プルートゥ PLUTO

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2018.01.16 UP

初日終演後の演出・振付シディ・ラルビ・シェルカウイよりコメントが届きました!

1月6日、『プルートゥ』無事開幕しました。「再演ではない」が合い言葉のようになっていた通り、ストーリー以外はことごとく変わったと言っても大げさではないほど、新たな印象を与える作品が誕生しました。初日終演後の興奮が冷めやらぬなか、キャスト・スタッフ・原作関係者に対して演出・振付のシディ・ラルビ・シェルカウイが遺した言葉を、お伝えします。


ここに戻ってこられて、とてもうれしいです。3年前、僕はここで泣きそうになっていました。今もまったく同じ状態で、ほとんど泣きそうです。こうして、なじみのある顔が並んでいるのもとてもうれしい。手塚眞さんと手塚ファミリーのみなさん、そして浦沢直樹さん。僕は彼の原作の大ファンで、再びこの作品に取り組めるということ自体、自分は天に祝福されていると実感します。長崎尚志さんにも、早く観に来ていただきたいと思っています。
昨日、ベルギーの僕のマネージャーにも話したのですが、世界中のさまざまなところで仕事をしている僕から見て、日本のスタッフのプロとしての腕のよさは、世界一だと思っています。今回も、特に技術スタッフのみなさんには、深くお礼を申し上げたいと思います。開幕ギリギリまで変更を加え続ける僕と一緒に仕事をするのは、非常な困難を伴うはずですが、ほんとうによく付き合ってくださり、実現してくださったことを感謝しています。そしてダンサーと俳優のみなさんも、素晴らしいパフォーマンスを見せてくださいました。親切で寛大で、プロフェッショナルな仲間たちです。学生時代って、授業以外にも楽しいことがいろいろありましたよね。みなさんといると、まさしくそんな気持ちになる毎日でした。
明日、日本を発ちます。とても淋しいです。が、毎日上演の様子はビデオを送ってもらって観ますので、引き続き、変更も毎日加えさせていただきます(一同爆笑)。「原作の漫画に限りなく近づけられた」と信じられる、その日まではね。みなさん、辛抱強くお付き合いいただき、ほんとうに感謝しています。演出家とはどうあるべきかを、みなさんから日々、学んでいます。どうもありがとう。みなさんに健康と勇気を。そして、素晴らしい2018年になりますように。乾杯!

 

©浦沢直樹×手塚治虫 長崎尚志プロデュース 監修・手塚眞 協力・手塚プロダクション/小学館
鉄腕アトム「地上最大のロボット」より
『プルートゥ PLUTO』(2018)
Bunkamuraシアターコクーン(撮影:細野晋司)