S席¥10,500 A席¥8,500 コクーンシート¥5,500 (税込・全席指定)

民衆の敵

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Bunkamura 東京都渋谷区道玄坂2-24-1

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正義の男はなぜ「民衆の敵」となったのか?
イプセンの慧眼が現代社会を映す傑作が登場

本当は知らない方がよかったかもしれない“不都合な真実”を告発するには勇気がいる。しがらみや忖度だらけの社会の中で「そりゃ正しいのはわかるけど、そう目くじら立てなくても」と、空気が読めない変わり者扱いされるのがオチだ。実際にそうなってしまった男が『民衆の敵』の主人公トマスである。

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“近代演劇の父”イプセンは、『人形の家』『ヘッダ・ガブラー』など日本でも人気が高い。人間のエゴ、モラル、欲望といった根源的テーマから時代や社会をあぶり出す目線は常に鋭いが、1882年発表の本作は正面から社会問題を扱った異色作だ。
地元の環境汚染に気づいた医師トマスは真実を告発するが、身内の権力者は隠蔽を謀り、協力を約束したマスコミには裏切られ、いつしか裸の王様に。それどころか真実を見ようとしない市民らに苛立ち、彼らを攻撃するトマスこそが「民衆の敵」だと糾弾されてしまう。嘘と不誠実が横行する政治の腐敗、保身に走る人々、権力におもねるマスコミ、告発側が犯罪者扱いされる逆転の構造、“標的”を完膚なきまでに叩きのめす大衆心理の恐ろしさ―。130年以上前に書かれたとは思えないほど現代社会に重なるイプセンの慧眼には驚愕する。トマスとて決して聖人君子的な正義のヒーローではなく、暴走する正義ゆえに家族の幸せを危うくしてしまう。ひと色ではない人間の脆さ、愚かさに満ちた登場人物たちが、みな人間くさくて魅力的だ。
2016年『るつぼ』でシアターコクーンに初登場した演出家ジョナサン・マンビィと堤真一が再びタッグを組み、この骨太な傑作に挑む。緻密に戯曲を読み解き、社会的テーマを劇場空間や群衆の動きも含めて立体的なドラマに仕立てる演出手腕に注目だ。孤高の主人公を演じる堤をはじめ、安蘭けい、谷原章介、大西礼芳、赤楚衛二、外山誠二、大鷹明良、木場勝己、段田安則と、芝居好きにはたまらない実力派から注目の若手まで厚みのある役者陣が揃った。追い詰められた男の告発の果てに何が待ち受けているのだろうか。

文・市川安紀

Storyストーリー

温泉の発見に盛り上がるノルウェー南部の海岸町。
その発見の功労者となった医師トマス・ストックマン(堤真一)は、その水質が工場の廃液によって汚染されている事実を突き止める。汚染の原因である廃液は妻カトリーネ(安蘭けい)の養父モルテン・ヒール(外山誠二)が経営する製革工場からくるものだった。

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トマスは、廃液が温泉に混ざらないように水道管ルートを引き直すよう、実兄かつ市長であるペテル・ストックマン(段田安則)に提案するが、ペテルは工事にかかる莫大な費用を理由に、汚染を隠ぺいするようトマスに持ち掛ける。一刻も早く世間に事実を知らせるべく邁進していた、新聞の編集者ホヴスタ(谷原章介)と若き記者ビリング(赤楚衛二)、市長を快く思っておらず家主組合を率いる印刷屋アスラクセン(大鷹明良)は、当初トマスを支持していたが、補修費用が市民の税金から賄われると知り、手のひらを返す。兄弟の意見は完全に決裂し、徐々にトマスの孤立は深まっていく。カトリーネは夫を支えつつも周囲との関係を取り持とうと努め、長女ペトラ(大西礼芳)は父の意志を擁護する。そしてトマス家に出入りするホルステル船長(木場勝己)もトマスを親身に援助するのだが……。
トマスは市民に真実を伝えるべく民衆集会を開く。しかし、そこで彼は「民衆の敵」であると烙印を押される……。

Director演出

  • ジョナサン・マンビィJonathan Munby

    プロフィール

    プロフィール

    イギリスの名門ブリストル大学で古典戯曲を学び、卒業後はブリストル・オールド・ヴィック劇場、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)を遍歴。数多の人気演出家のものとで研鑽を積み、その後、演出家として国内・海外で精力的に活動。RSC、ロンドン・グローブ座などの名門劇場をはじめ、ウエストエンド、ブロードウェイなど欧米各地で数々のプロダクションを手掛けている。2009年には「The Dog in the Manger」にてヘレン・ヘイズ賞最優秀演出賞候補にノミネート。
    日本では、2012 年の佐藤健・石原さとみ主演「ロミオ&ジュリエット」(東京・赤坂 ACT シアター/大阪・シアター BRAVA!)の演出で初進出。2016年のシアターコクーンでの「るつぼ」が2作品目。近年の演出作品に、「Wendy and Peter Pan」(RSC)、ジョナサン・プライス主演「The Merchant of Venice」(RSC)、「OTHELLO」、「ALL THE ANGELS」、「KING KONG」など。イアン・マッケラン主演で昨年上演し好評を博した「リア王」が今夏限定公演でウエストエンドに進出し、大きな話題を呼んだ。

