チケット料金

S席¥10,500 A席¥9,000
(税込・全席指定)

公演日程

2023/9/10(日)~9/24(日)

COCOON PRODUCTION 2023 ガラパコスパコス

会場 :

東京都世田谷区太子堂4丁目1番地1号

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    INTRODUCTIONみどころ

    「老い」と「進化」その先に描かれる滑稽で愛おしい人々の物語
    ノゾエ征爾の代表作が世田谷パブリックシアターに登場!

    劇団はえぎわの主宰であり、脚本家、演出家、俳優として活躍するノゾエ征爾。卓越した発想力とユーモアに富んだ演出、奇想天外な世界観を愛情一杯に描き、数々の作品でその才能を発揮しています。師弟関係にあるシアターコクーン芸術監督の松尾スズキからは「スペクタクル演出のできる数少ない若手演出家」「ノゾエ作品にはハナと、笑いと、切なさがある」と信頼も厚く、脚本家としては2012年『○○トアル風景』で岸田國士戯曲賞を受賞、松尾スズキ作の絵本『気づかいルーシー』の舞台化の脚本・演出、蜷川幸雄の遺志を継いだ『1万人のゴールド・シアター2016』や『世界・ゴールド祭2018』にて「ゴールド・アーツ・クラブ」の数百人単位の高齢者たちをエネルギッシュに活かした演出でも注目を集めました。そんなノゾエ征爾の傑作を2023年版としてブラッシュアップし、再構築して上演します。

    竜星涼を中心に、藤井隆、高橋惠子をはじめ、
    青柳翔、瀬戸さおり、芋生悠、山田真歩、菅原永二ら、
    若手からベテランまで多彩な実力派が織りなす群像劇!!

    2010年初演の『ガラパコスパコス』は、世田谷区内の高齢者施設を十数箇所廻って生み出されたノゾエ征爾の代表作。「老い」と「進化」という一見正反対のふたつのベクトルを重ね、その先に描かれる滑稽で愛おしい人たちの物語です。

    主演の派遣会社でピエロとして働く青年・太郎役には、昨年出演した連続テレビ小説『ちむどんどん』や主演ドラマ『スタンドUPスタート』で注目を集め、夏には出演映画『Gメン』の公開も控えるなど俳優としての躍進が光る竜星涼。太郎の兄・晴郎役には、バラエティはもちろん、ドラマ、舞台『広島ジャンゴ2022』、映画『マイスモールランド』など幅広く多彩な活躍を見せる藤井隆。特別養護老人ホームから抜け出した老女・まっちゃんこと徳盛まちこ役は、女優として半世紀以上のキャリアを重ね、第10回読売演劇大賞や第3回朝日舞台芸術賞など数々の受賞歴をもつ高橋惠子が務めます。共演には青柳翔、瀬戸さおり、芋生悠、駒木根隆介、山本圭祐、山口航太、中井千聖、柴田鷹雄、家納ジュンコ、山田真歩、菅原永二、そしてノゾエ征爾自身も出演と、バラエティに富んだ個性豊かな実力派キャストが結集しました。

    日常の1コマから市井の人たちが織りなすパラレルドラマ。それは壮大なテーマへと向かっていく…。

    ノゾエ征爾がつくる演劇作品の魅力は、独特のやわらかさと鋭さにある。8割を占めるやわらかさは、オフビートのユーモアもあって、観る人をふわりと持ち上げる。登場人物の多くは、生来の性格や運で世の中のリズムと合わせられないか、学校や職場での軋轢など後天的な事情で世の中のリズムから置いていかれた人で、彼や彼女の暮らしぶりは肯定感と共に描かれ、それが観客を安心させる。けれど2割の鋭さが時折り顔を出し、やがてはっきり矢のような形を成し、こちらの世界にまっすぐ飛んで来て体を地面に戻すと、現実への認識を改めさせる。

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    『ガラパコスパコス』はその最たる例で、特別養護老人ホームから迷い出てしまった高齢女性と、仕事に疲れた青年の同居という、今はまだ名前のないつながりが軸となる。ふたりを祝福しないのは老女と青年を思う人達で、そこには優しさと正義、世間体と恐怖心がある。『ガラパコスパコス』の鋭さは、その人達を悪人とせず、高齢者と家族、介護職の人々の一筋縄では行かない心情、若者の雇用形態などの問題が、何気ないせりふに巧みに配されていることで、初演の2010年の段階でこれを書いたノゾエの慧眼に驚愕する。斬新な演出もあって名作の呼び声が高かったこの作品が新たなキャストの息吹を得て上演されることがうれしくてならない。

