あらすじ
昭和23年。上野と鴬谷の真ん中に位置する<下谷万年町>。住みついた男娼たちでにぎわい、電蓄から鳴るタンゴの曲で、ハエの飛び交う八軒長屋造りの町。上野を視察していた警視総監の帽子が盗まれる事件が起こる。犯人は不忍池の雷魚と呼ばれるオカマのお春率いる一味らしく、お春のイロだった青年・洋一(藤原竜也)が帽子を持って逃げている。それを追う破目になったのは、洋一と同じ6本目の指を持つ不思議な少年・文ちゃん(西島隆弘)。洋一と文ちゃんが出会った時、瓢箪池の底から男装の麗人、キティ・瓢田(宮沢りえ)が現れる。彼女は戦争中にはぐれた演出家の恋人(もう一人の洋一)を探していた。キティは、洋一、文ちゃんと共にレヴュー小屋「サフラン座」の旗揚げを決意する。それぞれの物語は、瓢箪池の中で時空を越えて交錯し、思わぬ結末に向かっていく―!!