2014年3月20日(木)~3月26日(日)
Bunkamuraオーチャードホール
これだけの短期間に14回という公演を行ったのはKバレエカンパニーにとっても初めてのことで、ダンサー、スタッフともに幕を開ける前までは興奮と不安が入り混じっておりました。しかし、幕を開けるとたくさんのお客様から感動の声をいただき、そのお声こそが、最後までモチベーションを保つ一番のパワーとなっておりました。
皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。
最終日の夜公演は荒井祐子さん&熊川哲也さんが主演!
舞台裏では最終公演という興奮と緊張でいつも以上に高揚感が漂っていると感じたのは私だけではなかったと思います。
そんななかでも、もちろんダンサー、スタッフたちは最後まで最高の舞台をみせるため、いつもとかわらず入念な準備をすすめていきます。
14回目であるにもかかわらず、初日と同じような緊張感で、スタッフが最後のチェックをしております。
大掛かりな転換の装置から、小道具まで入念に確認をしておりました。
舞台の感動は、ダンサーの素晴らしい踊りはもちろん、ステージにはみえないたくさんのスタッフによって作られているものだと舞台袖に密着させていただき、改めて実感しました。拍手を送る際にはそんな縁の下の力持ちのスタッフさんのことも心に留めたいなと思った瞬間でした。
開場したロビーには、すでに千秋楽の興奮が漂っていました。なかにはなんと、全公演をご覧になってくださったお客様も!
そして開演!!!
昨日ご紹介させていただいた太鼓の踊りのみなさまの円陣が激写できました!
「自分が持っている力以上のものを出し切る!」という意思のこもったラストドラムダンス!
踊りきったダンサーへは熱い拍手が贈られておりました。
こちらは4回にわたりブロンズ・アイドルを踊った池本祥真さん!
ここまで仏像の質感が表現できているブロンズ・アイドルはなかなか見ることがないかなと思うのですが、いかがでしょうか。
終演後にはブロンズのメイクを担当していただいたチャコットの三宅さんに、お礼としてブロンズメンバー全員のサインを入れたポスターをお渡ししました。
そして感動のカーテン・コールを袖からぱちり。
可憐で、純粋で、それでいて秘めた強さをもつ荒井祐子さんのニキヤ、そして熊川さんのソロルは・・・劇場に響き渡る、割れるような喝采が全てを物語っていたと思います。「バレエに出会えて、この時代に生きていてよかったと思えるような、圧倒的な舞だった」との声に何度も頷いてしまいます。
そして・・・公演レポート最終回を締めくくるにふさわしい豪華すぎる一枚をご紹介いたします!
伝説の熊川哲也のソロルです! ため息がでるほど“ソロル”なたたずまいですね!
魅力的で、勇敢で、情熱的な熊川さんのソロルを写真からでも感じていただけると思います。
熊川さんが事あるごとにおっしゃられる「やればできる、じゃあやれよ」のエスプリを、ご本人はもちろん、カンパニーメンバー、スタッフが体現し幕を下ろした熊川版「ラ・バヤデール」。
人間が、いまこの瞬間に、もてる全ての力と精神を注ぎ込み作り出す生のバレエの魅力の偉大さを改めて感じる舞台になったのではないでしょうか。
今回の「ラ・バヤデール」初演、Kバレエカンパニーにとって大きな1ページでありつつも、熊川芸術監督はじめダンサーのまなざしはすでに新たな挑戦へと向いているようです! 6月の「ロミオとジュリエット」、7月の「“バレエ音楽ってステキ!”青島広志のバレエ音楽コンサート」でも、全力で感動をお届けいたします!
全9回にわたる公演レポートにも、お付き合いいただきましてありがとうございました!
舞台裏を垣間見ていただき、劇場がより身近なものと感じていただける一助となりましたら幸いです。
またダンサー、スタッフ一同劇場で皆様にお会いできることを楽しみにしております!