ギヨーム・トゥルニエール (Guillaume Tourniaire)指揮者
 プロヴァンス地方出身。ジュネーブ音楽院でピアノと指揮を学ぶ。ガブリエル・フォーレ・ピアノ・コンクールで優勝。1994〜2001年の間、ジュネーブ歌劇場合唱団指揮者を務める。
 1995年に始まったスイス・ロマンド管弦楽団とのコラボレーションは実り多く、2000年にグリーグの《ペール・ギュント》完全版CDを制作(TELDEC)、このレコーディングにより2005年3月にフランスのディアパソン・ドール賞を受賞。1998年、ジュネーブ歌劇場でのプロコフィエフ《修道院での婚約》でオペラ指揮者としてデビュー、続けてムソルグスキー《ボリス・ゴドゥノフ》(コンサート・ヴァージョン)、ロッシーニ《セビリアの理髪師》、ジャン・ミシェル・ダマーズの《…のマダム》などを指揮。
  イタリアへのデビューは、コゼンツァにて指揮したプーランクの三作品。その後も同地でマルティヌッチ出演のプッチーニ《トゥーランドット》や《トスカ》で高い評価を得る。 さらにヴェネツィア・フェニーチェ歌劇場との仕事も始まり、交響楽演奏会指揮者やシーズン通しの合唱団指揮者を務める。
  その他、ピアニストにアルカディ・ヴォロドスを迎えたヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団、フランス国立管弦楽団、ローマ・サンタ・チェチーリア音楽院管弦楽団、トスカーナ管弦楽団、ブレーメンのドイツ室内フィルハーモニー管弦楽団などを指揮している。
  またオペラの他に、モーツァルト《エジプト王タモス》、マーラー《嘆きの歌》、ヤナーチェク《永遠のゴスペル》《アマールス》《グラゴール・ミサ》、ドヴォルザーク《幽霊の花嫁》《レクイエム》、マルチヌー《ギルガメシュ叙事詩》、プーランク《スターバト・マーテル》、プロコフィエフ《アレクサンドル・ネーフスキイ》など合唱・独唱曲の指揮も多い。
  新しいプロジェクトに常に意欲的に挑戦し、エイゼンシュテイン監督・脚本《イワン雷帝》のためにプロコフィエフが書いた映画音楽の完全版を復元し初演している。
  最近ではイタリアのレッチェにてフェニーチェ歌劇場による《真珠とり》を指揮。さらに同歌劇場の日本公演参加後は、マチェラータ音楽祭にてピエル・ルイージ・ピッツィ演出の世界初演作品マルコ・トゥティーノ《Le Bel Indifferent》とプーランク《ティレジアスの乳房》を指揮する予定である。