英国ロイヤル・バレエ団が誇る門外不出の超人気作が、Kバレエ カンパニーにより初めて海を渡って来たのは2009年。ビアトリクス・ポター™ の名作絵本『ピーターラビットのおはなし』を大振付家アシュトンが1幕バレエに仕立てたこの異色の作品は、日本でも世代を超えた観客を瞬く間に魅了し、その後の2011年の上演でも絶賛を博した。
絵本の世界からそのまま抜け出したかのような精巧な着ぐるみをまとったダンサーたちが動物の特徴を巧みにとらえたコミカルな動きで目を楽しませたかと思えばソロにパ・ド・ドゥ、ジャンプにピルエットと、驚くべき華麗さで妙技の数々を繰り広げる――なんとも不思議なその世界は一度観たら忘れられない楽しさと感動に満ちている。それぞれのキャラクターを一体誰が踊っているのか、舞台を観ながらそんな想像をするのも楽しみ方の一つだろう。Kバレエ カンパニーならではの個性豊かなダンサーたちが織りなす愛らしくも夢にあふれた極上の“ 英国流メルヘン”、6年ぶりの上陸に胸が高鳴る!
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『ティギーおばさんのおはなし』
はりねずみのティギーおばさんは、親切で腕ききの洗濯やさん。森の動物たちの洗濯ものやアイロンかけ、配達を一手に引き受けている。
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『あひるのジマイマのおはなし』
あひるのジマイマは信じやすいうっかり者。誰にも邪魔されずに自分のたまごをかえすための場所を探して外に出る。森で出会ったのは立派な身なりをしたきつねの紳士。彼の夏の住まいで巣を作るように勧められたジマイマは、悪だくみに気づかず、そこでたまごを生むことにしてしまう。
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『こぶたのピグリン・ブランドのおはなし』
賢く勇敢なこぶたのピグリン・ブランドは、農場で働くため、兄弟のアレクサンダーとともに、お母さんぶたのペティトーおばさんのもとを離れて旅に出る。旅の途中でパイパーソンさんにつかまってしまうが、そこでかわいい黒ぶたの少女ピグウィグと出会い、手に手を取って一緒に逃げ出す。
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『ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし』
かえるのジェレミー・フィッシャーどんは、池のほとりの小さな家で優雅なひとり住まいをしている紳士。ある雨の日に、意気揚々と釣りに出かけたフィッシャーどんは、獲物を捕るどころか、トゲウオに刺されたり、マスに食べられそうになったりと散々な目にあってしまう。
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『2ひきのわるいねずみのおはなし』
トム・サムとハンカ・マンカは、はつかねずみの夫婦。人形たちが留守の間に、きれいな人形の家にしのびこんでテーブルの上のごちそうをねらうが、ハムも魚も土でできたにせものでがっかり。怒ったふたりは、思いつくかぎりのいたずらをして、家の中を散らかしてしまう。
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『りすのナトキンのおはなし』
生意気で、他人のことなどおかまいなし、礼儀知らずの向こう見ず、それがりすのナトキン。トインクルベリという兄や大勢のいとこたちがいる。仲間たちが恐れるふくろうのブラウンじいさまにたびたびいたずらを仕掛けるナトキンは、ついには罰を受けてしっぽをちぎられてしまう。