民衆の敵

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2018.11.01 UP

演出家のジョナサン・マンビィ氏からメッセージ到着!その2

−出演者について

『るつぼ』でご一緒した堤真一さんの他にも、本当に素晴らしい俳優の皆様にご参加いただいています。トマス・ストックマンの兄を演じるのは、美しく細部にわたる人物造形と力強いお芝居が高く評価されている段田安則さん。そして、美しくカリスマ的な女優である安蘭けいさんが、トマスの忠実な妻、カトリーネ・ストックマンを演じます。

そして、その脇をしっかりと固める谷原章介さん、木場勝己さん、大鷹明良さん、外山誠二さん、大西礼芳さん、赤楚衛二さんとご一緒できることもとても楽しみです。

 

−プランナーについて

今回、私の長きにわたるコラボレーターである黒田育世さんにもご参加いただきます。その天性の才能をこのプロダクション、とくにアンサンブルとのワークにもたらしてくれるでしょう。平和で豊かなノルウェー南部の海辺の町が、暴動へ、そして市民達が反抗しストックマンに敵対する無政府状態の町へと変わっていく。それは、ショッキングで暴力的な瞬間で、時代を超え、そしてむしろ今の社会不安にまっすぐに語りかけます。類い稀な才能をもつ作曲家のかみむら周平さんの力をお借りして、この暴力を、舞台上で感情をあらわに生々しく表現します。

 

そして、英国より美術・衣裳のデザイナーのポール・ウィルスさんに参加してもらうことができたことをとても嬉しく思っています。彼とは10年以上一緒に作品を創っており、最近ではロンドンのウエストエンドにて、イアン・マッケラン主演の『リア王』が開幕し大成功をおさめています。ポールさんならではの美的感覚や詩的感受性が、瑞々しく力強い広田敦郎さんの新訳によるこのスリリングな戯曲に、シアターコクーンの舞台で命を吹き込みます。

 

−観客の皆さんへ

旅路の一歩を踏み出す時、知らない国で、私には理解できない言葉で演じる出会ったばかりの俳優達と歩み始めることは、いつもたやすいことではありません。しかしながら、Bunkmauraのサポートと、素晴らしい俳優達とクリエイティブチーム、そしてヨーロッパ戯曲の最高作品の1つであるこの戯曲と共に歩んでいくこの道を、私はわくわくし、とても前向きに感じています。『民衆の敵』は、現代にまっすぐに語りかける非常に重要な戯曲です。

日本のお客様がこの作品と、そしてその普遍的テーマ、高らかにあがる真実の「声」に出会うことを心より楽しみにしています。

 

メッセージその1はこちら