
1989年9月3日、バイロイト音楽祭史上初の引越し公演で幕を開けたBunkamuraオーチャードホールは今年で開館20周年。それを記念したワーグナー・ガラ・コンサートの開催が決定しました。指揮者には東京シティ・フィルとのリング・チクルスで大成功を収めるなど、ワーグナー指揮者として高い評価を得ている飯守泰次郎を迎えます。長年に渡りバイロイト音楽祭と密接な関係を築いていたことでも知られている彼ならではの円熟した音楽を紡ぎだしてくれることでしょう。「ワルキューレ」でヴォータンを歌うのは、今年のバイロイト音楽祭にも出演する予定の世界的バリトン歌手、アラン・タイトス。まさにバイロイトから東京に直行でこのアニヴァーサリーに駆けつけてくれます。ブリュンヒルデを歌うのはワイマール国立歌劇場でのリング・チクルスでも同役で大成功を収めているキャスリン・フォスターが登場します。オーケストラの東京フィルも日本におけるワーグナー上演史を語る上では欠かすことのできない役割を果たしてきた、我が国を代表するワーグナー・オーケストラです。「ワルキューレ」といえば、映画「地獄の黙示録」でもおなじみの「ワルキューレの騎行」、ヴォータンが火の輪の中で眠る愛娘、ブリュンヒルデに対して万感の思いを込めて歌う「ヴォータンの告別」など聞きどころが満載、ワーグナーを敬遠してきた人にもお勧めです。Bunkamura20周年に贈るワーグナー・ガラ・コンサートにご期待ください。
プログラム
歌劇「タンホイザー」序曲
楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死
楽劇「ワルキューレ」第3幕
<演奏会形式>