    演劇ジャーナリスト・徳永京子

    STORYあらすじ

    青年が老婆を拾った。

    社会にうまく馴染めず、派遣のピエロの仕事でギリギリ生活をしている青年(竜星涼)。しかしそんなピエロ業も、決してうまくはいっていない。ある日、道端の老婆(高橋惠子)に手品で花束を渡すと、老婆はどこまでもついてきた。そして、青年の部屋にまで上がってきた。
    すぐに老婆を帰そうとするも…、青年と老婆の不思議な共同生活が始まっていく。

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    青年を心配する兄夫婦(藤井隆/山田真歩)、仕事先の女性社員(芋生悠)。妙に絡んでくる仕事先の先輩社員(青柳翔)。兄の背後に常に付いて回っている兄の後輩(ノゾエ征爾)。
    老婆は実は、特別養護老人ホームから抜け出したのだった。老婆を探し回る 家族(家納ジュンコ/中井千聖)と、ホームの職員(山本圭祐/山口航太)。青年の近隣に暮らすかつての同級生(瀬戸さおり) と 担任(菅原永二)。
    そして言葉の通じない外国人の隣人(駒木根隆介)。
    人々はそれぞれに関わり、拒絶し、苦悶し、疲弊し、心身に疲労が積み重なっていく。我々は、少しでも先に進んでいるのだろうか?
    進んでいくとしたら、どんな姿に化けていくのか?ただ一つ言えることは、化け者であることには違いない。
    そうして青年と老婆との頑なな共同生活は、当然のように、限界へと近づき…。

    PLAYWRIGHT & DIRECTOR作・演出

    ノゾエ征爾(のぞえ せいじ)

    プロフィール

    1975年、岡山県生まれ。劇団はえぎわ主宰。脚本家、演出家、俳優として活動。
    1995年、青山学院大学在学中に演劇を始め、1999年に劇団はえぎわを始動。以降、全作品の作・演出を手がける。2010年より世田谷区内の高齢者施設での巡回公演(世田谷パブリックシアター@ホーム公演)、広島や北九州、静岡の劇場での長期滞在創作、2016年には、故・蜷川幸雄氏の遺志を継ぎ、高齢者1600人出演の大群衆劇1万人のゴールド・シアター『金色交響曲』(脚本・演出)をさいたまスーパーアリーナで上演するなど劇団以外でも活躍。2012年、『○○トアル風景』にて第56回岸田國士戯曲賞受賞。2017年、『鳩に水をやる』にて第21回鶴屋南北戯曲賞ノミネート。
    近年の主な作品に、オールナイトニッポン55周年記念公演『明るい夜に出かけて』(脚本・演出・23)、松尾スズキ氏原作の絵本を舞台化した『気づかいルーシー』(脚本・演出・出演・22)、『物理学者たち』(上演台本・演出・出演・21)、『ぼくの名前はズッキーニ』(脚本・演出・出演・21)など。

    コメント

    COMMENTノゾエ征爾

    2010年。世田谷パブリックシアター@ホーム公演(あっとほーむ公演)という、高齢者施設、障害者施設での巡回公演がスタートしました。
    初めて高齢者施設の皆さんの前で上演した時、私は不覚にも涙を流しました。
    観劇する皆さんのご様子に、変化に、そしてそこに漂う匂い、空気全てに。
    この涙の中に感じた、計り知れないモノ。
    老いの中に感じた、果てしなきモノ。
    進化というもの。
    その衝撃は、一本の作品を作らせる程に強いものでした。
    そうしてその年に、この作品が生まれました。
    再演や上演の声に応えるうちに、内外で公演を重ね、今回で4回目となりました。
    劇場空間は随分と大きくなるし、初めてご一緒する様々な俳優さんたちの、身体と言葉と老いと進化と向き合うことへの畏怖も含めて、期待まみれのゾクゾクにまみれております。凱旋というのか、恩返しというのか、作品の発端と言える世田谷パブリックシアターでやらせていただけることに、望外の喜びを感じながら、この作品自体、進化してんのか、してないのか。いや、なんであれ、それは進化なのだ。
    老いゆく恐怖とせつなさと儚さと実感とあきらめと滑稽さと悲しさと憎しみとおかしさの果てに、どんな進化を目にしましょうや。
    14年目を迎えた@ホーム公演を経て、存分に存分に挑みたく思います。

