
映画(ビギナーのための鑑賞ガイド③)
初めて文化芸術を楽しむための入門知識をまとめた初心者向け企画「Start!Bunka ビギナーのための鑑賞ガイド」。 第3回のテーマは、数ある文化芸術の中でも特に身近でなじみ深い「映画」です。映画鑑賞をめぐる環境が著しく変化する昨今、スクリーンで映画を観る醍醐味や、映画鑑賞をより楽しむコツ、さらに映画館での基本的な鑑賞マナーをご紹介します。
映画館での鑑賞作品を選ぶポイントは?
近年はサブスクリプションなどの動画配信サービスが普及し、自宅でも気軽に映画を鑑賞できる環境が整っていますが、やっぱり映画館での鑑賞体験は格別! 作品世界に等身大で没入できるスクリーンを通じて詩情豊かな映像美や登場人物の心情に浸り、反響音まで計算して設計された音響設備によって身体全体で音を感じ、監督が作品に込めたこだわりを存分に体感することができます。こうした映画館ならではの鑑賞の醍醐味を実際に味わえば、たちまちその虜になって何度も足を運びたくなることでしょう。
そんな鑑賞体験を味わうきっかけとして、まずは好きな監督や俳優、気になるテーマなどから作品を探してみるのがおすすめ。また逆に、今まで馴染みがなかったジャンルの作品を観てみると、意外と好きになって新しい発見を得られるかもしれません。他にも、アカデミー賞やカンヌ・ベルリンなど国際映画祭の賞レースを賑わせた話題作をいち早くチェックする楽しみ方も。気に入った作品は、2度3度観ることで、見逃していたところに気がついたり、映画をより深く噛み締めることができるでしょう。
また映画館には、1つの施設に5つ以上のスクリーンを備えた大型映画館「シネコン」と、定員200人前後で大手映画製作・配給会社から独立した小規模な映画館「ミニシアター」という異なる形態があります。シネコンが大衆的な作品を多く上映するのに対し、ミニシアターでは世界各国の芸術性の高い作品や知られざる作家の秀作などを各館が独自のセレクトで上映し、劇場によってラインナップに個性が表れます。そうした個性に注目して自分好みのミニシアターを見つけ、新作が上映されるたびに足を運ぶという楽しみ方もおすすめです。
映画館での席選びのポイントは?鑑賞マナーは?
近年の映画館は座席指定制が一般的ですが、どの席に座ろうか迷う方もいるのではないでしょうか? 映画館の規模にもよりますが、一般的にベストポジションといわれるのは客席中央列とその前後。スクリーンを見上げない角度で、また近すぎず遠すぎない距離で鑑賞できます。ほかにも、スクリーンが視界いっぱいに広がって作品に没入しやすい前方、あまり周りが気にならず作品に集中しやすい後方や列の端など、エリアによって得られる鑑賞体験も異なります。ただし、同じエリアでも映画館の規模によって見え方がずいぶん変わるので、映画館ごとに何度か通って自分好みの席を探してみてください。
なお、映画鑑賞におけるルールとして、上映中の写真撮影・録音・録画は法律で禁止されています。それ以外にも他の観客の鑑賞を妨げないよう、携帯電話・アラーム付き時計など音や光の出る電子機器の電源は切っておき、上映中のおしゃべりや前の席を蹴るなどの行為も控えましょう。また、飲食や途中入場などは劇場によってルールが異なる場合がありますので、各劇場のルールを確認しておきましょう。
映画館で快適にお過ごしいただくために/チケット購入方法
映画に感動して泣いた時のためにハンカチとティッシュは必須。映画館では空調の寒暖の感じ方に個人差があるので、ショールなど軽く羽織って体温調整できるアイテムもあると便利でしょう。
Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下の鑑賞チケットは、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下1階チケットカウンターとオンラインチケットMY Bunkamuraで鑑賞日の2日前から購入することができます。毎月1日・毎週火曜日・毎週日曜夜の最終回はお得なサービスデー価格で映画をご鑑賞いただけます。さらに毎週木曜日はオンラインチケットが割引になるMY Bunkamuraサービスデー! MY Bunkamuraでチケットを購入すると、発券不要のQRコードで入場もスムーズです。
なお各種割引でチケットを購入する際は、購入時または鑑賞当日に身分証明書等の提示が必要な場合があります。事前に確認の上、準備しましょう。