エトワール・ガラ2016

Reportエトワールのいまをパリからお届け!

2016.07.28 UP

"エトワールのいまをパリからお届け!" Vol.5 ~スペシャル・フォト・リポート~

マチュー・ガニオがレオノール・ボラックと踊る『カラヴァッジョ』のリハーサルの様子をご紹介いたします!

パリの7月前半は夏らしくない気候だったが、半ばになると気温も上がり、バカンスという言葉にふさわしい青空がパリを覆うようになった。
ガルニエ宮のリハーサル・スタジオFranchetti内もかなりの暑さとなったが、レオノール・ボーラックとマチュー・ガニオは、コーチのマーシャとティボーを相手に『カラヴァッジョ』のリハーサルに集中。約2時間、ちょっとした休憩をはさんだだけである。

モンテヴェルディの流れるように美しく、そして穏やかな旋律にのせて踊られる『カラヴァッジョ』は、現在ミラノ・スカラ座バレエ団の芸術監督であるマウロ・ビゴンゼッティがベルリン国立バレエ団のために振り付けた作品で、初演ダンサーはウラジミール・マラーホフだった。その中のパ・ド・ドゥをマチューは2012年に開催された「Love from Paris エトワール ~フランス・バレエのエレガンス~」で、ミリアム・ウルド=ブラームと共に踊っている。シア・カラーのコスチュームで踊る二人が織りなす官能的な美しさに、観客は息をのみ、ひたすら惹きつけられた。

今回の「エトワール・ガラ」にレオノール・ボラックの参加が決定したことで、この作品の再演を希望する多くの声に応えられることになったのだ。ダンサー二人の絡み合いが印象的な作品で、それだけにタイミングがなかなかに難しいパ・ド・ドゥである。
昨年12月、オペラ座の年末公演のウエイン・マクレガー創作『Alea Sands』で初めて組んだマチューとレオノール。身体的にとてもバランスが良く、素晴らしい『カラヴァジオ』を日本で披露するに違いないと確信させるリハーサルだった。

 

 

 

 


(取材・写真・文 濱田琴子)