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    CAST出演者

    • 竜星涼

      プロフィール

      コメント

      PROFILE竜星涼(りゅうせい りょう)

      1993年3月24日生まれ。東京都。
      スカウトをきっかけに芸能界入りし、2010年にTVドラマ『素直になれなくて』で俳優デビュー。映画、舞台など幅広く活動。主な作品として、映画『ぐらんぶる』『弱虫ペダル』などに出演。
      近年の作品では、NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』、ドラマ『スタンドUPスタート』(フジテレビ)、藤子・F・不二雄SF短編ドラマ『どことなくなんとなく』(NHKBSプレミアム)、日曜劇場『VIVANT』(TBS)などに出演。今年8月25日より公開の映画『Gメン』が控える。

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      COMMENT竜星涼

      この度、初の世田谷パブリックシアターで座長として立たせていただくことになりとても嬉しく思います。それと同時に、この作品は役者とチョークで描いた世界で作り上げる、誤魔化しの効かない非常にシンプルなつくり。
      やったことがない。。非常に怖い。でもなんだろう、、とてもワクワクする!
      この作品が今の時代、今の自分にどう影響し、混じり合っていくのか。ユーモアもふまえたノゾエ作品の世界観にどっぷりと浸かりながら、想像力にとんだ素晴らしい共演者の強者たちのなかで自分の未熟な部分と向き合い変化し進化するのかしないのか、、(笑)
      この作品とともに千秋楽まで楽しみに見ていただけたらなと思います。

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    • 藤井隆

      プロフィール

      コメント

      PROFILE藤井隆(ふじい たかし)

      1972年、大阪府生まれ。
      92年吉本新喜劇入団。2000年に、「ナンダカンダ」で歌手デビューし、年末の紅白歌合戦に初出場。最近の舞台出演は、岩井秀人作・演出『おとこたち』(23)、田村孝裕作・演出『ゲゲゲの鬼太郎』、蓬莱竜太作・演出『広島ジャンゴ2022』(ともに22)、こまつ座『雪やこんこん』、宮藤官九郎作・演出『愛が世界を救います(ただし屁が出ます)』(ともに21)、三谷幸喜作・演出『大地(Social Distancing Version)』(20)などがある。
      今年は12月9日より舞台『ジャズ大名』が上演予定。

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      COMMENT藤井隆

      今回、ノゾエ征爾さんに声をかけていただいてとても嬉しく思っています。少しでも良いと思っていただけるような稽古を重ねたいです。
      世田谷パブリックシアターで芝居を観終わった後、駅へ向かう時間や近くのお店で食事をするのがとても好きで、三軒茶屋に通えることも楽しみのひとつです。
      老後はまだ先ですが確実に向かっているという実感がある今、この舞台に参加させていただけることを有難いと感じています。稽古場で皆さんと一緒に色々考えて、物語の中へ飛び込んで自分を試してみたいです。
      旅公演もありますので、劇場へお越しいただけますよう、ご検討よろしくお願いします。

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    • 青柳翔

      プロフィール

      PROFILE青柳翔(あおやぎ しょう)

      1985年4月12日、北海道生まれ。
      2009年1月、舞台『あたっくNo.1』で俳優デビュー。映画をはじめ、ドラマ、舞台など幅広く活躍している劇団EXILEのメンバー。12年に映画『今日、恋をはじめます』で第22回日本映画批評家大賞の新人賞男優(南俊子賞)に輝くなど、注目を集めた。映画『たたら侍』『jam』で、主演を務め、Netflix『今際の国のアリス』シリーズなどにも出演。22年アメリカ・シカゴの映画祭『Asian Pop-Up Cinema』にて「観客賞」受賞。今年はダブル主演映画『セフレの品格』初恋編、決意編が公開中。

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    • 瀬戸さおり

      プロフィール

      PROFILE瀬戸さおり(せと さおり)

      1989年9月19日、福岡県生まれ。
      2013年に女優としてデビューし、同年、tpt『天守物語』で初舞台に立つ。TV、舞台と幅広く活動。主な作品として、ドラマ『にぶんのいち夫婦』(テレビ東京)『金魚妻』(Netflix)『寂しい丘で狩りをする』(テレビ東京)『昼上がりのオンナたち』(フジテレビ)『理想ノカレシ』(TBS)、舞台『CHIMERICAチャイメリカ』『All My Sons』『フェードル』『物理学者たち』『4000マイルズ~旅立ちの時~』二兎社『鷗外の怪談』こまつ座『きらめく星座』『頭痛肩こり樋口一葉』などに出演。今年は11月10日より□字ック第十五回本公演『剥愛(仮)』が上演予定。

