「タンタンの冒険」展

展示概要 展示詳細

詳細のご案内 産みの親セルジュ  

 くるっとはねた前髪とニッカポッカがトレードマークのタンタン。この世界中で愛されている少年の生みの親はベルギーのマンガ家エルジェ(本名:ジョルジュ・レミ、1907〜1983)です。エルジェは1929年、週刊子供新聞でマンガ『タンタンの冒険』を連載し始めました。愛犬であり相棒のフォックステリア・スノーウィと世界中を駆け巡るタンタン。日常生活から飛び出し、世界のいろいろな国、さらには月世界にまで飛び出すという舞台設定と、勇敢に事件に立ち向かう姿は、子供たちに夢や希望を与え、大人には子供のときに誰もが持っていた冒険心をくすぐります。
作者エルジェが亡くなった後も、『タンタンの冒険』シリーズ(全24巻)はマンガ史上の古典として、世界各国で翻訳され読み継がれています。まさに時代を生き続け、単なるキャラクターではなく、身近なヒーローといえるでしょう。日本で初めてタンタンを本格的に紹介する本展では、タンタン、スノーウィのほか、ストーリーに登場するハドック船長、デュポン&デュボン刑事など愛らしいキャラクターが全員集合し、タンタンの冒険旅行を紹介します。月世界旅行に出てくるロケットなどの模型やタンタンの部屋も出現させ、貴重な原画もまじえて立体的・総合的にタンタンの世界を紹介します。


"私の唯一の国際的ライバルはタンタン" ―タンタンの人気とは・・・

 フランスのシャルル・ド・ゴール元大統領が、大統領就任演説の際に「私の唯一の国際的なライバルはタンタンだ」と言わしめたほど、ヨーロッパでは高い知名度をもつタンタン。ヨーロッパだけでなく、全世界に幅広く人気があるタンタンは、芸術家にも絶賛されています。ポップアートの巨匠アンディ・ウォーホルは「ディズニーと同じくらい私の仕事に影響を与えた」と自伝に残せば、映画監督ジョージ・ルーカスは『インディ・ジョーンズ』を制作するにあたり、『タンタンの冒険』からもインスピレーションを受けたと振り返っています。
 タンタンの生みの親エルジェは、子供新聞の編集長を務める傍ら、少年の頃から親しんできた絵筆を持ち続け、1929年、『タンタンの冒険』の連載を始めます。少年リポーターのタンタンは、旧ソ連から始まり、エジプト、中国、チベットなど世界中を駆け回り、さらには月旅行も実現する・・・。日常生活から飛び出し、行く先々で発生する事件や難問に、知恵と勇気をもって立ち向かい解決するというストーリーは、連載当初から読者の目に新鮮にうつりました。そしてストーリーとともに、読者の心を捉えた愛らしいキャラクターたち。タンタンの相棒として活躍する愛犬スノーウィやハドック船長らの人間味あふれる行動が作品全体にいっそうの深みを与えています。
エルジェ自身が「7歳から77歳の若者たちへ」というメッセージを残した『タンタンの冒険』は、ボーイスカウトを通じて、キャンプや釣り、登山などを楽しんできた作家自身の姿を反映した作品といえるでしょう。タンタンの冒険物語はマンガや絵本だけでなく、ヨーロッパでは現在、ミュージカルが上演されているほか、切手やゲームソフトが作られるなど絶大な人気を誇っています。タンタンを通じて描かれる世界は、年齢や時代、地域を越えて人々が共有できる冒険心や好奇心、人間本来の優しさゆえに成しえるものであるからこそ、今なお世界中の人々に共感を与え続けています。


渋谷の街にタンタンがやってくる ―会場内は遊びも満載

 ヨーロッパでは "コミックの父"と称されるエルジェは、愛すべきキャラクターを自分の友人や親戚など身近にいる人をモデルに生み出しました。登場人物が生まれるまでの制作過程や初期の原画を紹介するとともに、24のストーリーのなかでも人気のある≪めざすは月≫≪月世界探検≫≪ファラオの葉巻≫≪青い蓮≫≪タンタンチベットをいく≫≪なぞのユニコーン号≫≪レッド・ラッカムの宝≫に焦点をおき、物語のなかでタンタンが訪れた国をお客様自身が追っていきます。なかでも最も注目すべきコーナーは月面世界。タンタンが月へ乗って行ったロケットや月面探査機の模型、月からの隕石などを展示し、"人類で初めて"月に足跡を残したタンタンに注目します。

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