Story物語
蒸し暑い夏の午後、一人の少年が父親殺しの罪で裁判にかけられる。
無作為に選ばれた十二人の陪審員たちが、有罪か無罪かの重大な評決をしなければならず、しかも全員一致の評決でないと判決はくだらない。
法廷に提出された証拠や証言は被告である少年に圧倒的に不利なものであり、陪審員の大半は少年の有罪を確信していた。
予備投票が行われる。
有罪11票、無罪1票。
ただ一人無罪票を投じた陪審員8番が発言する。
「もし、我々が間違えていたら…」
陪審員室の空気は一変し、男たちの討論は次第に白熱したものになっていく…