スイスの山をモチーフにした今回の「スイス・スピリッツ」を開催するにあたり、どんな人が展覧会に来てくれるだろう?と考えたときに、山好きな人=山の絵を見に行きたい!となるかどうか漠とした不安がありました。スポーツは多かれ少なかれそうだとは思いますが、山登りというのは特にとても個人的な経験というか、自らの身体を使って歩き、見て、感じる事によって得られる達成感や充足感が強いものなので、他人の目を通した「山」にどの程度関心を持てるものなのか、昔山登りをしていた自分自身を考えてもどうだろうかという感じだったのですが、今回謝さんのお話を伺って、山好きだからこその見方、楽しみ方があることがわかり、とても安心しました。特別に見せていただいた謝さんの旅の記録が記されているスケッチブックも、そのものがアートのようでとても素敵でした!
海老沢典世(Bunkamuraザ・ミュージアム)
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