「パレルモ・マッシモ劇場」現地プレミエレポート
いよいよ今月に迫ったパレルモ・マッシモ劇場の初来日公演。演目は海外引越公演としては日本初演となるヴェルディの大作を始め、いずれもシチリアや南イタリアが舞台となっている作品で、彼らの来日公演にかける意気込みが伝わってくるチョイスになっています。特に「カヴァレリア/道化師」は芸術監督であるロレンツォ・マリアーニ自ら演出を手がけ、この4月に現地でプレミエ公演したものを持ってくるという力の入れようです。
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「道化師」
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「カヴァレリア・ルスティカーナ」
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マリアーニ
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「カヴァレリア・ルスティカーナ」
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その4月のプレミエ公演ですが、「カヴァレリア・ルスティカーナ」がマッシモ劇場で上演されたのはなんと33年振り!それだけに地元を舞台にしたこのオペラを待ち望んでいたパレルモ市民からは熱い注目を集めました。マリアーニは舞台中央に大階段を設け、この階段に「カヴァレリア/道化師」を通じて象徴的な意味を持たせるという手法で2作品に見事な統一感を与えていました。また「カヴァレリア」で御輿に担がれたマリア像とキリスト像が抱擁するシーンでは劇場全体が大きな感動に包まれました。
歌手も実力者ぞろいで、殊に「カヴァレリア」のサントゥッツァを歌ったソプラノのマリアーナ・ペンチェーヴァと、「道化師」でカニオを歌ったテノールのピエロ・ジュリアッチはひときわ大きな歓声を浴びていました。
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演出のマリアーニは米・ハーヴァード大学で雅子妃とご学友だったそうで、日本にも何度も訪れている親日家。「日本のお客様が非常に目が肥えていることはよく知っています。今回の演出はそんなレベルの高い方々にもきっとご満足いただけると思います」と自信満々。
上演の成功はパレルモの聴衆たちの熱狂的な反応を見れば一目瞭然、この感動が日本で体験できる日ももうすぐです。
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stage photos:マッシモ劇場
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