20余名のアーティストによる、現代のガーリッシュ
「少女」。普遍的だからこそ、観念的な存在。その感覚に魅せられたアーティストたちは、しばしば文学や芸術に少女を投影させてきました。彼らが自らの幻想の中に永遠の少女を閉じ込めたように、「少女」はこれまでカタチなき神聖な象徴として扱われてきました。
しかし現実には、永遠に少女のままでいることはできません。心と身体が分離していくことを止められず、アイデンティティが定まらない葛藤。子供にも大人にもなりきれず、タイムリミットの中で危ういバランスを保っている存在。「少女」は一時のモラトリアムにしか存在できないのです。
「少女」が消費されている21世紀の現代において、他者の観念がつくる永遠の存在から、傷つきやすく自ら変化し続ける存在へ…危うげに相反する感情とまっすぐに向き合いながら、時間の経過や社会に対して、少女は「少女」であり続けるために戦っています。
本展では、20余名のアーティストたちが、少女のリアリティをテーマに平面・立体作品で表現します。かわいくてネガティブな世界を詩/詞とメロディーでポップに表現するバンド「アーバンギャルド」を率いる松永天馬のドローイング作品も展開予定。また、トレヴァー・ブラウンとアーバンギャルドがコラボレーションした本展限定のオリジナルグッズも販売します。等身大で生きる「少女」の今をご体感ください。
掲載作品
トレヴァー・ブラウン「polkadot disease」
2014年
油彩、キャンバス 650×530mm
<出品予定作家>
綺朔ちいこ、あやはべる、イヂチアキコ、今井キラ、佳嶋、キノ子、笹井一個、さちこ、真珠子、須川まきこ、たま、富崎NORI、トレヴァー・ブラウン、根橋洋一、花蟲、HIROKO(Daisy-D)、FREAKS CIRCUS、古川沙織、松永天馬(アーバンギャルド)、ミストレス・ノール、みつばち@BabyBee(櫁蜂)、YU奇、吉田光彦、LIEN
≪トークイベント開催≫
松永天馬(アーバンギャルド)×宝野アリカ(ALI PROJECT)
進行役:高柳カヨ子(精神科医)
音楽を通じて、リアルな少女性を表現している両名によるトークイベントが初実現! 若い世代を中心に絶大な支持を受ける、そのモードな感性とポップな世界観に潜む、現代の「少女」の存在に迫ります。
開催日:10/11(土)
開催時間:15:00~
会場:Bunkamura Gallery
※60名限定。整理券を当日会場にて、10:00より配布いたします。
※無料でご参加いただけます。
※14:00~15:00までイベント準備のため会場をCLOSEします。
◆アーバンギャルド プロフィール
病的にポップ。痛いほどガーリー。
「トラウマテクノポップ」を標榜する4人組バンド。狂った電子音に濃厚なアンサンブル、女性・男性ツインヴォーカルがはじける唯一無二のサウンド。水玉を基調としたヴイジュアルは、ヴォーカル浜崎容子のスタイリッシュな装いのもとファッションとしても話題。最新アルバムは『鬱くしい国』。
Official HP: http://urbangarde.net/bio.html
◆宝野アリカ プロフィール
「ALI PROJECT」の作詞・ボーカルを担当。これまでに21枚のアルバムをリリース。「ローゼンメイデン」「Another」「コードギアス」等の人気アニメの主題歌で脚光を浴びている中、あくまで“現代アート・ミュージック”としてこだわっている。著書に「薔薇色翠星歌劇団」「少女遊戯」、写真&執筆集「蜜薔薇、棘薔薇」がある。楽曲ビジュアルのアート性もさることながら、「Gothic & Lolita Bible」では毎号様々な趣向の衣装で登場、ロリータ少女達の心を掴む。2015年1月Bunkamuraオーチャードホールにて「月光ソワレ」を公演予定。