トップ
トピックス
展覧会構成
作家紹介
図録・グッズ

ルドゥーテ生誕250年記念 
薔薇空間 
宮廷画家ルドゥーテとバラに魅せられた人々 |
2008年5月17日(土)→ 6月15日(日) 
Bunkamura ザ・ミュージアム

作家紹介

ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ(1759〜1840)

植物画家として最も名声を得た人物のひとり。ルドゥーテの生きた時代は、まさに博物学の黄金時代でもあった。そんな中で「花のラファエロ」とまで称えられたこのボタニカル・アートの天才画家は、手の込んだ技法で多くの植物画を残し、現在に至ってもその作品の価値は色褪せていない。
ルドゥーテは、現在のベルギー領サンチュベールに生まれ、10代後半からパリにある兄の工房で装飾画家を務め、パリの王立植物園博物館で絵画技師として働くようになる。その後、ルイ16世王妃マリー・アントワネットの蒐集室付素描画家の称号の名誉を得る。生涯に4,000枚以上の植物画を描いた彼の作品には、ほぼ同時代に生きたモーツァルトの音楽と同じく、軽やかで華やかな旋律の中に、美しいもののみを信じて生きた人の、透明な視線が感じられる。

アルフレッド・パーソンズ (1847〜1920)

イギリスの風景画家のアルフレッド・パーソンズは、バラの研究家、栽培家として知られていたエレン・ウィルモット(1858〜1934)の依頼により、植物図譜『バラ属』(The Genus Rosa)の図版を制作した。彼が描いた図版の素晴らしさ、その植物学的な重要性については、辛口批評で有名なウィルフリッド・ブラントが『植物図譜の歴史』の中で以下のように述べていることからも明らかである。「(ルドゥーテの)『バラ図譜』の中の最良の図版は美術作品として傑出しているかもしれないが、植物学者はアルフレッド・パーソンズがウィルモット著『バラ属』に描いた絵の方により満足する。」 この著書『バラ属』は、ルドゥーテの『バラ図譜』に次ぐ、バラの図鑑として大変高名なものとなっている。

二口 善雄 ふたくち よしお (1900〜1997)

金沢市生まれ。東京美術学校洋画科を卒業。昭和2年より東京帝国大学理学部植物学教室に勤務。植物学者らの指導の下、植物画を描き始めた。昭和19年からは文部省の理科図集の制作に携わり、亡くなる直前まで精力的に作家活動を続けた。原画を描いた図譜としては『日本椿集』(平凡社刊)、『椿』(八坂書房刊)などがある。美術学校卒業後に植物学者の指導を受けたため、彼の植物画は非常に科学的かつ正確に描かれている。そして晩年は、『ばら花譜』(平凡社刊)の出版をきっかけにバラの美しさに魅せられ、多くのバラの絵を描く。千葉県立中央博物館は、生前に二口より約3,000点におよぶ原画の寄贈を受け今日に至っている。

齋門 富士男 さいもん ふじお (1960〜)

東京で活動しながら、断続的にヨーロッパ、アメリカ、インド、ネパールなどを旅する。旅の中で写真を学び、独自の表現を模索。1993年から1997年の間、中国の農村に行き続けたことで、ポートレイト写真に出会う。中国の人々のポートレイトは、『CHINESE LIVE』(パルコ出版)、『STAR KIDS』『上海人』(光琳社)と出版され、パルコミュージアムで写真展を実施。また多くの媒体で各界の著名人を撮影して発表する。2001年、新潮社で出版された『トーキョー・カーニバル』その他の写真活動で講談社文化賞写真賞受賞。2004年にはドイツで『Reportage photography of year 2003』で上海を撮影した写真がドキュメンタリー賞にノミネートされる。これまで、展覧会は16回、作品集の出版は20册。その他、フジフィルム写真コンテスト審査委員長や大学、専門学校などで特別講師などの経験も。本展への写真出品を記念して、『Rose Garden』(朝日新聞出版)を4月に発売予定。2008年4月22日(火)〜6月4日(土)ブリッツギャラリー アート・フォト・サイト・東京にて写真展「地図のない旅」を予定。


ページの先頭に戻る
Copyright (C) TOKYU BUNKAMURA, Inc. All Rights Reserved.