ジャズ(ビギナーのための鑑賞ガイド ⑩)
コンサートホールや劇場で生のコンサートやお芝居を体験してみたいけど、分からないことが多く、何となく敷居の高さを感じてしまう…。そうした不安を払拭して最初の一歩を踏み出すきっかけになるよう、初めて文化芸術を楽しむための入門知識をまとめた初心者向け企画「Start!Bunka ビギナーのための鑑賞ガイド」。第10回はジャズを楽しむポイントや鑑賞時の基本的なマナーをご紹介します。
ジャズの魅力は?生演奏を楽しむライブの選び方は?
ジャズとは、19世紀末から20世紀初頭にアメリカで生まれた、4ビートのリズムを基本とする音楽ジャンル。楽譜に忠実に演奏をするクラシックに対し、ジャズはアドリブを織り交ぜて演奏を組み立てていくのが特徴的。スウィングジャズ、ビバップ、コンテンポラリージャズ、フリージャズなどさまざまなスタイルがありますが、いずれも「これ」という決まった型はありません。ほかの音楽ジャンルに見られない自由度の高さはジャズならではの特徴かつ魅力であり、肩肘張らず気軽に楽しむことができます。
そんな自由で即興性の高いジャズは、演奏者の感情をダイレクトに感じ取れる会場で、迫力の生演奏を聴いてこそより魅力を堪能できます。聴きに行くライブの選び方も自分の好み次第! 前述のジャズスタイルの中から自分にとって最もリズムが心地よいものを選ぶもよし。ミュージシャンの人気・知名度や好きな楽器編成で選ぶもよし。あるいは、演奏者と近い距離で一体感を味わいたいから小規模なライブハウス、逆に小さな会場だと気後れしそうだから中~大規模なホール、料理やお酒を味わいながら気軽に聴きたいからバーやクラブ、というふうに“どんな空間でどのように演奏を楽しみたいか”で公演を選ぶのも1つの基準です。
ジャズライブでの座席の選び方と演奏を楽しむコツは?
ジャズライブで座席を選ぶポイントは、大きく分けて「演奏者との距離」と「音の聞こえ方」の2つ。まず距離については、ステージに近いほど演奏者が近くて臨場感があり、離れるほどステージ全体が落ち着いてよく見えます。また聞こえ方についても、会場の規模によりますが、ステージに近いほど楽器の生音がダイレクトに響く一方、逆に少し離れた方が全体的な音のバランスが良好に響きます。ご自身の好みに応じた席を選んでみてください。
次は鑑賞前の“予習”について。もちろんジャズは先入観なしでありのまま聴いても楽しむことはできますが、出演するミュージシャンについて少しでも知っておくとより親近感を持って演奏にノリやすくなるので、可能であればライブ前に演奏を聴いたり、ミュージシャンについて調べておくとよいでしょう。
また、会場へのアクセス・経路・所要時間なども事前に調べておくと、当日に心の余裕を持って鑑賞に臨みやすくなるでしょう。
ジャズライブの鑑賞マナーは?どんな服装で行けばいい?
演奏中は他のお客様の鑑賞の妨げにならないよう、おしゃべりなど音を出す行為は控えましょう。なお、会場での撮影・録音・録画は禁止(コンサートホールでは客席内での飲食も禁止です)。携帯電話・アラーム付き時計など、音の出る電子機器の電源は切っておきましょう。補聴器をお使いの方は、開演前に正しく装着されているか確認することをおすすめします。ホールでは前のめりに座ると後方のお客様の視界をさえぎることになるので、座席の背もたれに背中を付けた状態で座りましょう。他にも分からないことや鑑賞中に困ったことがあれば、案内スタッフに相談してみると良いでしょう。
なお、演奏の妨げとなる音出し行為として会話は控えたいところですが、演奏への感動を伝える拍手はOKです。曲の終了後だけでなく、ミュージシャンのソロアドリブ(即興演奏)が終わって次のミュージシャンに交代するタイミングでも拍手を送っていいので、ぜひ拍手を通じて称賛とエールを贈りましょう。
もう1つの鑑賞マナーとして気になるのは、服装ではないでしょうか。前述のようにジャズは気軽に楽しめる音楽なのでドレスコードはなく、普段から着慣れたカジュアルな服装で大丈夫です。一方、海外の有名アーティストなど演奏者によってはライブが特別な雰囲気に変わるので、その場合はドレッシー寄りの服装を選べば浮いてしまう心配はありません。なお、周囲の方への配慮のため、帽子は開演中には脱いで、香りの強すぎる香水は避けた方がよいでしょう。
会場で快適にお過ごしいただくために/チケット購入方法
公演当日に最低限必要なものはチケットですが、空調が気になる方は簡単に羽織れるものがあると便利です。他にも、公演前後に購入したプログラムやグッズを入れるエコバッグなど必要に応じて持参しましょう。
チケットは、おもに各プレイガイドや公演会場のチケットカウンターなどで販売されます。販売方法は公演によって異なるので、詳しくは主催者のホームページをご覧ください。Bunkamura主催公演では、オンラインチケットMY Bunkamuraをはじめ、Bunkamuraチケットセンター(電話)・東急シアターオーブ/Bunkamuraチケットカウンター(店頭)または各プレイガイドでのご購入、ご予約が可能です(詳細はBunkamuraチケットガイドでご確認ください)。公演によっては学生向けのシートや料金を用意しているものもございますので、こちらも公演のホームページでご確認ください。また、残席状況によっては会場で当日券が販売される場合があるので、事前販売でチケットが完売になってもあきらめず公演のホームページをこまめにチェックしてみてください。