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  • シアターコクーン×ジョナサン・マンビィ
    DISCOVER WORLD THEATRE vol.1

    『るつぼ』

    現代にも通じる集団心理の恐ろしさを浮き彫りにする長大で重厚テーマの戯曲をジョナサン・マンビィの的確な演出とマイク・ブリットンの美しい装置・衣裳で息をつくことも忘れるような濃密な舞台に仕上げた。勝柴次朗(照明)、黒田育世(振付)、かみむら周平(音楽)ら日本人プランナーとのコラボレーションも人間の狂気と崇高さを表現する上で最大の効果を発揮した。

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Castキャスト

  • 堤真一<トマス・ストックマン>

    プロフィール

    プロフィール

    1987年TVドラマ「橋の上においでよ」(NHK)で主演デビュー。その後、舞台、映画、TVドラマ、CMとジャンルを問わず幅広く活躍。2008年には「クライマーズ・ハイ」、「容疑者Xの献身」で第32回日本アカデミー賞 優秀主演男優賞と助演男優賞を受賞、2010年には「孤高のメス」で毎日映画コンクール男優主演賞、日本アカデミー賞 優秀主演男優賞、日本放送映画藝術大賞 優秀主演男優賞など数多くの賞を受賞している。近年の主な出演作に、【舞台】「お蘭、登場」「近松心中物語」(18)、「るつぼ」「アルカディア」(16)、【映画】「銀魂2」(18)、「DESTINY鎌倉ものがたり」「本能寺ホテル」(17)、「海賊とよばれた男」「土竜の唄 香港狂騒曲」(16)、【TVドラマ】「スーパーサラリーマン左江内氏」(17・NTV)、「名刺ゲーム」(17・WOWOW)、「マッサン」(14・NHK)などがある。

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  • 安蘭けい<カトリーネ・ストックマン>

    プロフィール

    プロフィール

    1991年宝塚歌劇団に主席で入団、同年3月「ベルサイユのばら」で初舞台。2003年の「王家に捧ぐ歌」アイーダ役で現役のタカラジェンヌでは史上初の第25回「松尾芸能賞演劇新人賞」を受賞。06年星組男役トップに就任。08年に日本初演となった「スカーレット・ピンパーネル」は、新東京宝塚劇場開場以来、最高の動員記録を樹立するなど宝塚の歴史に残る名作となり、自身の代表作にもなった。09年に宝塚歌劇団を退団。その後も、舞台を中心に活躍している。「サンセット大通り」「アリス・イン・ワンダーランド」の演技に対して第38回菊田一夫演劇賞受賞。近年の主な出演作品に、【舞台】「レインマン」「リトル・ナイト・ミュージック」(18)、「リトル・ヴォイス」「白蟻の巣」(17)、「スカーレット・ピンパーネル」(16、17)、「漂流劇ひょっこりひょうたん島」(15)など。

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  • 谷原章介<ホヴスタ>

    プロフィール

    プロフィール

    雑誌モデルとして活躍後、1995年に映画「花より男子」にて俳優デビュー。以降、映画、ドラマ、舞台と数多くの作品に出演。また、NHK「きょうの料理」「うたコン」、ABC「アタック25」で司会を務めるほか、映画やドキュメンタリー番組のナレーションなどマルチな才能を活かし幅広く活躍している。近年の主な出演作に【舞台】「クリプトグラム」「ラヴ・レターズ」(13)、「こどもの一生」(12)、【映画】「ママレード・ボーイ」(18)【TVドラマ】「半分、青い。」(18・NHK)、「犯罪症候群 season1・2」(17・THK×WOWOW)、「鬼平犯科帳 THE FINAL 前編『五年目の客』」(16・CX)、「ドクター調査班~医療事故の闇を暴け~」(16・TX)、「限界集落株式会社」(15・NHK)、「警部補・杉山真太郎~吉祥寺署事件ファイル」(15・TBS)などがある。

