2025.06.02 UP
【展覧会情報】
『建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷』
2023年に島根県益田市の島根県立石見美術館(島根県芸術文化センター「グラントワ」内)で開催され、建築ファンをはじめ多くの来場者を魅了した本展が、この夏、渋谷を舞台に再登場!
7月25日(金)より開催される本展のチケットをMY Bunkamuraで販売します。
■『建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷』
3フロアで構成される本展覧会では、建築家・内藤廣の約半世紀にわたる建築思考を多角的に紹介します。会場には、渋谷駅周辺と益田市街地との対比を直感的に体感できる新作模型をはじめとして、模型・図面・写真・映像など多彩な手法を用いた展示が並びます。各作品には内藤の頭の中に宿る“赤鬼”と“青鬼”、そして時には“亡霊(物故者)”による、独特の語り口でユーモアも交えた解説が添えられています。
また、関連企画として、開幕日の7月25日(金)には島根県石見地方の伝統芸能「石見神楽」の公演を開催するほか、7月28日(月)には内藤本人による特別講演も実施します。
内藤のユーモアたっぷりの語りとともに体験できる、唯一無二の建築展にぜひお出かけください。
【本展のおもな見どころ】
◇建築家・内藤廣の思考を体感!
“赤鬼”と“青鬼”の視点で全45点のプロジェクトを解説
◇建築家・内藤廣の言説!
未公開インタビュー映像を公開
◇都市の対比
「過疎の益田」と「過密の渋谷」の違いと魅力を模型と映像で表現
◇渋谷の未来を俯瞰
新たに制作した都市模型で、渋谷のまちづくりの全体像を視覚化
【展示構成】
○学生時代から代表作まで
内藤の学生時代の卒業設計(1974年)を皮切りに、代表作である「海の博物館」(1992年)や「牧野富太郎記念館」(1999年)など、1990年代の主要プロジェクトを紹介。
さらに、2001年の東京大学着任以降に手がけた「日向市駅」(2008年)をはじめとする4つの駅舎、そして「島根県芸術文化センター/グラントワ」(2005年)など、2000年代前半のプロジェクトも一挙に展示されます。また、未公開のインタビュー映像5本も本展覧会で初公開します。
「海の博物館」模型
「牧野富太郎記念館」模型
○近年作・Unbuilt作品
2006年以降のUnbuilt(実現に至らなかった)プロジェクト8点に加え、「高田松原津波復興祈念公園 国営 追悼・祈念施設」(2019年)など復興関連のプロジェクト4点、さらには「多摩美術大学 新棟・講堂」(2026年予定)など最新プロジェクトを含め、2010~20年代の9点を紹介いたします。
さらに、撮り下ろしのインタビュー映像も上映され、内藤の現在進行形の建築思考に迫ります。
「多摩美術大学 新棟・講堂」模型
○都市の対比:渋谷と益田
「渋谷」と「益田」という異なる都市をテーマにした新作模型と映像作品を展示。渋谷では、駅周辺を中心とした約300メートル四方を1/200スケールで俯瞰できる都市模型に加え、「東京メトロ銀座線渋谷駅」(2020年)や、「渋谷駅街区東口二階デッキ」(2012年)、計画中の「西口3階上空施設(仮称)」の1/20スケールの巨大模型を通じて、都市構造の複雑性やダイナミズムを視覚化します。
「渋谷」模型写真(1/200)
一方、益田では、島根県芸術文化センター「グラントワ」を中心に、市街地を同スケール(1/200)で再現した模型を配置。さらにグラントワの大ホールや中庭、美術館ロビーを1/20スケールで立体的に表現し、渋谷との対比を直感的に体感できる空間となっています。
「益田」模型写真(1/200)
また、会場ではドローン撮影やスローモーション、タイムラプスを織り交ぜた映像2本が上映され、都市の「見えない風景」を映像作品として提示。さらに、内藤の近年の著作から抜粋した「赤鬼的」「青鬼的」な言葉を壁面に展開する「言葉の壁」も登場し、空間全体を通じて内藤の“思考の建築”を多角的に体験できる構成となっています。
「言葉の壁」2023年の展示風景
【内藤廣メッセージ】
2023年に島根県益田市で展覧会をやった時に、東京からもたくさんの方が見にきてくださいました。その中に私が関わっている渋谷の再開発に関係する方たち、とりわけ商店会のメンバーもいました。彼らから、「これをぜひ渋谷でやってほしい」との声があり、その熱意に応えるつもりで、この渋谷の展覧会を催すことにしました。内容は益田での展示を基にしつつ、美術館とは異なる場所での展示なので、展示の仕方も変え、大きく加えたのは渋谷に関する展示です。これから渋谷がこうなっていく、というまち造り全体を俯瞰する模型を多くの方に見てもらいたかったので新たに制作しました。
