2025.06.23 UP
【展覧会情報】
戸栗美術館『古伊万里カラーパレット―釉薬編―』
1987年渋谷区松濤に開館し、東洋陶磁器を中心とする美術品の永久的な保存および公開を通じた、後世への文化遺産の伝承を目的として活動する戸栗美術館。
7月11日(金)より開催される本展覧会のチケットをMY Bunkamuraで販売します。
いろどり・つやめく 釉薬の世界
展覧会『古伊万里カラーパレット』は江戸時代の伊万里焼の「色」を特集した、夏秋連続企画展示。前期の夏季にあたる今展では、釉薬による装飾に注目します。
釉薬とは、やきものの表面に施されるガラス質の膜です。耐水性のほか、色や質感といったうつわの装飾性を高める役割を担っています。
伊万里焼では、白い素地と透明釉による白、瑠璃釉による青、青磁釉による青緑、銹釉による茶が初期から主にあらわされています。基本は1種類の釉薬でうつわ全体を覆いますが、ひとつのうつわに複数の釉薬を掛け分けたり、筆で描いた文様と組み合わせたりと、釉薬による色の表現に注目するとそのヴァリエーションの豊かさに驚かされます。
今展では、釉薬による多彩な装飾をお楽しみいただける館蔵の伊万里焼、約80点を厳選。やきもの専門美術館ならではの視点で展観する、いろどりつやめく釉薬の世界をご堪能ください。
◎後期『古伊万里カラーパレット―絵具編―』は2025年10月10日(金)~12月21日(日)開催予定。
\展覧会構成と主な出展作品/
◆第1章「釉薬の種類」
◇透明釉
無色透明の釉薬。伊万里焼の基本の釉薬で、磁器の特色である素地の白を最大限に生かす。
白磁 桔梗形猪口/伊万里 江戸時代(17世紀後半)口径9.7cm 戸栗美術館収蔵
◇瑠璃釉
透明釉に呉須を混ぜ込んだ釉薬。酸化コバルトを発色の材料として藍色をあらわす。呉須の含有量で濃淡に変化が生じる。
瑠璃釉 牡丹唐草文 三足香炉 伊万里 江戸時代(18世紀) 高6.5cm 戸栗美術館収蔵
◇青磁釉
酸化第二鉄を1~2%含む釉薬。還元炎焼成をすることで青緑色を呈する。釉薬の鉄分の量や焼成の巧拙など様々な影響が色調に出やすい。
青磁 鮑形皿/伊万里 江戸時代(18世紀)口径16.5×13.2cm 戸栗美術館収蔵
◇銹釉
酸化第二鉄を8~10%ほど含む釉薬。様々な要因によって黄色味のある茶から濃い黒色まで色調のバリエーションが見られる。
◆第2章「色の取り合わせーいろどり・つやめくー」
◇釉薬のみの掛け分け
絵付けを伴わず、釉薬の掛け分けのみで装飾したタイプ
瑠璃銹釉 碗/伊万里 江戸時代(17世紀中期)口径14.3cm 戸栗美術館収蔵
青磁瑠璃釉 輪花鉢/伊万里 江戸時代(18世紀前半)口径19.7cm 戸栗美術館収蔵
青磁瑠璃銹釉 鷺龍文 三足皿/伊万里 江戸時代(17世紀中期)口径24.0cm 戸栗美術館収蔵
◇釉薬の掛け分け+絵付け
釉薬の掛け分けに加えて、染付や上絵などの絵付けを伴っているタイプ
銹釉色絵 斜線文 瓶/伊万里 江戸時代(18世紀前半)高22.3cm 戸栗美術館収蔵
開催期間:2025年7月11日(金)~9月28日(日)10:00~17:00(入館受付は16:30まで)※金曜・土曜は10:00~20:00(入館受付は19:30まで)
休館日:月曜日・火曜日
※7月21日(月・祝)、8月11日(月・祝)、9月15日(月・祝)、9月23日(火・祝)は開館。
※8月9日(土)は「ファミリーデー」として開館。
主催:公益財団法人 戸栗美術館
会場:戸栗美術館
渋谷駅ハチ公口徒歩15分、地下鉄A2出口徒歩12分
京王井の頭線神泉駅北口徒歩10分
〒150-0046東京都渋谷区松濤1-11-3
https://www.toguri-museum.or.jp/
TEL:03-3465-0070
取り扱いチケット:
■当日券
【販売期間】2025年7月11日(金)~9月28日(日)
【券種】一般 1,200円
大学・高校生 500円
※中学生以下は入館料無料。
※8月9日(土)「ファミリーデー」の割引は対象外です。(中学生以下の方とのご同伴で一般料金から200円割引)
※各種割引および優待サービスとの併用はできません。また、チケットご購入後の受付窓口でのチケットの変更や返金、割引対応はできかねますのでご注意ください。MY Bunkamura取り扱い対象外の券種をご希望の方は、戸栗美術館ホームページをご確認ください。
※学生券をご利用の際は、チケットと共に「学生証」を忘れずにご呈示ください。
※販売状況により、販売期間より前に取扱い終了となる場合がございます。