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渋谷慶一郎+初音ミクによる新作オペラ公演「THE END」

ボーカロイド・オペラ「THE END」

2013年5月23 日(木)19:00開演 24日(金)15:00開演/19:00開演 Bunkamuraオーチャードホール

ABOUT

  • THE END
  • 初音ミク

死とはなにか。終わりとはなにか。オペラ

ここには生身の歌手や指揮者、オーケストラはいない。
代わりにアリアを歌うボーカロイド・初音ミク、コンピュータ制御された音響と映像、ピアノ、テクストによってオペラは進行する。つまりステージには通常のオペラのとおり声も歌もストーリーもあるが人間はいない。
これは反転した死のイメージであり、ステージにはそれらを操作する渋谷慶一郎が、唯一の人間として出演し、ピアノも含めた彼自身の部屋が再現される。
映像には巨大な初音ミクのキャラクターが登場し、プロジェクションマッピングなどの最新の技術によって、その死までのプロセスが変型、解体といったダイナミックな過程を経て描かれる。
これは世界の終わりが見えた現在に、死とはなにか?終わりとはなにか? を解き明かすと同時に、キャラクターとその二次創作が普遍化した現代に、モーツァルトの「魔笛」は可能か?という試みでもある。

人間が登場しないオペラ

「THE END」は、音楽家/アーティストの渋谷慶一郎と、演出家/演劇作家の岡田利規のコラボレーション作品として発表する新作オペラ公演。このオペラは、従来の歌手やオーケストラは一切登場せず、代わりにボーカロイドによるアリアやレチタティーボ、キャラクターの映像が表現の中心となる。

映像/キャラクターデザインはロックバンドamazarashiのミュージックビデオなど独自の映像世界で、注目を集める映像作家/アートディレクター/アーティストのYKBX。舞台美術には、OMAニューヨーク代表であり、マリナ・アブラモビッチの新しいパフォーマンススペースのデザインなど、アーティストとのコラボレーションも行う建築家の重松象平。劇場を包み込むダイナミックなサウンドプログラムとボーカロイド音声プログラムには、マルチチャンネルを利用したサウンドアートの最前線を担うevala。ボーカロイド・プログラミングのサポートには、ニコニコ動画界隈で大人気のコンポーザー、ピノキオP。 アートとテクノロジーを融合させることを得意とする、クリエイティブ・プロダクションA4A。世界的に注目される気鋭のアーティストが集結する、前例のないオペラとなる。

岡田利規(演出・台本)によるコンセプトノートから

わたしたちは通常、死に対してうすい感覚しか抱くことがない。
その一方で本来ならばもっと濃いものを抱いてしかるべきなのだ、ということも知りつつ、しかしそれができないでいる。
そしてあるとき、誰かの死という現象に突然直面させられ、そのときになってはじめて、わたしたちは戸惑うのだ。死という体験の濃さや、それなのにその濃さに自分がうすくしか応じられないことに。あるいは反対に、自分の対応のあまりの濃さに!

直面していないからうすいのだと思っていた。でも、そうではなかった。
こんなに直面しているのにもかかわらず、うすいのだ。

アリアを歌い上げて息絶えるのは、わたしたちの生ではない。
終わりに向かってすでに緩慢に死んでいるわたしたちが、わたしたちの生のために、わたしたちの世の中のためにオペラをつくるとしたら、こんなオペラになる。そういう意味で「最新鋭」なオペラを作りたい。