「過疎」発祥の地と言われる益田と、「オーバーツーリズム」で人が集まりすぎる渋谷。この二つは我が国の都市が抱える問題を典型的かつ対比的に象徴しているようにも見えます。建築家としてのこれまでの積み上げと延長の上に現在の私の立ち位置があるとすれば、それを見ていただき、この時代に対する思いの一端を共有していただけたら幸いです。
【内藤廣プロフィール】
1950年生まれ。1976年早稲田大学大学院修士課程修了後、フェルナンド・イゲーラス建築設計事務所(スペイン・マドリッド)、菊竹清訓建築設計事務所を経て、1981年に内藤廣建築設計事務所を設立。2001~11年東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻にて教授、同大学にて副学長を歴任。2011年〜同大学名誉教授。2023年4月から多摩美術大学学長。主な建築作品に、海の博物館、牧野富太郎記念館、倫理研究所富士高原研修所、島根県芸術文化センター、九州大学椎木講堂、静岡県草薙総合運動場体育館、富山県美術館、とらや赤坂店、高田松原津波復興祈念公園 国営 追悼・祈念施設、東京メトロ銀座線渋谷駅、京都鳩居堂、紀尾井清堂など。
【開催概要】
開催期間:2025年7月25日(金)~8月27日(水) 11:00~20:00
休 館 日 :期間中無休
主 催:「建築家・内藤廣展 in 渋谷」実行委員会
会 場:渋谷ストリーム ホール
JR渋谷駅 新南口改札から直結(徒歩1分)
東急東横線・田園都市線、東京メトロ半蔵門線・副都心線 渋谷駅C2出口直結
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-21-3
https://shibuyastream.jp/access/
特設サイト: https://naito-shibuya2025.shibuyabunka.com/
取扱いチケット:
★2025年6月3日(火) 10:00より発売開始!
【販売期間】2025年6月3日(火)~8月27日(水)
【券種】一般 1,500円
大学生以下 1,000円
※未就学児無料。入場の際は必ず保護者(18歳以上)同伴でご入場ください。
※大学生以下チケットをご利用の際は、学生証・生徒手帳・保険証等をご提示いただく場合があります。
※グッズ販売コーナーのみの入場は不可とさせていただきます。
※会場受付にて当日券を販売いたします。
■書籍・グッズ情報
会場では下記の書籍のほか、ポストカードや関連グッズなどを多数販売いたします。
・関連書籍(新刊)
『建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘』
グラフィック社より2025年7月中旬発売予定/価格未定
・既刊図録(2023年刊)
『建築家・内藤廣 BuiltとUnbuilt 赤鬼と青鬼の果てしなき戦い』
定価:4,290円(税込)
【関連企画】
■開幕を飾る!「石見神楽公演」
益田市のある島根県石見地方の伝統芸能「石見神楽」を渋谷で披露。豪華絢爛な衣装と表情豊かな面、軽快な笛の音や太鼓囃子で、迫力満点な舞が、展覧会の開幕を盛り上げます。
日 時:2025年7月25日(金) 第1部 16:00開演/第2部 18:00開演
※雨天決行
会 場:渋谷ストリーム 稲荷橋広場
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-21-3 1階
観覧料:無料(どなたでも自由にご観覧いただけます)
出 演:石見神楽 万雷
演 目:後日、特設サイトにてお知らせいたします。
https://naito-shibuya2025.shibuyabunka.com/
石見神楽イメージ
■「内藤廣特別講演」
渋谷と益田、そして建築と都市を語る一夜限りの特別講演!
日 時:2025年7月28日(月) 18:00開演(17:30開場、19:30終演予定)
会 場:渋谷スクランブルスクエア(東棟)15階
SHIBUYA QWS内 スクランブルホール
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-24-12
観覧料:無料(当日先着順・事前申込み不要)
※満席の場合はご入場いただけない場合がございます。
※後日、アーカイブ配信を予定しております。詳細は特設サイトをご覧ください。
『建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷』特設サイト:
https://naito-shibuya2025.shibuyabunka.com/
★2025年6月3日(火) 10:00より発売開始!
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