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    • 芋生悠

      プロフィール

      PROFILE芋生悠(いもう はるか)

      1997年12月18日、熊本県生まれ。
      2014年JUNON Girls Contest ファイナリストをきっかけに、15年春にFM802キャンペーンソングのMVでデビュー。16年『マスタードガス・バタフライ』で映画初主演、2020年公開の主演映画『ソワレ』で新人賞にノミネートされ、22年『あなたはだんだん欲しくなる』(BS-TBS)でドラマ初主演を務める。その他、映画『37 セカンズ』『ひらいて』、NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』、舞台『広島ジャンゴ2022』など、ドラマ、映画、舞台、CM と幅広く活躍。今年は 10 月 27 日より映画『こいびとのみつけかた』が公開予定。

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    • 駒木根隆介

    • 山本圭祐

    • 山口航太

    • 中井千聖

    • 柴田鷹雄

    • ノゾエ征爾

    • 家納ジュンコ

    • 山田真歩

      プロフィール

      PROFILE山田真歩(やまだ まほ)

      1981年9月29日、東京都生まれ。
      2009年に映画デビュー。翌年、映画『SRサイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』で主演に抜擢され、注目を集める。主な作品として、ドラマ『あなたの番です』(日本テレビ)『架空OL日記』、映画『ヒメアノ~ル』などに出演。今年はNHK大河ドラマ『どうする家康』『やさしい猫』(NHK)『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』(NHK)『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ)、映画『最後まで行く』などに出演。

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    • 菅原永二

      プロフィール

      PROFILE菅原永二(すがわら えいじ)

      1974年10月16日、東京都生まれ。
      劇団『猫のホテル』を経て、現在、舞台を中心に映像・ナレーションなど幅広く活躍をしている。主な作品として、舞台『セールスマンの死』『パ・ラパパンパン』『冒険者たち~JOURNEY TO THE WEST~』『VAMP SHOW』『しびれ雲』『アンナ・カレーニナ』、映画『妖怪人間ベラ』『20 歳のソウル』、NHK連続テレビ小説『エール』NHK大河ドラマ『麒麟がくる』『シリーズ江戸川乱歩短編集 IV 妖怪博士』(NHK)『漂着者』(テレビ朝日)などに出演。今年は竹中直人監督の映画『零落』、朗読劇『桜の森の満開の下』、テレビ東京『ゴッドタン』、Netflixシリーズ『離婚しようよ』に出演。

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    • 高橋惠子

      プロフィール

      コメント

      PROFILE高橋惠子(たかはし けいこ)

      1955年1月22日、北海道生まれ。
      1970年に映画『高校生ブルース』主演デビュー、その後も『神田川』『青春の門』『ラブレター』など、名だたる映画に出演し、若くして女優としての地位を確立。第10回読売演劇大賞の優秀女優賞、第3回朝日舞台芸術賞の秋元松代賞など数々の受賞歴を持つ。主な作品として、舞台『オリエント急行殺人事件』『サザエさん』『マイ・フェア・レディ』『黴菌』『天保十二年のシェイクスピア』『キネマの天地』、映画『高校生心中 純愛』『四月の永い夢』、ドラマ『太陽にほえろ!』(日本テレビ)、NHK大河ドラマ『信長 KING OF ZIPANGU』などに出演。今年10月6日より映画『アナログ』が公開予定。

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      COMMENT高橋惠子

      最近は老婆役をやらせていただく機会が増えました高橋惠子です。
      今回は 最初にノゾエ征爾さんの作・演出の作品というお話をいただき、内容を読む前からとてもワクワクしておりました。
      今まで味わったことの無い空気感という言葉をどこかでノゾエさんが仰っていたのを思い出しました。私も味わいたいですし、ご来場いただいた皆様にも是非味わっていただきたいです。
      まだお稽古前でどんな展開になるのか想像もついておりませんが、個性的な共演者の皆さんとお稽古場で0から創り上げて行きたいと思っております。
      東京から地方まで沢山の方にそして色々な世代の方に観ていただきたいです!

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    文化庁文化芸術振興費補助金(統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化事業 (アートキャラバン2))|独立行政法人日本芸術文化振興会