作家の作品創りのテーマは 「光は全てを幸せで包み込み、全ての音は寂しさや孤独から解放する」。光の温かさに感動し筆をとり、その場の音を作品に織り込む事で想いを表現しています。
今回は青と赤を下地として使った作品を多く出品します。これらの色彩が紡ぎ出すのは作家が遠い記憶の中で見た場所や人々.あるいはまだ見ぬ景色です。
陽光は大気に散乱し短波長の光は青く、長波長の光は赤く見えます。 モチーフに対峙して自分の心がより深く内面に向かう時、作家は碧く深淵なウルトラマリンを選び、自身のエネルギーを確認し生の高揚を表したい時には紅く鮮やかなカドミュームレッドを絞り出します。
抑制された彩り、または発散的な色を紡いだ作品から、自然やそこに生きる人々の織りなす物語や伝説を感じていただきたいと思います。