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N響 オーチャード定期 2008/2009シリーズ

世界屈指のオーケストラN響と新しい才能の出会い

2009/2010シリーズは、これからのクラシック音楽界を担っていくマエストロたちの競演となります。日本の佐渡裕、イギリスのエドワード・ガードナー、アメリカのキース・ロックハート、ドイツの準・メルクル、韓国のイ・ヨンチルは、みな、早くからその才能を発揮した実力派。それぞれが得意とする、ベートーヴェンの「第九」やワーグナーの「ニーベルングの指環」(抜粋)といった大作、あるいは、チャイコフスキー、ドヴォルザーク、ショスタコーヴィチの傑作交響曲は、たいへんに聴き応えのあるものとなるでしょう。ソリストも、03年エリーザベト王妃国際コンクール優勝者のエッカードシュタイン、98年パガニーニ国際コンクール優勝者のグリンゴルツ、08年ロン=ティボー国際コンクール優勝者のシン・ヒョンスなど、華麗でフレッシュな俊英が揃います。 新しい才能との出会いに心躍る1年となりそうです。


第56回 2009/10/2(金)19:00開演

新シーズンは、佐渡裕の「第九」でスタート!

 新しいシーズンは、佐渡裕の「第九」でスタートします。N響オーチャード定期で合唱入りの大曲が取り上げられるのは初めて。近年、佐渡は、パリ管弦楽団、フランス国立管弦楽団、スイス・ロマンド管弦楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団など、ヨーロッパの一流オーケストラとの共演を重ね、好評を博しています。また、兵庫県立芸術文化センターの芸術監督として、地元で圧倒的な人気を誇り、「第九」は、「1万人の第九」や兵庫県立芸術文化センターのオープニングなどで取り上げてきた、佐渡の十八番というべきレパートリー。N響とともに壮大な歓喜の歌が奏でられることでしょう。また、澤畑恵美、林美智子、福井敬、成田博之という、名実ともに日本のトップをいく人気歌手たちが揃う独唱陣も楽しみです。

ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調 OP.125「合唱つき」

指揮:佐渡 裕
ソプラノ:澤畑恵美
メゾ・ソプラノ:林 美智子
テノール:福井 敬
バリトン:成田博之
合 唱:二期会合唱団(合唱指揮:矢澤定明)

指揮:佐渡 裕
(C)Jun Yoshimura
ソプラノ:澤畑恵美
メゾ・ソプラノ:林 美智子
テノール:福井 敬
バリトン:成田博之

第57回 2010/1/30(土)15:30開演

若き2人の才能が、激しく火花を散らす

 イギリスの新進気鋭の指揮者、エドワード・ガードナーが登場します。ガードナーは、コヴェントガーデン王立歌劇場に次ぐ、ロンドン第2のオペラハウス、イングリッシュ・ナショナル・オペラ(ENO)の音楽監督に30代前半で就任した若き実力派。オペラでの活躍が著しいですが、イギリスの一流オーケストラにも客演するなど、コンサート指揮者としても注目されています。ショスタコーヴィチの交響曲第5番ではフレッシュな演奏を披露してくれるでしょう。グリーグのピアノ協奏曲で独奏を務めるセヴェリン・フォン・エッカードシュタインは、2003年のエリーザベト王妃国際音楽コンクールの優勝者。ドイツの新しい世代のピアニストのなかで最も注目されている一人。1970年代生まれの2人の才能がどんな火花を散らすのか、聴きものです。

エルガー:セレナード ホ短調 OP.20
グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 OP.16
ショスタコーヴィチ:交響曲 第5番 ニ短調 OP.47

指揮:エドワード・ガードナー
ピアノ:セヴェリン・フォン・エッカードシュタイン

指揮:エドワード・ガードナー
(C)Jillian Edelstein,Camera Press London
ピアノ:セヴェリン・フォン・エッカードシュタイン

第58回 2010/3/6(土)15:30開演

アメリカのマエストロの、アメリカの名作の響宴

 ボストン・ポップス・オーケストラのキース・ロックハートがN響オーチャード定期に初登場します。プログラムは、アメリカ出身のマエストロらしく、アメリカで生まれた名作が並べられています。コープランドはアメリカを代表する作曲家。オーストリア出身のコルンゴルトはナチスを逃れ、アメリカに渡り、ハリウッドでも活躍しました。ヴァイオリン協奏曲にも映画音楽のようなロマンティックな旋律が現れます。ドヴォルザークの「新世界交響曲」は、新世界=アメリカで作られた最初の傑作交響曲。ロックハートが華麗な演奏を繰り広げるに違いありません。グリンゴルツは、ロシア出身だが、ニューヨークのジュリアード音楽院で学んだヴァイオリニスト。98年に16歳でパガニーニ国際コンクールに優勝した神童が、12年経ってどんな演奏を披露してくれるのか、興味津々です。

コープランド:野外序曲
コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
ドヴォルザーク:交響曲 第9番 ホ短調 op.95 「新世界から」

指揮:キース・ロックハート
ヴァイオリン:イリア・グリンゴルツ

指揮:キース・ロックハート
(C)Christian Steiner
ヴァイオリン:
イリア・グリンゴルツ

第59回 2010/4/29(木・祝)15:30開演

メルクルの伝説のあの名演を抜粋で再現

 ドイツ人の父と日本人の母の間に生まれた準・メルクルは、新しい世代を代表する世界的な指揮者の一人です。現在、フランス国立リヨン管弦楽団とMDR響(ライプツィヒ放送響)の音楽監督を兼務。N響とは、97年以来、毎年のように共演しています。なかでもN響がオーケストラ・ピットに入った新国立劇場での「ジークフリート」(03年)と「神々の黄昏」(04年)は圧倒的な名演でした。今回はそんな伝説の名演が「『ニーベルングの指環』より抜粋」という形で再現されます。「ニーベルングの指環」は、「ラインの黄金」「ワルキューレ」「ジークフリート」「神々の黄昏」の4部作からなり、上演にのべ十数時間を要する壮大なオペラ。ドイツでも東京でも高い評価を受けたメルクルの「ニーベルングの指環」。そのハイライトがN響とともに楽しめます。

モーツァルト:ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491
ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指環」より抜粋

指揮:準・メルクル
ピアノ:河村尚子

指揮:準・メルクル
(C)MDR Axel Berge
ピアノ:河村尚子

第60回 2010/7/11(日)15:30開演

韓国の新しい世代、これからを担う音楽家たち

 韓国の指揮者とヴァイオリニストといえば、チョン・ミョンフンとチョン・キョンファの姉弟が思い出されますが、もちろん、新しい世代の指揮者やヴァイオリニストも現れてきています。イ・ヨンチルとシン・ヒョンスも、これからを担う韓国の若い音楽家たちです。イ・ヨンチルは、韓国で生まれ、アメリカで学び、東ヨーロッパで活躍する指揮者。プラハのボヘミア交響楽団の首席指揮者を務めます。チャイコフスキーの交響曲第5番は、CD録音もした、彼の得意のレパートリーの一つです。シン・ヒョンスは、08年のロン=ティボー・コンクールの優勝者。早くからいくつものメジャーな国際コンクールに入賞していました。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲では、二人の熱い共演が聴けるに違いありません。

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
チャイコフスキー:交響曲 第5番 ホ短調 op.64

指揮:イ・ヨンチル
ヴァイオリン:シン・ヒョンス

指揮:イ・ヨンチル
ヴァイオリン:シン・ヒョンス

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※公演中止の場合を除き、チケットの払い戻しはいたしません。


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