カウントダウンの発案者は?
年末の風物詩としてお馴染みの「東急ジルベスターコンサート」も今年で15回目を迎えます。
曲が演奏し終わるのと同時に新年の幕が開くカウントダウン曲は、毎年注目を集めています。
そもそもこのクラシックでのカウントダウンを思いついたのは、
今や世界的指揮者である大野和士氏、その人です。
コンサートの中で、ラヴェルの「ボレロ」を演奏することは
すでに決まっていたのですが、打合せの席上で
「せっかくなら演奏がちょうど1月1日の0時に終われば面白いのでは!」
と話が盛り上がり、これまで前例のなかった
カウントダウンが決定しました。 |

(C)Herbie Yamaguchi
|
このカウントダウン曲は、指揮者と製作スタッフが相談して決定しており、毎回いくつかの候補作から、選ばれています。
そして、カウントダウン曲の演奏時間を考えて、0時から逆算してコンサートすべての
タイムスケジュールを組んでいきます。
指揮者が立つ指揮台には、時計とストップウォッチが置かれており、常にそれを確認しながら演奏を進めるそうです。
第一回の大野さんの時は、司会者が予定より早めに大野さんを指揮台の方に送り出してしまったそう。
それに気づいた大野さん、始めはゆっくりと演奏をしていました。
しかし、後半になりこのままでは時間が足りないことに気づき、そこからは
スピードを速めて演奏を行い、無事に0時と同時に演奏を終了することができました。

(C)K.Miura
|
演奏が白熱してくるとつい時間を忘れてしまいがちなもの。
ある年は、ソリストの方が盛り上がってしまい、
ソロ部分の演奏時間を予定より1分ほどオーバーしてしまい、
そのあとの演奏がすごく早いテンポになってしまったことも。
また、演奏と同時に場内に金銀のテープが華やかに降り注ぐ
キャノン砲による演出。
演奏は0時ぴったりに終了したのに、
キャノン砲が遅れてしまった年もありました。
|
今年のBunkamuraの12月31日は、「東急ジルベスターコンサート」はまだ詳細が発表されていませんが、
シアターコクーンの「東京月光魔曲」でもカウントダウン・スペシャルバージョンの公演もございます。
今年の年末は、Bunkamuraでカウントダウンを楽しみませんか?
展覧会毎に違った表情を見せるザ・ミュージアム
Bunkamuraザ・ミュージアムでは、展覧会ごとに、会場のレイアウトやデザインもその内容に合わせてガラリと変え、雰囲気全体で展覧会を楽しんでいただくように工夫を凝らしています。
展覧会によっては、実際に作品が置かれていただろうヨーロッパの邸宅をイメージしたり、テーマカラーを決めたり、細かいところにも統一感を図る工夫をしたりしていますので、展覧会をお楽しみの際は、ぜひ細部にも注目してみてください。
|
.jpg) |
1、ソファ
館内のソファも展覧会ごとに模様替えしていることに皆さまはお気づきですか?
館内で目立ちすぎず、でも全体のアクセントになるように・・・、
毎回頭を悩ませながら選んでいますので、今後ともご期待ください。
Q1.どの展覧会のソファでしょう?
Q2.展覧会のイメージに合わせてソファーカバーを替えるようになったのはどの展覧会からでしょう?
正解は⇒こちら
2.ソファー+α
「アンドリュー・ワイエス −創造への道程」(2008年)では、ワイエスの描いたアメリカ東部の室内のイメージから
アメリカン・キルト柄の布をソファーに配しましたが、あわせて監視スタッフ用の椅子や出口案内パネルもお揃いにしました。
3.ソファ+α 2
「奇想の王国 だまし絵展」(2009年)では、「だまし絵」というテーマにちなんで、パネルや文字など細かいところにも遊びをちりばめました。
ソファはちょっと頭をひねって「フェイク」生地を使ったのですが、おわかりいただけましたでしょうか?
4.リサイクル?!
「ジョン・エヴァレット・ミレイ展」(2008年)のソファー生地、「見覚えがある」と思った方は、
相当なミュージアム通です。
実はこのソファー生地は「メトロポリタン美術館展」(2002年)の際に壁紙として使った布を
リサイクルしたものだったのです。
|
.jpg) |
5.入口には力を入れています!
 |
外の喧騒を瞬間忘れて、静謐な展覧会の世界に浸っていただくために、
入口の雰囲気作りには力を入れています。10月25日まで開催中の
「ベルギー幻想美術館」(2009年)では、テーマカラーである紫と
妖しい雰囲気を漂わせるストリングのカーテンが幻想美術館の
世界への入口となるようにイメージされています。 |
また、版画展など作品保護上、会場内の照度をかなり暗くしなければいけない展覧会の場合は、入口をさらに暗くすることで、会場に入った時の暗さをあまり感じさせなくするような工夫もしています。 |
 |