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  • 大西礼芳<ペトラ・ストックマン>

    プロフィール

    プロフィール

    京都造形芸術大学 映画学科在学中に、同学科のプロジェクトとして製作された映画「MADEINJAPAN~こらッ!~」(2011)で演技初挑戦にしてヒロインに抜擢され女優デビュー。以降、映画・ドラマを中心に話題作に出演。今最も注目を集めている若手実力派女優である。近年の主な出演作に、【舞台】「不道徳教室」(13)、【映画】「嵐電」(19年初夏公開予定)、「菊とギロチン」(18)、「ナラタージュ」(17)、【TVドラマ】「フランケンシュタインの恋」(17・NTV)、「ごめん、愛してる」(17)、「べっぴんさん」(17・NHK)などがある。

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  • 赤楚衛二<ビリング>

    プロフィール

    プロフィール

    2013年のサマンサタバサ・メンズモデルオーディションでグランプリを受賞。2015年に「表参道高校合唱部!」でドラマデビューを果たし、以降、映画・ドラマ・舞台と幅広いジャンルの作品に出演している。現在放映中の「仮面ライダービルド」で主要キャストを演じ、注目を集めている。主な出演作に【舞台】「黒子のバスケ OVER-DRIVE」(17)、「露出狂」「黒子のバスケ THEENCOUNTER」(16)、【映画】「通学シリーズ 通学電車/通学途中」(15)、【配信ドラマ】「東京女子図鑑」(17)などがある。

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  • 外山誠二<モルテン・ヒール>

    プロフィール

    プロフィール

    1978年に文学座の研究所に入所、80年に文学座アトリエ公演「わが屍は野に捨てよ」で初舞台を踏み、93年に座員となる。以降、文学座公演のほかに、外部の作品や映像・ラジオドラマやナレーションなど幅広く活躍している。近年の主な出演作に【舞台】「もし、終電に乗り遅れたら...」(18)、「鳩に水をやる」(17)、「でえく」(16)、「青い種子は太陽のなかにある」「20000ページ」「リア王」(15)、「皆既食」(14)、「十二人の怒れる男たち」「40カラット」「HIKOBAE」(13)、【映画】「ラプラスの魔女」(18)、「22年目の告白」「相棒-劇場版IV-」(17)、「マエストロ!」(15)などがある。

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  • 大鷹明良<アスラクセン>

    プロフィール

    プロフィール

    演劇舎蟷螂出身。近年の主な作品に、【TVドラマ】「西郷どん」(18・NHK)、「ラストチャンス 再生請負人」(18・TX)、「下町ロケット」(15・TBS)、【映画】「アウトレイジ最終章」「ナラタージュ」(17)、「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」(16)、「深夜食堂」(15)、【舞台】「トロイ戦争は起こらない」「チック」「春のめざめ」「私はだれでしょう」(17)、「るつぼ」「あわれ彼女は娼婦」(16)、「大逆走」「東海道四谷怪談」(15)などがある。

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  • 木場勝己<ホルステル>

    プロフィール

    プロフィール

    舞台を中心に活動を続け、読売演劇大賞 最優秀男優賞や紀伊國屋演劇賞 個人賞などを受賞。最近の出演舞台には「ヘンリー四世」「盲導犬」「最後の精神分析~フロイトvsルイス~」(13)「太鼓たたいて笛ふいて」(14)、「鱈々」(16)、「ザ・空気」「プレイヤー」「きらめく星座」(17)、「メタルマクベス」disc2(18)などがあり、2015年に行われた「海辺のカフカ」のワールドツアーでは各国においてナカタさん役で高い評価を得た。近年は映画やテレビにも多く出演し、主な作品には【映画】「月と雷」(17)、「モヒカン故郷に帰る」(16)、「駆込み女と駆出し男」(15)、「日本のいちばん長い日」(10)、【TVドラマ】「小さな巨人」(17・TBS)、「天皇の料理番」(15・TBS)、「水族館ガール」(16・NHK)などがある。

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  • 段田安則<ペテル・ストックマン>

    プロフィール

    プロフィール

    劇団夢の遊眠社出身。舞台・映画・テレビと幅広く活躍。1996年、NHK朝の連続テレビ小説「ふたりっこ」でのヒロインの父親役では、お茶の間にその存在を広く印象づけた。2007年「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?」で読売演劇大賞 大賞・同最優秀男優賞など数多くの賞を受賞。近年の主な出演作に【舞台】「出口なし」「喜劇 有頂天一座」「夢の裂け目」(18)、「ワーニャ伯父さん」「不信~彼女が嘘をつく理由」(17)、【映画】「ギャラクシー街道」(15)、「臨場・劇場版」「GIRL」「HOME 愛しの座敷童」(12)、【TVドラマ】「娘の結婚」(18・TX)、「就活家族~きっと、うまくいく~」「遺留捜査」「ドクターX~外科医・大門美知子~」(17・EX)、「真田丸」(16・NHK)などがある。

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