渋谷・コクーン歌舞伎第十五弾四谷怪談

POINT見どころ

これがコクーン歌舞伎の『四谷怪談』だ

写真:明緒 デザイン:榎本太郎

一九九四年、四世鶴屋南北の最高傑作『東海道四谷怪談』で華々しく幕を開けた「渋谷・コクーン歌舞伎」。二〇〇六年には第一弾の『四谷怪談』を進化させた[南番]と、上演機会の少ない「深川三角屋敷の場」で直助とお袖の悲劇を浮かび上がらせた[北番]を上演し旋風を巻き起こした。
『四谷怪談』は、古典に新たな風を吹き込むコクーン歌舞伎の原点といえる。
そして第十五弾となる今回、[北番]をベースにした新たな構成で『四谷怪談』はさらなる進化を遂げ、誰もみたことのない『四谷怪談』が幕を開ける―。

さらなる進化を遂げた『四谷怪談』が第十五弾として登場!

刹那的に己の欲に生きる伊右衛門、直助権兵衛、男たちに翻弄され哀しき運命を辿るお袖、そして怨みをつのらせ亡霊となって復讐するお岩。
「忠臣蔵」の世界を背景に本能と欲が渦巻く混沌たる物語…

STAFF&CASTスタッフ&キャスト

演出・美術
串田和美

<コメント>

『四谷怪談』はお岩一人の恨みを描いた物語ではない。世の中全部が怪談だよと南北がささやいている。現代も気が付けば、亡霊ばかりが街を行きかう。無数の怨念がなだれ込む『四谷怪談』は、あの世もこの世もひっくるめて、怪なる世界へ変貌する。南北はあの世で高笑いするだろうか。