オディロン・ルドン / 岐阜県美術館

1840年、フランス ボルドー生まれ。ボルドー近郊のペイルルバードで孤独な少年期を過ごす。20歳の頃植物学者アルマン・クラヴォーと知り合い、顕微鏡下の世界に魅せられるようになる。後にルドンが制作した版画には植物学の影響が見られる。1864年パリに出てジャン=レオン・ジェロームに入門するが数か月でやめ、ボルドーに戻って銅版画家ロドルフ・ブレスダンの指導を受ける。また、1878年頃にアンリ・ファンタン=ラトゥールから石版画転写法の指導を受ける。1879年、初の版画集『夢の中で』を刊行した。1890年頃からそれまでの作品と打って変わって、豊かな色彩を用いるようになる。1916年、パリで死去。

1982年開館。郷土ゆかりの作家たちの作品と、ルドンを中心とした象徴主義の作品を中心とした作品収集を行う。開館当時、他の美術館がこぞって印象派を中心とした人気作家の収集につとめている中で、独自の姿勢を打ち出す方向性を模索している時期に、 国内のルドン・コレクション132点を一括購入したことか ら、「岐阜のルドン」の収集の歴史が始まった。そしてルドンが岐阜の西洋美術コレクションの中心になったことによって、その周辺の作家(象徴主義 系統の作家たち)の作品も集まり、今日に至る。現在200点を超えるルドンの作品群は、質・量ともに世界有数のコレクションとして国際的に高く評価されている。 |
岐阜県美術館外観 |
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