- 公演日程
-
2025/3/20(木・祝)~3/23(日)
●【朱雀】ver. ◆【玄武】ver.
- チケット料金
S席:3,800円 A席:3,000円 コクーンシート:2,000円(税込・全席指定)
- 会場
-
東京都渋谷区道玄坂2-24-1
Bunkamura 1F
2025/3/20(木・祝)~3/23(日)
●【朱雀】ver. ◆【玄武】ver.
S席:3,800円 A席:3,000円 コクーンシート:2,000円(税込・全席指定)
東京都渋谷区道玄坂2-24-1
Bunkamura 1F
1989年の開業以来、Bunkamuraは「創造」「発信」「交流」に焦点をあてて活動してまいりました。さらに「育成」という要素を掲げ、若い才能の発掘、育成につながる継続性のある取り組みを進めています。
このたび、Bunkamuraの活動を支えるオフィシャルサプライヤーの支援のもと、「コクーン アクターズ スタジオ」第1期生発表公演を上演します。
数々の脚本賞・シナリオ賞を受賞してきた松尾スズキが、自身が主任を務める若手のための演劇の学び場「コクーン アクターズ スタジオ」の発表公演のために新作ミュージカルを書き下ろしました。タイトルは『アンサンブルデイズ―彼らにも名前はある―』。名前のない役柄を演じるアンサンブルを題材にした青春群像劇です。
演出は「コクーン アクターズ スタジオ」で常任講師を務め、骨太な演目に果敢に挑み次々と話題を呼んでいる杉原邦生。松尾スズキ作品では『シブヤデアイマショウ』(2021年)、『シブヤデマタアイマショウ』(23年)のコーナー演出を担当しましたが、作品全体の演出を手掛けるのは今回が初となります。
シニカルな笑いが特徴の松尾スズキによって紡がれる等身大の若き俳優たちの物語と、歌舞伎やシェイクスピアといった古典をもスタイリッシュに描く杉原邦生の演出でお届けする発表公演。松尾スズキをはじめとした多彩な講師陣から様々なスキルを学び、真摯に演劇と向き合ってきた「コクーン アクターズ スタジオ」第1期生の姿を、ぜひ劇場でご覧ください。
ミュージカル公演のオーディション会場。競い合うのは“アンサンブル”の座。役名は無い。演出家の無茶なオーダーに振り回されながら、オーディションに参加した俳優たちは爪痕を残さなければと奮闘するも、思うような結果は出せなかった。
意気消沈する彼らが飲みに行った店で偶然居合わせたのは、そこそこ有名な俳優たち。ここにも芸能活動に限界を感じ始め、何やら悩む姿があった。
そんな彼らがひょんなことから、自分たちで新作ミュージカルを上演することに。残された期間は4カ月。はたして彼らはどのようなミュージカルを作り上げるのか。
――夢と現実のはざまで揺れ動く、ほろ苦い青春群像劇。
1988年に大人計画を旗揚げ、主宰として作・演出・出演を務めるほか、小説家・エッセイスト・脚本家・映画監督など多彩に活躍中。97年『ファンキー!~宇宙は見える所までしかない~』で第41回岸田國士戯曲賞、2008年映画『東京タワーオカンとボクと、時々、オトン』で第31回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、20年『命、ギガ長ス』で第71回読売文学賞戯曲・シナリオ賞、21年『松尾スズキと30分の女優』で第1回 WOWOWクリエイターアワード優秀賞を受賞。小説『クワイエットルームにようこそ』、『老人賭博』、『もう「はい」としか言えない』は芥川賞候補となった。主演したテレビドラマ『ちかえもん』は第71回文化庁芸術祭賞ほか受賞。20年よりBunkamuraシアターコクーン芸術監督、23年より京都芸術大学舞台芸術研究センター教授に就任。
近年の公演は、19年『キレイ-神様と待ち合わせした女-』(作・演出)、20年『フリムンシスターズ』(作・演出)、21年『シブヤデアイマショウ』(総合演出・構成台本・出演)、『パ・ラパパンパン』(演出)、22年『命、ギガ長スW(ダブル)』(作・演出)、『ドライブインカリフォルニア』(作・演出)、『ツダマンの世界』(作・演出)、23年『シブヤデマタアイマショウ』(総合演出・構成台本・出演)、24年『命、ギガ長スzzz』(作・演出)、『ふくすけ2024-歌舞伎町黙示録-』(作・演出・出演)。
