開場は開演の45分前/★…収録のため、客席にカメラが入ります。予めご了承ください。

〈チケット料金〉税込・全席指定

S席¥11,000 A席¥9,000 コクーンシート¥5,500

泥人魚

TOPICS最新情報

INTRODUCTIONみどころ

『泥人魚』は、2003年4月「劇団 唐組」により初演され、第五十五回読売文学賞 戯曲・シナリオ賞、第三十八回紀伊國屋演劇賞(個人賞)、第七回鶴屋南北戯曲賞、および第十一回読売演劇大賞 優秀演出家賞を受賞し、「独特の詩情と叙情とユーモア。すぐれた劇詩人で舞台の魔術師、唐十郎の集大成」と井上ひさし氏が絶賛した傑作戯曲です。

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初演以来18年ぶりの上演となる、演劇史に残る傑作の演出を務めるのは、唐十郎、蜷川幸雄の両虎を師とし、アンダーグラウンド演劇に真正面から取り組んできた劇団・新宿梁山泊主宰の金守珍。16年シアターコクーン芸術監督・蜷川幸雄の遺志を継ぎ、森田剛、宮沢りえ、荒川良々という布陣で上演された追悼公演『ビニールの城』、19年窪田正孝、柚希礼音をW主演に迎え、耽美なビジュアルとダイナミックな演出で見事に唐の世界観を描きだした『唐版 風の又三郎』に続き、シアターコクーン3作品目となる演出に挑みます。

現代のアングラ演劇界のミューズ・宮沢りえ、唐作品初参加の磯村勇斗、愛希れいか、そして重鎮・風間杜夫など豪華キャストが集結!

『下谷万年町物語』(12)、『盲導犬』(13)、『ビニールの城』(16)に続き、本作が4作目の唐作品への出演であり、現代のアングラ演劇界のミューズと呼び声の高い宮沢りえが、19年の『死と乙女』以来約2年ぶりに舞台に登場いたします。

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共演に、NHK大河ドラマ『青天を衝け』の徳川家茂役でも話題となり、いまや若手実力派俳優の中でめざましい活躍を遂げる磯村勇斗、宝塚歌劇団月組トップ娘役として人気を博し退団後は舞台を中心に活躍、本作で初のストレートプレイに挑む愛希れいかが共に、唐作品に初挑戦。19年の『唐版 風の又三郎』で唐作品に初参加ながら、金演出に深い感銘を受け、テント芝居へも出演するなど飽くなき探求心の持ち主・風間杜夫が初演の唐十郎が演じた役で出演。更に、岡田義徳、大鶴美仁音、渡会久美子、広島光、島本和人、八代定治、宮原奨伍、板倉武志、奈良原大泰、キンタカオ、趙博、石井愃一、金守珍、六平直政と、本作に相応しい、曲者が結集いたしました。

この強力な布陣で挑む舞台『泥人魚』にどうぞご期待ください!

STORYストーリー

港の町を去って、今は都会の片隅にあるブリキ店で暮らす蛍一(磯村勇斗)。店主の静雄(風間杜夫)は、まだらボケの詩人だ。陽が落ちると急にダンディな夜の詩人と化す。ある時店に現れたのは、詩人を「先生」と呼ぶ男、しらない二郎(岡田義徳)。二郎は詩人静雄の元門下生であり、蛍一とは、長崎の諫早漁港で共に働いた仲だった。干拓事業の賛否に揺れる漁港では、湾を分断する「ギロチン堤防」が内側の調整池の水を腐らせ不漁が続き、池の埋め立てに反対だった仲間の漁師が、次々と土建屋に鞍替えしていく。そんな現実に絶望した蛍一は、港の町を去ったのだ。一方の二郎は、実は港に派遣された「さぐり屋」だった。依頼主は、月の裏側を熟知しているとのたまう女、月影小夜子(愛希れいか)。二郎の裏切りを蛍一がなじっていると、蛍一を探して、やすみ(宮沢りえ)という女が現れる。少女時代、ガンさんという漁師に海で助けられ、その養女となった娘だ。「ヒトか魚か分からぬコ」と呼ばれるやすみは、ある約束を果たしに来たと言う。「人の海の貯水池で、言ったとおりの人魚になれ」と。蛍一の前で見せた片方の足には、一条のきらめくものがはりついていて──。

PLAYWRIGHT/DIRECTOR作・演出

©須田慎太郎

作:唐十郎

プロフィール

1940年2月11日生まれ 東京都出身
63年に劇団「シチュエーションの会」(翌年「状況劇場」に改名)を旗揚げ。翌64年に処女戯曲『24時53分『塔の下』行きは竹早町の駄菓子屋の前で待っている』を執筆。

