オーチャードホールの舞台は変幻自在?
Bunkamuraオーチャードホールは年間を通じて、クラシックコンサート、オペラ、バレエに限らず、ジャズ、ポップスなど
様々なジャンルの公演が行われています。実は、それぞれの公演に合わせてホールの舞台の広さが違うのをご存じですか?
オーチャードホールは、様々なジャンルの公演に対応するため、前方の客席が取り外し可能になっています。例えば、ワーグナー、ヴェルディのようなグランドオペラの公演時には、通常の客席の1列目から7列目までの客席がそのまま地下に下がりオーケストラピットに変身します。また、モーツァルトのオペラや、バレエ公演のような小編成のオーケストラの場合には、1列目から5列目までがオーケストラピットになります。 |
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では、オーケストラピットを使用しない場合はどうなるのでしょうか。
例えば、NHK交響楽団のコンサート時には、今度は1列目から5列目までの客席部分がせり上がり舞台と同じ高さまで上がってきます。舞台が客席にせり出す形になり、迫力あるオーケストラサウンドを楽しんでいただけるようになるのです。
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(C)H.Shimizu
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(C)渡部孝弘
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また、12年間にわたるシリーズで上演されている小山実稚恵さんのピアノリサイタル開始にあたっては、小山さん自身がステージの形状とピアノの位置を調整しながら求める音を選び抜いたというお話も。その結果導き出されたのが、1列目から5列目までが舞台と客席の半分くらいまでの高さにせり上がったスタイル。ピアノの繊細な一音一音がホール全体に響き渡ります。 |
他に例を挙げればきりがないですが、お客様に魅力ある公演をご覧いただけるよう、
舞台の位置ひとつとっても日々試行錯誤しながら最上の公演づくりを目指しています。
オーチャードホールのシェルターの裏に貼ってあるものは?
オーチャードホールの舞台奥にそびえる音響シェルター。その音響シェルターの裏側には、これまでオーチャードホールで演奏した
オーケストラやソリストが記念にと貼っていったシールがいっぱい!オーケストラやアーティストのオリジナルシールを誰かが
記念にと貼って以来、これまでに何組ものアーティストが足跡を残していきました。ここに写っているだけでも“ニューヨーク・ポップス”、
“ボストン・シンフォニー・オーケストラ”、“ベルリン・ドイツ交響楽団”などなど。これまでのオーチャードホールの歴史の一部が
ここにも刻まれています。
また、同じく記念にと誰かが置いていった世界各国のお金。最初は舞台袖にあるテーブルの端に貼っていたのですが、徐々に
枚数も種類も増えてきたため、このように額装したのです。
フランス、ドイツ、イタリアなど今ではユーロを使用している国から、韓国、中国、インド、トリニダード・トバコ、南アフリカまで。こうして見ると世界中のアーティストがオーチャードホールに
来てくださっていることがわかりますね。 |
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Bunkamuraの中で一流アーティストが集まる場所
一流のアーティストが集まるオーチャードホールやシアターコクーン。それ以外にもBunkamuraの中には、クラシックのみならずポップスやロックの一流アーティストが集まる施設があります。それはレコーディングスタジオ「Bunkamuraスタジオ」です。
最高級の機能を備えたスタジオの中でもメインスタジオは、内装に日本でも類を見ないほど天然木材を多用しています。楽器のほとんどが木から出来ているので、その響きを最良の状態で録音するためには木が一番だと考えられたからです。北海道北見産のエゾ松、トド松をふんだんに使用したスタジオ内は、さながら地下にある森のような空間。
また、Bunkamura内にあるスタジオという一番の特徴として、オーチャードホール、シアターコクーンとのダイレクトリンクがあります。ホールや劇場での公演をそのままに録音。本格的なレコーディングスタジオのクオリティをフルに利用した質の高いライブ録音が可能です。
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もしかしたら、皆さまのお手元にあるCDの中にも、Bunkamuraスタジオで録音したものがあるかもしれませんよ。