壌、栽培技術で育つ小玉スイカ「八色っ娘」は、小玉でもシャリ感と皮際までの甘みがあり、冷蔵庫にすっぽり収まる嬉しいサイズ感。

さらに店内を進むと、お米、お菓子、調味料、冷凍・冷蔵加工品など、新潟自慢の特産品がところ狭しと並びます。妙高地域で約400年にわたり各家庭の常備食として親しまれてきた発酵食「かんずり」の6年仕込みや、村上市に受け継がれる鮭文化を象徴する焼漬・塩辛など、地域の歴史をそのまま映したような逸品ばかり。生産量全国2位という練り物製品も種類豊富で、どれを選ぶか目移りしてしまいます。入口付近には、店内でふっくらと炊き上げた魚沼産コシヒカリで握るおにぎりをテイクアウトできる「THE ONIGIRI・Ya」もあり、新潟米のおいしさを気軽に味わうことができます。
1階ショップの商品は、いつ訪れても新鮮な発見があるように、毎年、取り扱い商品の約4分の1にあたる新商品を導入しているのだそう。何度でも足を運びたくなる理由が、ここにありました。

左)米どころ新潟にはおかきの名店がずらり。老舗・加藤製菓をはじめ、厳選された逸品が棚を彩ります。
右)生産量全国2位を誇る新潟県だけあって、練り物の品揃えも充実。日々の食卓のおかずからお酒のつまみまで、県民の暮らしに根付いた味がずらりと並びます。

 

左)布海苔をつなぎに使ってコシとつるりとした喉ごしを生む「へぎそば」。もとは小千谷縮など織物の糸に糊付けするための布海苔を、そばに転用したのが始まりなのだそう。選ぶのに悩むほど種類が豊富です。
右)妙高市産の唐辛子100%使用の発酵調味料「かんずり」。通常は3年間のところを6年間熟成・発酵させた「吟醸かんずり六年仕込」は深い旨味とまろやかな辛さが特徴です。

 

試飲コーナーで、酒どころ新潟の酒蔵巡り体験

1階奥の階段を上がると、酒どころ新潟の日本酒を豊富に取り揃えた2階コーナーへ。県内約90の蔵元のうち約70蔵、およそ300種類ものお酒が揃っていて、県外ではなかなか見かけない銘柄も少なくありません。そんなにたくさんあると、どれを選べばいいか分からない…という方、ご安心を。タブレット端末のソムリエAIに相談すれば、味の好みやその日の気分に応じておすすめの一本を提案してくれます。

そして、ここへ来たらぜひ体験したいのが、約40種類もの日本酒の利き酒ができる「新潟清酒・THE SAKE Stand」。1500円(税込)のチケットでお猪口5杯まで試飲でき、まるで新潟の酒蔵を巡っているような気分に! 新潟産の箸や爪切りの端材を利用したアート作品のようなテーブルや、約200年の歴史を持つ安田瓦を敷いた床など、こだわりのインテリアもお見逃しなく。

左)日本酒は上越・中越・下越佐渡と、地域ごとに棚を分けて陳列されています。
右)試飲用の酒瓶はディスペンサーとチューブでつながっていて、レジで受け取ったQRコードをディスペンサーにかざすとお酒が注がれます。

 

左)全国第一号地ビール「エチゴビール」。個性豊かなラインナップも魅力です。
右)天板にマルナオの箸端材、脚部に諏訪田製作所の爪切り端材を用いて作った試飲用テーブル。

 

お酒コーナーの隣には、燕三条をはじめとする新潟の職人たちが手がけた逸品がズラリ。お酒の味わいを引き立てる酒器や、安田瓦の技術を生かしたテーブルウェアなど、芸術性と機能性を兼ね備えた日用品が並んでいます。その中からスタッフさんがすすめてくれたのが「おてがる薬味トング」。ステンレス製のトングは軽く握るだけでしっかり食材をつかむことができ、これまでにない使い心地に思わず声が出てしまいました。

左)新潟の職人技が宿った伝統工芸品からキッチンツール、生活雑貨まで取り揃えています。
右)燕市のステンレス製台所道具ブランド「コンテ/conte」のトング。実際に使用した料理研究家やインフルエンサーの口コミで人気が広がったそうです。

 

最後に、THE NIIGATAでのイチオシの楽しみ方をスタッフさんに尋ねると、「8階のレストランではランチも営業していますので、お食事とお買い物を一緒に楽しんでいただくのがおすすめです。一度の来店ですべてを楽しむことはなかなか難しいので、2回、3回と何度も足を運んでいただければ、より満喫していただけると思います」と教えてくれました。
イベントを通じて新潟ゆかりの人と知り合い、名産品の魅力に触れるうちに、いつのまにか新潟のファンになっている——そして「今度は会いに行きたい」という思いが募っていく。THE NIIGATAは、そんな新潟の人や文化と出会うための入口なのかもしれません。

 

【「銀座・新潟情報館 THE NIIGATA」スタッフさん*イチオシ!】

数あるお菓子の中で、最近私がおすすめしているのは、水面にうっすらと氷が張る新潟の冬風景をイメージした創作和菓子「うす氷」です。ほろりとした歯ざわりと、とろける口どけが特長です。金の延べ棒をイメージしたキャラメル味を、ぜひご賞味ください。
チルド製品ではビッグサイズの油揚げ「栃尾あぶらげ」が人気ですが、こだわりの調味料で丁寧に煮つけた「栃尾の油揚げの煮つけ」もぜひ試していただきたい一品です。

左)砂糖・小豆・寒天で作る創作和菓子「うす氷」。キャラメル味のほかに、定番の小豆と抹茶があります。
右)長岡市栃尾の名物「あぶらげ(油揚げ)」。煮つけタイプの存在は、新潟出身のスタッフさんもこの店で働き始めてから初めて知ったのだそうです。

 

2026年7月訪問
取材協力:銀座・新潟情報館 THE NIIGATA

※本記事に掲載している情報は取材当時のものです。最新の情報は「銀座・新潟情報館 THE NIIGATA」公式サイトでご確認ください。

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【ショップ情報】

銀座・新潟情報館 THE NIIGATA

〒104-0061 東京都中央区銀座5-6-7 1~3階・8階・地下1階
[TEL]
03-6280-6635
[営業時間]
ショップ:10:30~19:30(新潟清酒・THE SAKE Stand 12:00~19:30)
レストラン:平日11:30~14:00/18:00~22:00、土日祝11:30~15:00/18:00~22:00
移住相談窓口:10:30~19:30
[定休日]
ショップ:1/1~1/3
レストラン:日曜、他不定休あり
移住相談窓口:火曜、祝日、年末年始
[アクセス]
JR山手線・京浜東北線「有楽町」駅より徒歩8分/東京メトロ丸ノ内線・日比谷線・銀座線「銀座」駅より徒歩2分
https://the-niigata.jp/ ※外部サイトに遷移します。

★来館者100万人達成記念イベント「みんなで祝おう!THE NIIGATA 100万人」
 日替わりで新潟4エリアの食と地酒、観光の魅力が楽しめる!
 会場には蛇口をひねると日本酒が流れる「新潟の蛇口」も?!
 2026/10/11(日)~2026/10/23(金)
 
https://the-niigata.jp/event/16442/ ※外部サイトに遷移します

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【出典】