ウェス・アンダーソンすぎる風景展 in 渋谷 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている

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\作品紹介/11/20は「ホテルの日」

2023.11.21 UP

11/20は「ホテルの日」。
本展には、世界各国のホテルがたくさん出てきます。「ホテルの日」にちなんで、本展に登場するホテルをご紹介します。

この可愛らしい外観からは想像もつかない、このホテルの波乱万丈な歴史とは…!

チェコ・プラハにあるこの「ホテル・オペラ」はボヘミアン風のネオ・ルネサンス様式で精巧に装飾されたピンク色の建物で、1891年、チェコ・プラハのユネスコの保護を受けた歴史地区内に建てられました。
その後1918年に「代々受け継ぐ家族経営のホテルを作る」という夢をもってホテルを購入したのは、カレル・チェシュカという人物でした。

それから約20年後の第二次世界大戦中、ナチスはチェコスロバキアを侵攻し、1945年にロシア軍によって撃退されるまでプラハに居座りました。1948年に政権を掌握した共産党はこのホテル・オペラをチェシュカの同意も補償金もないまま国有化しました。そして政府の統制下にある間、ホテルは使われることもなく放置され、荒廃してしまいます。

その後、1968年の「プラハの春」や数十年間にわたる政治的混乱を経て共産主義が没落した後、ようやくこのホテルは元の持ち主に返還されます。数十年放置されていたホテルはチェシュカの子孫によってリノベーションされ元の姿を取り戻し、「代々受け継ぐ家族経営のホテル」というチェシュカの夢がやっと実現したのです。

現在、このホテルはピンクに輝きながら営業を再開しています。プラハが誇る歴史と美しさを味わうために一日中歩き回ると、どんなに熱心な観光客でも疲れきってしまうでしょう。そんな時、「ホテル・プラハ」のバーに立ち寄って、世界的に有名なチェコ・ビールの冷たい一杯で一日を締めくくるのも悪くないはず!????

本展に登場する写真作品は、このように興味深いエピソードとともに紹介されています。写真だけでは分からない背景にあるストーリーとともに、本展をお楽しみください!