空前絶後、夢の企画が実現!
世界のトップが集結…まさにサミット!
かつて三大テノールが世界を酔わせたように、
全ての人が楽しさと感動を味わえる
異次元のホルン奏者達の響宴が2025年7月、日本を席巻!
現在(いま)は、歴史上、かつてないほどにホルンの名人たちが世界に揃う「奇跡の時間」。
ワールドカップで各国の強豪チームが繰り広げる熱戦のように、クラシック音楽の世界でも名門オーケストラを擁する欧米各国は自国の誇りをかけ、切磋琢磨しながら観客を魅了してきた。中でも「オーケストラの魂」と称されるホルンは、かつてギネス世界記録に「世界一難しい楽器」として認定された程だが、今やその名手たちが国境を越えて調和を奏でる新しい時代が到来している!この新時代を象徴する歴史的イベントが『ワールド・ホルン・サミット』。元NHK交響楽団首席ホルン奏者であり、国内外で活躍する福川伸陽の呼びかけに応えて世界最高峰の奏者達が続々と集結する。
二大巨頭として世界のホルンを牽引して来たラデク・バボラーク、シュテファン・ドール、そしてベルリン・フィル ホルン・セクションのハーモニーの要、サラ・ウィリスといった世界的スターに、パリ管首席のブノワ・ド・バルソニー、ロサンゼルス・フィル首席のアンドリュー・ベイン、BBC響首席のマーティン・オーウェンといった名門オーケストラのトップ奏者。さらには注目の英国人ソリスト ベン・ゴールドシャイダー、元フィラデルフィア管のデニース・トライオン、そして我らが福川伸陽と、綺羅星のごとき名人たちが勢揃い。
かつて三大テノールと言われた名歌手が揃った時代のように、異次元のスター達を同時に聴けるタイミングは多くない。今、ホルンの世界に起きるこの奇跡の一週間は、単なる祝祭ではなく、国境を越えた協奏の中でホルンという楽器の新たな可能性を切り拓き、クラシック音楽の未来に新たな一歩を刻む、まさに歴史的な瞬間。世界を駆け巡るビッグニュースとなるに違いない。
ファン憧れのトップアーティストが勢揃い。
その通りだが、この誉め言葉では駄目だ。
サミットに名を連ねているホルンの申し子たちが、実はいちばん喜んでいるのではないか。小躍り?いや狂喜乱舞しているのではないかファンも驚いているが、それ以上にプレイヤーたちがこんなことがあるのか、出来るのかと喜びをかみしめているはずだ。
何を大げさなというなかれ。
ワールド・ホルン・サミットを彩る顔ぶれと曲目をご覧あれ。
19世紀前半に進化したホルンの技・音色・音域に魅了されたシューマンが紡いだ、4本のホルンのための「コンツェルトシュトゥック へ長調」に胸ときめく(プログラムA withオーケストラ)。
ホルン好き、ホルン吹きは、もう脳裏にあのファンファーレが密いているのではないか。ドイツの森に「こだま」するかのような、あの重奏を想い浮かべ、微笑み、名手が紡ぐに決まっているフレーズの眺躍とハイトーンに酔いしれてしまっているのではないか。誰がどのパートをどんなふうに吹くのか。早く、4パートの妙技のリレーを体感したい。
いっぽう初めて聴く方も、ドイツ・ロマン派の化身シューマンとホルンの愛すべき相関に喝采をおくるはずだ。ワーグナー、ブラームス、リヒャルト・シュトラウス、マーラー、ジョン・ウィリアムズ好きも参集すべし。誇り高きホルンのソロ・重奏はシューマン(それにワーグナー)からなのだ。
繰り返す。選曲が泣かせる。もうひとつのブログラム(プログラムB サミットアンサンブル)を含めて、ホルンとオーケストラを知り尽くした8人の匠たちが、オーケストラでの見せ場、魅せ場を惜しげもなく披露することになった。
この壮大なサミット実現に向けて奔走したのは、われらが福川伸陽と思われる。ご本人は声高に語らないが、福川から声をかけられて断るホルン吹きは、世界にいない。そして実現した。あの人この人がやってくる。
名前を何度も見たくなる。
7月、私たちはみんなホールにいる。
音楽評論家 奥田佳道