映像作品は、19年映画『108~海馬五郎の復讐と冒険~』(監督・脚本・主演)、大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(出演)、20年映画『カイジ ファイナルゲーム』(出演)、21年~23年WOWOWオリジナルドラマ『松尾スズキと30分の女優』シリーズ(脚本・演出・出演)、22年映画『アイ・アム まきもと』(出演)、ドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』(出演)、23年Netflix『サンクチュアリ-聖域-』(出演)、映画『シン・仮面ライダー』(出演)、24年ドラマ『新宿野戦病院』(出演)。
閉じる
舞台上で“その他大勢”として括られてしまう〈アンサンブル〉という役割を担う俳優たち。そんな彼らの、“その他大勢”としてまとめることのできない青春の一コマを描いたこの作品は、一見、舞台芸術業界という限られた世界の出来事に思えるかもしれません。ですが、これまでに一度でも自ら何かに挑戦した(挑戦しようと思った)ことのある人、そして、一度でも何かを諦めた(諦めざるを得なかった)ことがある人、つまり、いまを生きるすべての人の人生に、そっと寄り添ってくれるような作品だと、僕は感じています。
松尾スズキさんが「コクーン アクターズ スタジオ(CAS)」のために書き下ろしてくださったこの新作ミュージカルを、一年間ともに学んできたCAS生たちと、丁寧に、そして、エネルギッシュにお届けしたいと思います!いましか観られない彼らの〈アンサンブル(役割という意味ではない)〉を、どうかお見逃しなく。
閉じる
1982年生まれ。演出家、舞台美術家。KUNIO主宰。京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)映像・舞台芸術学科卒、同大学院 芸術研究科 修士課程修了。学科在籍中の2004年にプロデュース公演カンパニー・KUNIOを立ち上げ、これまでに『エンジェルス・イン・アメリカ』『ハムレット』『グリークス』、太田省吾『更地』などを上演。木ノ下歌舞伎には06年から17年まで企画員として所属し、『黒塚』『東海道四谷怪談―通し上演―』『勧進帳』などを演出。近年の主な作品に、PARCO劇場オープニング・シリーズ『藪原検校』、さいたまゴールド・シアター最終公演『水の駅』、ホリプロ『血の婚礼』、歌舞伎座『新・水滸伝』、KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『SHELL』、PARCO PRODUCE 2024『東京輪舞』、東京芸術劇場 Presents 木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買』、『モンスター』など。20年『ライブ配信のための演劇「プレイタイム」』の演出・美術でシアターコクーンデビュー、21年『シブヤデアイマショウ』ではコーナー演出を務め、22年『パンドラの鐘』にて同劇場での単独初演出を果たした。2018年度第36回京都府文化賞奨励賞受賞。
閉じる
(五十音順)
松尾スズキ コメント
大劇場でよく見る、その他大勢を演じる名前も知らない俳優たち。
彼らは「街を行き交う人々」や「酒場の客」や「兵隊たち」や「娼婦たち」を演じながら、この先の俳優人生をどう見据えているのか。
「群衆A」から、名前のある俳優への脱却を夢見てあがく若い俳優たちを、名の知れない新人たちが演じることで、えもいえぬ説得力とエネルギーが生まれる可能性に、松尾はかけているのです。
「老境に入っても青春は書ける! だって経験済みだから!」
そう、松尾は言い張っているのです!
渋谷で再び生まれる演劇の混沌。
若さの痛さ、だささ、ばかばかしさ、
そこから醸し出されるなにがしかの美しさ。
それをぜひ、体験しに来てください。
閉じる