2024.01.17 UP
【コラム】「渋い」をたしなむ
~セルリアンタワー能楽堂のお正月~
寒中お見舞い申し上げます。
昨年12月に立ち上げた新プロジェクト、「渋い」を嗜む大人のための“渋アート”。
美術館や文化施設の「渋い」に迫り、渋谷エリアで見つけた日本文化の奥深い魅力を多彩な角度からピックアップ。美術や伝統芸能にはあまり触れたことがない、敷居が高い…そんなお悩みも解決できるよう、誰もが楽しめる内容をお届けいたします。“渋アート”が、あなたの興味のすそ野を広げるための情報発信ツールとなれば幸いです。心に沁みる大人の時間を見つけてみませんか。
1月睦月(むつき):January
舞台全体に飾られている四角くヒラヒラした紙、紙垂(しで)。
紙垂には、「神聖」や「清浄」という意味があり、しめ縄に付けることで神聖な場所であることが表されます。
能楽堂は都内でも複数存在し、劇場によって飾りは異なるよう。セルリアンタワー能楽堂の飾りは、シンプルながらに清々しい気持ちになれるように、と思いが込められています。
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毎年1月1日、2日に開催されている「正月公演」。
1日は歌舞伎役者による舞踊、2日は能楽師による狂言、二日間異なる演目をお届けしています。本来、能楽堂のお正月は『翁(おきな)』という演目を行うことが主流ですが、セルリアンタワー能楽堂の今年の演目は、舞踊『三番叟』(素踊り)と狂言『三番叟』(袴狂言)。能『翁』の中で狂言方が舞う『三番叟』と、それを元にした舞踊の『三番叟』は、どちらも衣装を着けず、紋付袴姿で演じ、新春にふさわしく世の中の泰平を寿ぎます。
二〇二四年 正月公演(1月1日)
舞踊『三番叟』(素踊り)
(左から)市川青虎、田中傳次郎、田中傳左衛門、亀井忠昭
二〇二四年 正月公演(1月2日)
『三番叟ー春一番どこよりも早きー』(袴狂言)
(左から)亀井広忠、野村太一郎、森貴史
お正月飾りは1月いっぱい飾られています。舞台の利用がない日の午後は会場見学が可能です!日本らしさを味わいに、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
#渋アート
#伝統芸能
■私が見つけた「#渋アート」■
大きく構える松が、舞台上に反射する ───