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67年、新宿花園神社境内にて紅テントの公演を開始。国外での活動も積極的に行っており、72年に韓国、73年にはバングラデシュ、74年にはレバノン、シリアの難民キャンプにていずれも現地語での公演を行っている。88年に状況劇場を解散、「劇団 唐組」を旗揚げし作・演出・出演を務める。以降、70年に第15回岸田國士戯曲賞受賞、03年に第7回鶴屋南北戯曲賞受賞、04年に第55回読売文学賞受賞、06年に第13回読売演劇大賞芸術栄誉賞といった日本での賞のほか、10年には韓国の文学賞、第3回李炳注(イ・ビョンジュ)国際文学賞受賞するなど、海外でも高い評価を得ている。また、97年から05年まで横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程教授に就任し、劇団「唐ゼミ★」を指導。05年から10年には近畿大学文芸学部客員教授を務め、12年4月より、母校である明治大学文学部の客員教授に就任している。脚本家としてだけではなく小説家としても数多くの作品を発表しており、83年には「佐川君からの手紙」で芥川賞を受賞、13年にはこれまでの独創的な舞台制作の功績が評価され、12年度朝日賞を受賞。21年10月には文化功労者に選ばれた。

演出:金守珍

プロフィール

1954年11月23日生まれ 東京都出身
東海大学電子工学部を卒業後、演出家・蜷川幸雄に師事し蜷川スタジオに所属。『近松心中物語』等に出演し、演劇の基礎を学んだ。

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78年より唐十郎の状況劇場に参加し、蜷川と唐という「アングラ小劇場」の代表とも言うべき演出家から直接に指導を受けた。独自の表現スタイルであるテント演劇のノウハウを獲得し、その後、87年に新宿梁山泊を創立。旗揚げより新宿梁山泊公演の演出を手掛け、テント空間、劇場空間を存分に使うダイナミックな演出力が認められている。89年には小劇場として初めての韓国公演を行い、第17回テアトロ演劇賞を受賞。94年、フランスアビニョン演劇祭正式招待作品『少女都市からの呼び声』で、文化庁芸術祭賞受賞。その後も、ドイツ、中国、韓国などに招聘され、高い評価を受けた。日本はもとより、オーストラリア国立演劇学校で特別講師として招かれ、99年にはニューヨークで公演を行い、世界に通用する演出家と評判を呼んだ。98年に『飛龍伝』にて、第5回読売演劇大賞演出家賞受賞。また01年には日韓合作映画『夜を賭けて』で監督を務め、第57回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人監督賞、第43回日本映画監督協会新人賞を受賞。エネルギッシュ且つ強烈なビジュアルを印象付ける演出力に、年々高い評価が集まっている。
<近年の主な演出作品>
『ベンガルの虎』(21)、『犬狼都市』(20)、『唐版 風の又三郎』『楽屋』『烈々と燃え散りしあの花かんざしよ』(19)、『腰巻おぼろ~妖鯨篇』『オセロ―』(17)、『ビニールの城』(16)、『少女仮面』『二都物語』『ハムレット』(15)、『ジャガーの眼』(14)、『月の家』『百年~風の仲間たち』『道玄哀歌』(13)

コメント

COMMENT金守珍

2011年、唐十郎作・蜷川幸雄演出『下谷万年町物語』の稽古場からの帰り路、私が運転する車の中で唐さんは1993年に放映された宮沢りえ主演のNHKドラマ、唐十郎作・三枝健起演出『青春牡丹燈籠』について熱く語り出しました。唐さんは状況劇場時代、李礼仙(李麗仙)に当て書きしながら、数々の傑作を世に出しました。作品はいわばラブレター。ヒロインを輝かせたいという強い思いが、作品を生み出す原動力にもなっていました。その唐さんが「ぜひ当て書きしたい」と強く願い続けた女優が、宮沢りえだったのです。 『泥人魚』は唐組で初演されましたが、実はりえさんをイメージして書いたと聞いています。つまり今回、ついに唐さんのラブレターが舞台として結実するわけです。そこへ俳優としても人としても私が敬愛してやまない風間杜夫さん、フレッシュで眼光鋭い磯村勇斗君、「月の裏側を熟知している」という月影小夜子役にはミステリアスで艶やかな愛希れいかさん、そして状況劇場時代からの盟友の六平(ろっぺい)ちゃん(六平直政)――最強のキャスティングでこの作品を皆様にお届けできることは、まさに演出家冥利に尽きます!

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